http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20100704-OYT8T00064.htm
シックスクール 再発生か
胆沢一小 20人超す児童に症状
今春、児童2人がシックスクール症候群と診断された奥州市立胆沢第一小(419人)で先月24日、児童20人が同じ日に頭痛やめまいなどの症状を訴えていたことが3日、わかった。医者の診断を受けていないが、同症候群の可能性もある。その後も体調不良を訴える児童が相次ぎ、同校は、施工している校舎の改装工事を夏休みまで中止することを決めた。
同症候群は、工事用接着剤などに含まれる化学物質に起因し、頭痛などの症状が現れる。ただ、2人の発症後の市の調査では、工事建材の揮発性有機化合物の濃度が、文部科学省の基準値を下回り、同症候群の原因と認められなかった。このため同校は、換気扇の24時間稼働や、化学物質の除去に有効な菌の散布など対策を講じ、工事を継続した。
しかし、渡辺唱光校長によると、工事業者が6月24日、校外で切削油を使って配管を切断していた際、校舎内に異臭がし、廊下を歩いていた2~4年と6年の児童計20人が体調不良を訴えた。翌日以降も症状が続いたり、新たに症状を訴えたりする児童が相次いだ。これを受け、同校は今月3日から工事を一時中止することを決定。渡辺校長は「国の基準値を守っていても、児童の健康に支障を来す以上、工事を一時中止するしかない」と話している。
(2010年7月4日 読売新聞)