・原因
関節リウマチなどの慢性炎症性疾患や、多発性骨髄腫など。
原因が明らかでないものを原発性アミロイドーシスという。
症状
ネフローゼ症候群から発症することが多い。
検査
腎臓生体針検査
パス染色やコンゴーレッド染色、等でアミロイドが染まった糸球体が見える。
予後
多くは腎不全に至る。
診断 [編集]
症候から診断や治療が困難な患者にアミロイドーシスを疑い、生検を行って確定診断する。
35歳以上で診断未確定のネフローゼ症候群アミロイド腎症を疑って、一度は血清および尿の蛋白免疫電気泳動を行い、腎生検によって確定診断を行う。
予後 [編集]
進行性である。AAアミロイドーシスの生存期間中央値は133ヶ月と報告され、死亡率はSAAタンパク濃度と相関する[2]。
AAアミロイドーシスでは、原因疾患の治療によってアミロイドーシスの進行を遅らせたり、一部改善を期待できる。
ALアミロイドーシスでは、多発性骨髄腫併発の有無にかかわらず、予後は悪い。特に、心アミロイドーシスやアミロイド腎を合併した場合、予後は極めて不良となる。
治療 [編集]
根治治療は今のところない。
反応性AAアミロイドーシスなどの続発性アミロイドーシスでは、基礎疾患の治療により改善を期待できるが、他の病型では予後を変える治療法はなく対症療法に限られる。
近年、原発性アミロイドーシス(AL型)に対して、形質細胞の腫瘍である多発性骨髄腫と同様、メルファラン前処置による自家造血幹細胞移植が有効であることが報告され、本邦でも一部施設で行われている。
各国において [編集]
日本 [編集]
社会的影響
病気の認知と、病態の理解、治療、等が与えらて来た社会的影響
日本においては特定疾患(難病)に指定されている。
関連項目 [編集]
難病 / 特定疾患
代謝 / 膠原病 / 神経学 / 血液学
造血幹細胞移植
関節リウマチ / 多発性骨髄腫
移植
参照 [編集]
1.^ 脊山秀徳・塩川芳昭・柴田健雄・小林祥泰「脳出血の原因別・部位別・年代別・性別頻度」小林祥泰編『脳卒中データバンク2009』p.130、2009年、中山書店
2.^ Lachmann HJ et al. Natural History and Outcome in Systemic AA Amyloidosis. NEJM 2007;356:2361-71.
リンク [編集]
難病情報センター(アミロイドーシス)
メルクマニュアル家庭版, 304 章 アミロイドーシス