長野県教育委員会シックスクール対応1 | 化学物質過敏症 runのブログ

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化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

Ⅰ シックスクール問題とは
住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装材の使用等により、新築・改築後の住宅や
ビルにおいて、化学物質による室内空気汚染等によって、居住者等に種々の体調不良の症状を
呈することが表面化してきた。
シックスクール問題とは、このような健康被害が学校施設等に起因すると考えられる場合に
加え、体質等により極微量な化学物質に過敏に反応するいわゆる「化学物質過敏症」の児童生
徒の対応を含めた複合的な問題の総称である。
化学物質による体調不良の症状は、神経機能障害や免疫系、内分泌系の機能障害もみられる
などの特徴があるが、初期の段階や軽度の場合は不定愁訴が中心で他の疾病と間違われやすく、
しかも発症には個人差があり、原因となる物質も多種多様のきわめて複雑な症候群である。
学校においては、このような化学物質に起因する健康問題が発生しないように、原因と疑わ
れる物質の低減を図ることが重要である。
・学校における化学物質による健康問題
1 シックハウス症候群
住居や学校の新築・改築・改修等の直後に建材、塗料等の施工材及び家具、机・いす等の学
校用備品等に由来するホルムアルデヒド、トルエン等の化学物質に汚染された室内空気の暴露
によって、目や気道粘膜の刺激症状や頭痛、めまい、疲労などの様々な体調不良を起こすもの
で、原因となる建築物を離れるとその症状は和らぐという特徴がある。
化学物質が使用されていない、あるいは使用の少ない材料を選ぶことが基本となるが、換気
対策を十分に行うことにより、原因物質の空気中濃度を低減させることがこの問題への対応で
最も重要となる。
2 化学物質アレルギー
教材、文具、床ワックス、芳香剤、洗剤、殺虫剤等に含まれる特定の化学物質の暴露によっ
て、アレルギー症状を引き起こしたり、既往症が悪化するもので、原因物質を特定することが
重要である。この場合、特定された物質を除去することが対応となる。
3 化学物質過敏症
かなり大量の化学物質に接触した後、または微量な化学物質に長期に接触した後で、非常に
微量な化学物質に再接触した場合に出てくる不快な臨床症状。(エール大学カレンの定義)
室内に放散されている極微量の化学物質に過敏に反応し、頭痛やめまい、集中力の低下など
様々な過敏症状を起こすもので、学校生活に支障が出ることがある。
また、生活環境中の様々な化学物質に過敏に反応してしまう「多種類化学物質過敏症」の例
もある。
特定の化学物質に過敏に反応する場合は、学校環境の中で当該物質を除去することにより、
ある程度の学校生活は可能である。しかし、「多種類化学物質過敏症」の場合は、通常の学校
生活を送ることが困難な場合が多い。
化学物質に過敏な反応を示す児童生徒等への対応は、当該児童生徒等の実態に応じた個別的
配慮と専門医・保護者等との緊密な連携が不可欠である。