高濃度トルエン 澄川児童会館でも
札幌市西区の宮の沢児童会館の改修工事でトルエンを多く含む接着剤が使われ、基準の26倍のトルエンが検出された問題で、南区の澄川児童会館の改修工事でも同じ接着剤が使われ、その後安全確認をせずに施設が開放されていたことが8日、分かった。札幌市は同日から同館を臨時閉館し、緊急の化学物質測定を行った。
市によると、この接着剤はトルエンを30~40%含んでいる。澄川児童会館では昨年9月に事務室とクラブ室の床の張り替えを行ったが、施工業者が宮の沢児童会館と同じで、澄川でも同じ接着剤を使用した。
本来は市の指針に基づき、工事後にトルエンなど化学物質の測定を行い、安全を確認してから施設を開放することが義務づけられているが、宮の沢児童会館と同様に「担当部署の内規の解釈間違い」(市)で測定せずに市民に開放したという。
澄川児童会館は両親が共働きなどの児童ら1日平均50~60人が利用。同館によると、これまでのところ、体調不良を訴えた利用者や職員はいない。
測定結果は9日午後に判明する見通しだが、工事から半年たっており、濃度は薄まっている可能性が高いという。
2010年04月08日 北海道新聞