サルコイドーシス 2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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症状 [編集]
心サルコイドーシスによる不整脈は致死的となることがある。
肺の両側肺門リンパ節腫脹 (bilateral hilar lymphadenopathy;BHL) は、特徴的とされる。咳症状を訴える。
眼症状としてブドウ膜炎を合併することがある。目のかすみ症状を訴え、視力低下・眼圧上昇を来すことがある。
皮膚症状として結節性紅斑などを認めることがある。
検査 [編集]
CT、胸部X線検査
肺門部のリンパ節腫脹が見られる。
健康診断で胸部X線を行った結果、偶然見つかることも多い。
血液検査
アンギオテンシン変換酵素 (ACE) が高率で上昇する。肉芽腫の類上皮細胞(マクロファージに由来)が産生するとされる。
経気管支的肺生検 (TBLB)
気管支肺胞洗浄 (BAL)
治療 [編集]
サルコイドーシスの臨床所見、自然経過、予後は極めて多様である。サルコイドーシス全体では60%以上に近い症例で自然寛解が得られるが30%程度の症例で慢性、ないし進行性の経過をとる。サルコイドーシスが死因となるのは患者の5%以下であり、死因は進行性の呼吸不全、中枢神経病変や心臓病変によるものである。「ATS/ERS/WASOGによるサルコイドーシスに関するステートメント」によると、心臓病変、中枢神経病変、治療抵抗性の眼病変、高カルシウム血症を認めた場合は積極的な治療適応があるとしている。治療はステロイドが一般的である。心臓や中枢神経に病変が及んだ例や、肺線維症を起こしてしまった場合は予後が悪い。
びまん性浸潤型皮膚サルコイドーシス(Lupus pernio)[1] や神経サルコイドーシスに抗TNF-α抗体(インフリキシマブ)が有用であると報告されている。[2]

神経サルコイドーシス [編集]
神経症状は全サルコイドーシスの5%程の認められる比較的な稀な合併症である。神経サルコイドーシスのおよそ50%は神経症状を初発とするため、診断が難渋することが多い。剖検例では10 - 25%程の無症候性サルコイドーシスが認められ、近年は全身症状に欠く、isolated sarcoidosisも認められ、頻度は上昇している。病変の発症メカニズムとしては軟膜や血管壁の肉芽腫によって、BBBの破壊が起ることで血管周囲腔に肉芽腫が侵入し、血管周囲腔に沿って脳実質に進展していくと考えられている。血管周囲腔が脳底部で特に大きいため、視床下部、第三脳室、視神経、脳幹から出る脳神経(特に顔面神経)が障害されやすいと考えられている。その過程や肉芽腫性血管炎によって虚血性変化、梗塞も起ると考えられている。

PSL60mg/dayで開始し6か月で20mg/dayまで減量し、その後20mg/dayで2年間維持するという方法はよくとられるが、これは多くの施設で20mg前後で再発を起こしているという経験に基づくものである。2年間安定していれば5mgごと慎重に減量し、全投与を4年程度とするのが一般的である。ステロイドによる反応が十分でない場合、ステロイドの副作用により治療継続困難な場合はシクロフォスファミド、メソトレキセート、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチルなどが用いられる。しかし神経サルコイドーシスにおいては免疫抑制剤の使用に関しても比較論文は存在しない。治療効果が予測できないため免疫抑制剤は複数使用してから免疫抑制剤耐性と考えるべきとの意見もある。しかし神経病変の場合は他の臓器よりも不可逆的な変化が短い期間で生じやすく、治療抵抗性、遷延性と判断するタイミングが早い傾向がある(神経学会では3か月から1年以上で遷延性とすることが多いが日本サルコイドーシス学会では1年から5年以上で遷延性とすることが多い)。治療抵抗性の場合はエンドキサンパルス療法、インフリキシマブ療法、サリドマイド療法が用いられることもある。