症状の日内変動 | 化学物質過敏症 runのブログ

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症状の日内変動


うつ病の症状は、一般に朝に悪化し、午後から夜にかけて徐々に改善するという日内変動が見られることがよくあります。

人によっては夕方から夜にかけて元気になるために、「ずっと落ち込んでいるわけではないから、うつ病じゃなくて、気分の問題なんだ」と考えることもあります。しかし、これはうつ病の日内変動(という特徴)で、気分の問題ではないので、軽く考えすぎないように注意しなくてはなりません。


精神病症状


大部分のうつ病は精神病ではありません。しかし、妄想などの精神病症状を持つ場合などは精神病性うつ病とか妄想性うつ病と呼ばれ、病気の自覚がなくなるため、入院治療が必要になります。

自分が重大な罪を犯したと思い込む罪業妄想、貧乏になったと確信する貧困妄想、がんなどの重い病気になったと信じ、検査結果で心配ないと話しても訂正不能の心気妄想、何をしても無駄だと治療を拒否したり、拒食から衰弱する虚無妄想などがうつ病に特有な妄想で、躁病の誇大妄想に対して、微小妄想と総称されます。


それ以外にも被害妄想や自分が周りの人から避けられていると信ずる忌避妄想もあります。幻聴は一般的にはないのですが、時にみられることもあります。
まれに昏迷といって、問いかけや刺激に反応しない、無言で動きの乏しい無反応状態がみられます。意識はあって、その間の記憶もありますが、意思や感情の表出ができなくなっているのです。

ぼんやりとして、動きと反応が鈍い程度の軽いものは時々みられます。


■「いつもと違う」状態に気づく

このようにうつ病は自覚しにくいし、まわりで見ていてもわかりにくい病気です。

しかし、治療すれば良くなる病気ですので、早めに見つけて治療することが大切になります。

早くに見つけるために注意すべき点は、日常生活において、いつもと違う状態が続き、本人か周囲の人の生活に支障がでてくる、ということです。


うつ病の治療は、薬物療法などの生物学的治療、精神療法、環境調整の3本柱で行います。


1)生物学的治療


生物学的治療には薬物療法や電気けいれん療法があります。

電気けいれん療法は最近では麻酔下で無けいれんで行う手法が使われることが多く、症例によってはきわめて効果的です。


薬物療法は、これまで使われてきた三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬に加えて、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が使用可能になり、治療薬の選択の幅が広がりました。
 

薬物療法では次の各点に注意する必要があります。
服薬を始めてすぐに効果が現れるわけではなく、一般に1週間から3週間の期間が必要です。


薬物療法の効果を上げるためには十分な量をきちんと服薬することが重要です。

慢性化している例ではきちんと服薬していない例が多いと報告されています。
SSRIでは急激に中止するとインフルエンザ用の症状がでることがあります。

*この薬剤に限らず、中止するときには医師と相談しながら徐々に減量していくことが必要です。


症状が改善した後も服薬を続けることが必要である。

うつ病の再発率は高いのですが、効果が出たときと同じ量の薬を服薬し続けていると再発率が低くなります。

ですから、初発の場合にはうつ病改善後半年から1年、同じ量の抗うつ薬を服用することが勧められます。


また、3回以上再発している場合などには、高血圧などと同じように、一生にわたって服薬することが望ましいとされています。


精神療法


精神療法(心理療法)のなかでうつ病の治療に対する有効性が確認されているものに、認知療法と対人関係療法があり、さらに従来から行われている伝統的なものとして分析的精神療法があります。


認知療法は、「認知」、つまり現実の受け取り方や考え方が私たちの情緒状態に影響を与えるという理解にもとづいて、悲観的すぎる認知をより現実的なものに修正し、問題解決を手助けすることによってうつ病を治療しようとするものです。


うつ病の場合には、自分自身に対して、周囲との関係に関して、そして将来に対して極端に悲観的になっており、その悲観的な考えがますます気分を沈 み込ませることを修正していきます。


対人関係療法は、対人関係のつまずきがうつ病の誘因や持続因子になることが多いので、対人関係の問題の解決を通してうつ病の治療を図ろうとするものです。


とくに、精神的に重要な位置を占めている親しい人との別れや意見の食い違い、役割の変化に伴う人間関係の変化、対人関係の持ち方のスキルの問題に焦点づけて精神療法が行われます。


分析的精神療法は、私たち誰でもが持っている無意識(潜在意識)を自分で意識できるように援助していく治療法です。意識化できる範囲が広くなるほど私達は自分の気分をより楽にコントロールできるようになり、より自由に物事を考えられるようになります。


うつ病の場合、どういう流れがあってうつに至ったのかを治療者と協力して探していきます。多くの場合、不当に自分を責めてしまう気持ちが自分では気がつかない流れの中で起こっています

そうした流れが意識できるようになっていくことがうつの気分からの改善を助けて行きます、又再発を防ぐ方向にも働きます。