蕁麻疹の治療法2 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

2)ヒスタミン性蕁麻疹


a)人工蕁麻疹

ある日突然擦った部位に一致してみみずばれに似た膨疹ができるものであるが、必ずしもアレルギー反応で生じるものでない。しかし機械的刺激でヒスタミンが分泌されるので、治療としては抗ヒスタミン剤を内服する。さらに以前の体質に戻すためにヒスタグロビン、ノイロトロピンの混注液を皮下注射を併用するとよい結果が得られる。消炎鎮痛剤を投与することもある。


b)寒冷蕁麻疹

寒冷蕁麻疹は寒冷を避けると同時に抗ヒスタミン剤、ビタミンEなどを服用する。根本的には寒冷に慣らすように努めるのがよい。具体的には洗面器に冷水を入れ、腕を冷水に入れる。そして蕁麻疹が出そうになったら腕を上げる。その訓練を毎日続け、徐々に冷水に入れる時間を延ばしていく

c)日光蕁麻疹

日光蕁麻疹はやや難治性で抗ヒスタミン剤服用だけではコントロールできないことが多。日常生活で日光を避ける必要がある。根本的には寒冷蕁麻疹と同じように、腕を日光に当てながら徐々にからだを慣らしていくのがよい。


3)コリン性蕁麻疹


発汗、運動、精神的緊張などの後に膨疹が出るコリン性蕁麻疹に対しては、暖かい食べ物を避け、激しい運動も避けるのがよい。抗ヒスタミン剤に加えて抗コリン剤(ブスコパン、コリオパンなど)を併用する。抗コリン剤は時には緑内障や前立腺肥大の悪化、口渇、便秘、動悸などの副作用がある。蕁麻疹の発症にストレスが関係している場合にはバランスやアタラックス-Pを投与する。いろいろの治療を試みても治りにくい場合にはツムラ消風散などの漢方薬を加えてもよい。


4)クィンケの浮腫


抗ヒスタミン剤内服などふつうの蕁麻疹と同じ治療法でよいが、呼吸困難を来たしそうなときはステロイド剤を加える。時にはヒスタグロビン、ノイロトロピンの皮下注射も効果がある。体調の変化などがあるときは、その原因を調べ、取り除くように努める。


5)治療のまとめ


以上のような対症療法を行っても治りにくい患者さんには、蕁麻疹をあまり気にしないで、膨疹の出没を楽しむような気持ちが必要だとアドバイスする。例えば「あっ、また蕁麻疹が出たね、私忙しいのよ、早く消えてね」などと考えていると自然に治癒することがある。さらに蕁麻疹は治りにくい場合であっても一生続くことはないと励まし患者の不安と苦痛を和らげることが大切である。蕁麻疹には決まった治療法はなく、医師と患者の信頼関係を大切にしていろいろな治療を試みることが必要である。