文部科学省衛生管理マニュアル第2章Ⅴ4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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○ 日常点検により、早期発見し、速やかな対応措置を取れるようにすることが重要である。
B 検査方法等の解説
点検は、官能法によるもののほか、「第3 学校の清潔、ネズミ、衛生害虫等及び教室等の備
品に係る学校環境衛生基準」に掲げる検査方法に準じた方法で行うものとする。
..........の....
○ 床、壁、天井、窓、ガラス、カーテン、カーペット、机、いす、黒板等施設・備品等が清
潔で破損がないかを点検する。
○ 運動場、砂場等については、紙くず、ごみ、ガラス片、空き缶、釘及びイヌ・ネコ等の排泄
せつ
物等がないか、雑草や落葉の処理がよくなされているかを点検する。
○ 便所は、不潔になりやすい場所であるために、日常点検では、特に清潔に留意して、清掃がよく行われているかどうか、施設・設備の破損や故障の有無について点検する。
○ 排水はすべて円滑に流れており、また、悪臭が発生していないかどうか点検する。
○ 飼育動物の施設・設備はよく整とんされ、清潔を保っているか、破損がないかを点検する。
○ ごみは速やかに処理しないと不潔になりやすいので、できるだけ早く処理することが大切である。特に、厨芥ちゅうかいはその日のうちに処理する。また、ごみ置き場周辺は、清潔が保たれており、ハエやネズミ、ゴキブリ等の侵入を防ぐようになっているかどうかを点検する。
○ ネズミ、ゴキブリ、蚊、ハエ等がいないか点検する。
C 事後措置
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○ 施設・設備に汚れがある場合は、整理や清掃の徹底を図り、破損がある場合には速やかに補修する。清掃が不十分な場合には、清掃方法の改善や清掃の徹底を図る。
○ 飼育動物の施設・設備の清掃に当たっては、動物が原因で感染症やアレルギー等が発症することもあり、健康に害を及ぼすことがあるので、専用の身支度をし、清掃用具も飼育動物の施設専用にする必要がある。

また、動物の健康管理を十分に行うとともに、児童生徒等に対しては、次のようなことを指導する必要がある。
・ 動物に触ったあとは手をよく洗う。
・ 口移しでえさを与えない。
・ 自分が体調が悪いときは、動物との接触は避ける。
・ 動物にかまれたりひっかかれたりしたときは、すぐに手当てを受ける。
・ アレルギー疾患のある児童生徒等は、症状がより悪化する場合があるので飼育施設の清掃はしないようにする。
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○ ネズミ、衛生害虫等の発生が認められたときには、駆除しなければならない。対象となるネズミや衛生害虫等の生活史、習性をよく調べ、それらが生息しにくい環境づくりを進めることが重要である。
○ やむを得ない場合は、薬剤による駆除を行うが、学校での使用となるため、児童生徒等に危険が生じないよう、また、周辺環境へも十分に配慮し、使用する薬剤の効果、残存時間、使用時の注意を熟知して行うことが重要である。

A 検査項目及び基準値の設定根拠等の解説
検査項目 基準
(10) プール水等 (ア) 水中に危険物や異常なものがないこと。
(イ) 遊離残留塩素は、プールの使用前及び使用中1 時間ごとに1 回以上測定し、その濃度は、どの部分でも0.4mg/. 以上保持されていること。

また、遊離残留塩素は1.0mg/. 以下が望ましい。
(ウ) pH 値は、プールの使用前に1回測定し、pH 値が基準値程度に保たれていることを確認すること。
(エ) 透明度に常に留意し、プール水は、水中で3m 離れた位置からプールの壁面が明確に見える程度に保たれていること。
(11) 附属施設・設備等 プールの附属施設・設備、浄化設備及び消毒設備等は、清潔であり、破損や故障がないこと。

学校の水泳プールは、児童生徒等が、日常的に衛生的かつ安全に使用できるように管理する必要がある。
プール水の日常点検の検査項目は、遊離残留塩素、pH 値及び透明度である。
プール使用前にプール水の水質が基準に適合していても、一時に多くの児童生徒等が利用することから、プール使用日は毎時間点検を実施することが必要である。
また、安定した塩素の効果を得るためには、pH 値が基準値程度に保たれていることが重要である。

プールの消毒剤のうち、特に塩素化イソシアヌル酸系の薬剤(トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム又はジクロロイソシアヌル酸カリウム)は、長期間使用すると、酸性(pH 値の低下)になりやすい。

これらの薬剤を使用する場合は、pH 調整剤をあらかじめ準備し、必要に応じて適宜使用することが重要である。

この場合、学校薬剤師の助を求めることが大切である。
〈参考〉
【腰洗い槽について】
学校の水泳プールは、一度に多数の児童生徒等が入り、シャワーで身体を十分に洗浄することが時間的に困難なことも多いため、授業の開始直後に遊離残留塩素濃度が急激に低下することがある。
特に、浄化設備がない入替え式の水泳プールにおいては、水質が悪化し、遊離残留塩素濃度の維持が困難な場合が多いため、腰洗い槽を設置し、使用することが求められる。
また、循環ろ過装置及び塩素の自動注入装置が設置されている水泳プールにおいても、比較的短時間で有効な洗体方法である腰洗い槽の使用は、衛生管理上有効な方法である。

学校においては、関係者の指導助言を得るなどし、腰洗い槽の使用について十分に検討することが重要である。