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診断 [編集]
診断基準と重症度分類の詳細は[1](PDFファイル)を参照のこと。
診断基準 [編集]
動脈造影で確定診断を行う。大動脈とその第一次分枝に閉塞性または拡張性病変が多発していれば当疾患を疑い、炎症反応があれば確定する。その他、自覚症状や検査所見が合致し、鑑別疾患が除外できるものも当疾患であるとする。
鑑別疾患
動脈硬化症、炎症性腹部大動脈瘤、血管ベーチェット病、梅毒性中膜炎、巨細胞性動脈炎、先天性血管異常、細菌性動脈瘤、全身性硬化症、バージャー病
重症度分類 [編集]
治療せず経過観察のみあるいはステロイドを除く治療を短期間加える程度の段階をI度とし、治療の難度や合併症によってV度までの5段階に分類する。
治療 [編集]
炎症性活動病変があればステロイド剤を投与する。副作用のためステロイドの使用が困難な場合などは、やむを得ずシクロスポリン、シクロフォスファミド、メソトレキセートなどの免疫抑制剤を用いることもある。
その他、血管狭窄に対して抗血小板薬や血管拡張薬、高血圧に対して降圧薬の投与などの対症療法を行う。
現在はサイズの大きなステントの開発も進んでおり、狭窄の強い大血管への血管内治療も可能となりつつある。
内科的治療に反応せず、虚血による症状がひどい時には、外科的にバイパス術などの血行再建術を施行することもある。
予後 [編集]
生命予後は良好で、5年生存率は約90%、10年生存率は約80%である。死因は弁膜症から誘発される心不全、高血圧、脳出血など。
診療科 [編集]
アレルギー科、膠原病科、循環器内科など
歴史 [編集]
1908年に高安右人によって初めて報告される。
関連項目 [編集]
血管炎
外部リンク [編集]
難病情報センター|大動脈炎症候群(高安動脈炎)