ジョルディ・サヴァール 「ラス・ウエルガス写本~聖なる動物寓話と象徴」 中世西洋音楽の貴重な記録 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日はジョルディ・サヴァール指揮ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXIの演奏するアルバム「ラス・ウエルガス写本~聖なる動物寓話と象徴」を聴きました。

 

「ラス・ウエルガス写本」については以前、その名前からネーミングされたと言う音楽集団「ウエルガス・アンサンブル」の演奏を紹介する記事で触れたことがありました。

 

この写本が編纂されたのは1325年頃だそうです。そしてそこに収められた音楽はそれより遙かに以前の音楽でした。中世音楽の数多くの楽譜が後の時代の人々の手が加えられない形で残されていたことは本当に貴重なことでした。音楽のルネサンス時代が何時から始まるか時期を特定するのは難しいとは思いますが、最初期の大音楽家であるギヨーム・デュファイやジル・バンショワが音楽家として活動を始めたのが1420年前後ですから編纂されたのですらそれより100年ほど前、と言う事になります。そして収められていたのはそれより300年ほど前からのものも含まれているのだとか。今普通に聴かれているクラシック音楽はバロック音楽以降の作品がほとんどですし古楽に比較的興味がある人でもほとんどはルネサンス音楽止まりではないでしょうか。現代では古楽の研究も進み中世ヨーロッパでどのような音楽がどのような形で演奏されたかなどかなりのレベルで再現されるようにはなってきていますが、それでもやはり中世の音楽というのは一般の音楽ファンには馴染みのないジャンルの音楽という事になると思います。

 

西洋音楽に繋がるようなメロディー感覚、ハーモニーの感覚。しかしそこに中東的? 東洋的? とも思わせる不思議な空気感もあります。シンプルなリズムの繰り返しから時代の感覚、土の匂いのようなものも感じられる気がしました。

 

こちらからジョルディ・サヴァール指揮ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXIの演奏するアルバム「ラス・ウエルガス写本~聖なる動物寓話と象徴」全曲お聴きになれます。

 

 

 

Codex Las.. -Sacd-

325年に編纂されたラス・ウエルガス写本は、1904年に初めて「再」発見されました。写本というのは様々な理由で持ち出されたりし、歴史の中でその所在を点々とすることが多いですが、このラス・ウエルガス写本は、本来あるべき場所(巡礼の道の途中にある、スペイン北部のシトー会修道院)にずっと留まっていたという意味でも奇跡的な写本です。編纂されたのが1325年、実際に掲載されている作品はそれより3世紀ほど前の音楽であり、西暦1000年前後の音楽世界への手がかりとなる貴重な写本です。
 サヴァールは、186ある作品の中から11をセレクト。最古の多声部による楽曲や、独立したメロディを同時に歌うような楽曲など、のちに発展する多声音楽の萌芽のような作品も見られるなど、作品の美しさだけでなく歴史的にもきわめて貴重な作品が収録されています。また、テキストは、動物が信仰の象徴として描かれたもので、鷲、子羊、魚、さらにはキリストの犠牲の象徴であるペリカンや、未知の世界との境界を守る存在である竜など、様々な動物も登場します。サヴァールが、1000年以上もむかしの音楽の世界をこれ以上なく魅力的に味わわせてくれます。

● ラス・ウエルガス写本~聖なる動物寓話と象徴
1. Iocundare, plebs fidelis, cuius Pater est in celis
2. Audi pontus, audi tellus
3. Aterni numinis
4. Kyrie, fons bonitatis
5. Gaude, Virgo, plena Deo
6. Alpha, bovi et leoni / [Domino]
7. Virgines egregie Virgines sacrate
8. Cum sint difficilia Salomoni tria
9. Virgo sidus aureum
10. O Maria, maris stella / O Maria, Virgo davitica
11. Flavit auster
 ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ
 エスペリオンXXI
 ジョルディ・サヴァール(指揮)
 録音時期:2021年7月15日

 

 

 

 

 

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