パラジクロロベンゼン | 化学物質過敏症 runのブログ

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<一般的性質>

 パラジクロルベンゼンは通常、無色又は白色の結晶で特有の刺激臭を有し、常温で昇華する。分子量は147.01で、常温での蒸気圧は約0.17kPa、蒸気密度は約5.1であり、空気より重く、蒸気は低部に滞留する性質があると考えられる。しかしながら、通常は対流により拡散し、空気との混合気体は相対的に空気と同じ密度になると思われる。

<主な家庭内における用途と推定される発生源>

 家庭内では衣類の防虫剤やトイレの芳香剤等として使用されている。

<健康影響>

 15~30ppmで臭気を感じ、80~160ppmでは大部分のヒトが目や鼻に痛みを感じる。このように高濃度の短期暴露で目、皮膚、気道が刺激される。また、肝臓及び腎臓に影響を与え、機能低下及び損傷を生じることがある。
 また、比較的高濃度の長期暴露により、肝臓、腎臓、肺、メトヘモグロビン形成に影響を与えることがある。平成8年11月にマウスに対するがん原生があるという結果が報告されたが、「種特異的な高感受性の結果によるものであり、人へのリスク評価に反映させることは困難である」とされている。

<現在の指針値>

 現在の指針値は、240μg/m3(0.04ppm)で、安全性の観点から影響が認められた濃度のうち最も低くなる、ビーグル犬における肝臓や腎臓への影響が認められた濃度を採用し、これに安全率を加味して設定している。