wikipediaより
アセトニトリル (acetonitrile) は有機溶媒の一種で、分子式 CH3CN と表される最も単純なニトリルである。IUPAC系統名としてエタンニトリル (ethanenitrile)、シアン化メチル (methyl cyanide) シアノメタン (cyanomethane) と表記できる。
性質 [編集]
引火点 12.8 ℃ の可燃性の無色の液体である。エーテルの様な独特の臭気を持ち、大きな誘電率 37.5(20℃)を持つ。非プロトン性極性溶媒で、水と任意の割合で混合する。多くの有機溶媒とも混合するが、石油エーテル(ペンタン・ヘキサン)などのパラフィン系溶媒とは分離する。無機塩の非水溶媒あるいは化学工業製品の原料や分析化学用の溶媒として用いられる。
毒性 [編集]
毒性は無機シアン化合物に比べると桁違いに低いものの、日本国では毒物及び劇物取締法の劇物に指定されている。またPRTR法による規制化合物でもある。吸入あるいは皮膚より速やかに吸収され、皮膚または目がアセトニトリルにさらされると炎症を引き起こすことがある。また、生体内で一部のアセトニトリルがシトクロムP-450酵素により代謝されると無機シアンを生じる。したがって誤飲するような量を摂取すると無機シアンと同様な急性毒性が発現する。なお、半数致死量 LD50=2450mg/kg (ラット・経口)である。これは成人男性(70kg)なら約170gで、これだけの量を一度にとればエタノールや食塩でも危険な量である。
融点 -45 °C
沸点 82 °C