業時と同様の状態で、当該教室に児童生徒等がいない場合は窓等を閉めた状態で、机上の高さで行う。
イ 採取時間は、吸引方式では30 分間で2回以上、拡散方式では8時間以上とする。
ウ 測定は、厚生労働省が室内空気中化学物質の濃度を測定するための標準的方法として示した、次の(ア)、(イ)によって行う。または(ア)及び(イ)と相関の高い方法によって行うこともできる。
(ア) ホルムアルデヒドは、ジニトロフェニルヒドラジン誘導体固相吸着/溶媒抽出法によって採取し、高速液体クロマトグラフ法によって行う。
(イ) 揮発性有機化合物は、固相吸着/溶媒抽出法、固相吸着/加熱脱着法、容器採取法の3種の方法のいずれかを用いて採取し、ガスクロマトグラフィーー質量分析法
によって行う。
(3) 換気回数
検査は、間接測定法又は直接測定法によって行う。
ア 間接測定法
(ア) 呼気の蓄積による方法で、授業の1単位時間内に約15 分間隔で二酸化炭素のの
蓄積を測定する。
(イ) 蓄積呼気の減衰による方法で、授業が終了後在室者がすべて退室した後、45 分間に15 分間隔で二酸化炭素の減衰を測定する。
イ 直接測定法
微量風速計を用いて教室の吹き出し口からの風速を測定する。
5 判定基準
(1) 温熱及び空気清浄度
ア 温度
冬期では10℃以上、夏期では30℃以下であることが望ましい。また、最も望まし
い温度は、冬期では18~20℃、夏期では25~28℃である。
イ 相対湿度
相対湿度は、30~80%であることが望ましい。
ウ 二酸化炭素
換気の基準として、室内は 1500ppm(0.15%)以下であることが望ましい。
エ 気流
人工換気の場合は、0.5m/秒以下であることが望ましい。
オ 一酸化炭素
10ppm(0.001%)以下であることが望ましい。
カ 浮遊粉じん
0.10mg/m3 以下であることが望ましい。
キ 落下細菌
1教室平均10 コロニー以下であることが望ましい。
ク 熱輻射
黒球温度と乾球温度の差は5℃未満であることが望ましい。
(2) ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物(両単位の換算は25℃)
ア ホルムアルデヒドは、100μg / m3 (0.08ppm)以下であること。
イ トルエンは、260μg / m3 (0.07ppm)以下であること。
ウ キシレンは、870μg / m3 (0.20ppm)以下であること。
エ パラジクロロベンゼンは、240μg / m3 (0.04ppm)以下であること。
(3) 換気
換気回数は、40 人在室、容積180m3 の教室の場合、幼稚園・小学校においては、 2.2回/時以上、中学校においては、3.2 回/時以上、高等学校等においては、4.4回/時以上を基準とする。