3)予防と対策
インフルエンザの予防は手洗い、うがい、部屋の加湿に休息が基本である。ウィルスは低温や低湿度を好むため、水分を十分に補給し、体を温める食事を摂るのがよい。ショウガ、ニンニク、唐辛子などの血行を促進する香辛料を上手に使うのがよい。また、栄養のバランスに気をつけ、たんぱく質とビタミン類をバランスよくとると抵抗力が高まる。
ウィルス感染は免疫システムで守られているという現象から、インフルエンザの治療効果はウィルスと免疫の力関係で結果が決まるといえる。免疫力が弱い場合はヒトが敗れて死亡することもあり、免疫力の弱いお年寄りにワクチンが重視され、小児の脳症が話題になるのはこのためである。インフルエンザの予防と対策にワクチンと抗ウィルス薬が使われ、かなり治療効果が向上したことは事実であるが、それでもインフルエンザによる死亡をゼロにすることはできない。そのためにも日頃から免疫力を強くする努力が大切であろう。今多くの人々は、人間を救うものは技術であると思い、薬にのみ頼りがちとなり、免疫の強大なサポートや自然治癒力を過小評価している傾向にある。免疫は誰にも平等に与えられている恵みであり、それにより人類の生存が可能になっている。免疫の強大な恵みを実感することが大切である。
4)治療
高熱、悪寒、関節痛、頭痛などインフルエンザの症状がでたらはやめに休息、水分補給、栄養補給を行う。そしてなるべく早く医療機関を受診し抗ウィルス薬を服用するとよい。発症後48時間以内に内服するとかなりの効果が期待できる。抗ウィルス約のリン酸オセルタミビルはウィルスが感染先の細胞から遊離する際に必要となる特定の酵素(ノイラミダーゼ)を選択的に阻害することにより、ウィルスの増殖を抑制する。