クロルピリホス | 化学物質過敏症 runのブログ

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<一般的性質>

 純品は無色の結晶。分子量は350.6で、常温における蒸気密度は約12、蒸気圧は約2.5×10-6kPaである。前出の化合物と比べると揮発性はかなり低く、空気より重い。残効性がある有機リン系の殺虫剤である。

<主な家庭内における用途と推定される発生源>

 家庭内では防蟻剤として使用されている。

<健康影響>

 有機リン系の殺虫剤であり、アセチルコリンエステラーゼを阻害する。軽症の中毒時の症状として、倦怠感、違和感、頭痛、めまい、胸部圧迫感、不安感および軽度の運動失調等の非特異的症状、吐き気、嘔吐、唾液分泌過多、多量の発汗、下痢、腹痛、軽い縮瞳があるとされる。重症の急性中毒の場合、縮瞳、意識混濁、けいれん等の神経障害を起こすとされている。

<現在の指針値>

 2000年6月に公表されたUS-EPAの報告書では、妊娠ラットへの0.3mg/kg/日の2週間連続投与により顕著なコリンエステラーゼ活性の抑制が見られ、5mg/kg/日では仔ラットへの成長抑制や脳の形態学的変化が認められた。現在の指針値は、1μg/m3(0.07ppb)で、安全性の観点から影響が認められる可能性がある濃度のうち最も低くなる、上記報告を採用し、安全率を加味して設定している。なお、特に仔ラットの脳に形態学的変化が認められたという報告を考慮し、小児を対象とした指針値0.1μg/m3(0.007ppb)を別途設定している。