まず初めに2学期からは体育館等のほかの施設で児童達は学習していた事を書いておきます。
つまりシックスクール発生時と環境が違うと思って下さい。
平成22年9月6日
胆沢第一小学校保護者の皆様へ
「シックスクール」についてのよくある誤解と
シックハウス症候群についての正しい理解
ご自分のお子さんがシックハウス症候群ではないかと心配されている
保護者の方が多いので、安心していただけるように解説をしました。
・シックハウス症候群 基本中のキホン
シックハウス症候群は、空気汚染の発生場所にいるときだけ症状がおきる
ものです。基準値を超える程度の空気汚染が原因で、目や喉(のど)の粘膜の
刺激症状や頭痛なぢの不定愁訴(ふていしゅうそ)がみられます。空気汚染場所を離れる(または空気汚染が基準値以下に改善する)と症状がなくなるか、はっきりと改善します。汚染場所を離れても症状がかわらず続いている場合は、シックハウス症候群の症状とはいえません。
室内空気中にあるホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOCs)などでシックハウス症候群の主な原因物質は、触れたり吸い込んだりして一時的に症状を起こしますが、代謝されて排出されるので、体に蓄積されることはありません。
代謝能力を超えた分は蓄積されます。
これは化学物質過敏症の発症メカニズムです。
・シックハウス症候群とまぎらわしい病気について
1⇒シックハウス症候群と「化学物質過敏症」は似て非なるもの
両者は別の病気であり、この点を理解することが最も重要です。詳細は下の
表(笹川2004)および*引用元のWEBページを参照してください。
シックハウス症候群:
住宅・建築物との因果関係:住宅・建築物に原因がある
発生機序:刺激、中毒、アレルギー機序
量-反応関係:voc濃度と症状は、量-反応関係が成立する
症状の再現性:原因となる家から離れると症状が軽快、消失し、戻ると症状が再現される
症状の特徴:粘膜・皮膚刺激症状が多く、精神科症状は少ない
WHO(世界保健機関)ではつぎのような症状をあげています。
①目や鼻の粘膜、のどの粘膜がチクチクする。
②くちびるなどの粘膜が乾燥する。
③皮膚に紅斑(こうはん)、じんましん、しっしんがでる。
④疲れやすい。
⑤頭痛がしたり、気道の病気に感染しやすい。
⑥息がつまる感じや、気道がぜいぜい音を出す。
⑦いろいろな刺激に過敏に反応する。
⑧めまいやはきけ、おうとをくり返す。
このような症状がひとつ、またはふたつ以上あらわれる病気を
シックハウス(シックビル)症候群といっています。
症 状
目の刺激 鼻の灼熱感 喉の乾燥感 咳、喘息憎悪 全身倦怠感 頭痛、めまい イライラ感、うつ、不安 皮膚のかゆみ 動悸、ほてり
化学物質過敏症
住宅・建築物との因果関係:住環境以外に、大気汚染、水、食物、土壌汚染、医薬品など、あらゆる化学物質が原因となる
発生機序:非アレルギー性の過敏反応
現在は免疫、内分泌系作用があるというのが通例でアレルギー様症状が出ます
量-反応関係:量-反応関係は成立しない
症状の再現性:再現性に乏しく、矛盾があり、確認が困難である症例が多い
症状の特徴:精神症科状が全面に出る。ほとんどの例は臭気過敏症状の傾向がある
精神科症状は一部分です
【目】かすみ/視力低下/物が二つに見える/目の前に光が走るように感じる/まぶしい/ちかちかする/乾き/涙が出やすい/ごろごろする/かゆみ/疲れ/目の前が暗く感じる
【鼻】鼻水/鼻詰まり/かゆみ/乾き/鼻の奥が重い/後鼻腔に何か流れる感じがする/鼻血
【耳】耳鳴り/痛み/耳のかゆみ/音が聞こえにくい/音に敏感になった/耳の中がぼうっとする感じがする/耳たぶが赤くなる/中耳炎/めまい
【口やのど】乾き/よだれが出る/口の中がただれる/食べ物の味が分かりにくい/金属のにおいがする/のどの痛み/のどが詰まる/ものが飲み込みにくい/声がかすれる/喉頭に浮腫ができる
【消化器】下痢や便秘/むかむかして吐き気がする/おなかが張る/おなかの圧迫感/おなかの痛みや痙攣/空腹感/胸焼け/げっぷやおならがよく出る/胃酸の分泌過多/小腸炎や大腸炎
【腎臓・泌尿器】トイレが近くなる/尿がうまく出ない/尿意を感じにくくなる/夜尿症/膀胱炎/腎臓障害/インポテンツ/性的な衝動の低下や過剰
【呼吸器・循環器】せきやくしゃみ/呼吸がしにくい/呼吸が短くなったり呼吸回数が多くなる/胸の痛み/息遣いが荒くなる/喘息/脈が速くなる/不整脈/血圧が変動しやすい/皮下出血/寒さに対して皮膚の血管が過敏になる/血管炎/にきびのような吹き出物が出やすい/むくみ
【皮膚】湿疹、蕁麻疹、赤い斑点が出やすい/かゆみ/引っ掻き傷ができやすい/汗の量が多い/皮膚が赤くなったり青白くなったりしやすい/光の刺激に対して過敏になる
【筋肉・関節】筋肉痛/肩や首がこる/関節痛/関節が腫れる
【産婦人科関連】のぼせたり、顔がほてったりする/汗が異常に多くなる/手足の冷え/おりものが増える/陰部のかゆみや痛み/生理不順/不妊症/生理が始まる前にいらいらしたり、頭痛、むくみなどがある/感染症にかかりやすくなる
【精神・神経】頭が痛くなったり、重くなったりする/手足のふるえや痙攣/うつ状態や躁状態/不眠/気分が動揺したり不安になったり精神的に不安定になる/記憶力や思考力の低下/食欲低下/いらだちやすく怒りっぽくなる
【その他】貧血を起こしやすくなる/甲状腺機能障害
※人によって現れる症状が異なり、広範囲の症状が現れる
宮田幹夫・北里研究所病院臨床環境医学センター客員部長著「化学物質過敏症」(保健同人社)より)