免疫細胞について3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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2)免疫反応


ウィルス感染を例にとり、3つのT細胞の働きを説明する。まず、体に侵入したウィルスに対してマクロファージが貪食すると同時に、そのウィルスの断片(抗原)を細胞表面に提示する。

ヘルパーT細胞はマクロファージの提示したウィルス抗原を認識すると、インターロイキンを分泌してキラーT細胞に命令し、ウィルスを攻撃させる。

キラーT細胞は感染細胞の細胞膜を破壊し、たんぱく質分解酵素(グランザイムなど)を注入して、核内で増殖しているウィルスを死滅させる。

キラーT細胞だけではウィルスの増殖を防げないときは、ヘルパーT細胞はB細胞(形質細胞)に指示して抗体(免疫グロブリン)を作らせる。

ウィルスに対する抗体ができると、その抗体がウィルスに結合して無毒化する。このようにしてウィルス感染に対する排除作戦が終わると、今度はサプレッサーT細胞がでて、過剰な免疫反応にならないようにコントロールする。

免疫反応においては、ヘルパーT細胞はマクロファージの活躍でウィルスの侵入を認識する。

キラーT細胞はヘルパーT細胞からの指令により活動し始める。なお、後に述べるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)はマクロファージからの抗原表示の標識を必要としない。


3)終生免疫


ウィルスなどの抗原刺激を受けるとB細胞は形質細胞に分化し抗体(免疫グロブリン)を作り出す。最初に抗体が作られるのを一次免疫反応(primary immune response)という。その抗原刺激は終生Bリンパ球に記憶され(免疫学的記憶)る。このB細胞は再び同じ抗原(ウィルスなど)が体内に入ったときは即座に大量の抗体を作り(二次免疫応答secondary immune response)病気の発症を防ぐ。なおリンパ球はそれぞれの異なった抗原に対して一つずつ(特異性という)反応する。