ヘルマン・マックス J.S.バッハ 「ヨハネ受難曲」 シューマンによる再演時のバージョンで | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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ヘルマン・マックス指揮ライニッシェ・カントライ、ダス・クライネ・コンツェルトのバッハと言うともう5,6年前になりますが、「マタイ受難曲」の演奏を聴いて思わず惹きつけられてしまった記憶が強く残っています。それまでも古楽系の演奏はいくつか聴いてはいたのですが、このライニッシェ・カントライによる演奏のシンプルですっきりした音の響きは驚きでした。こんな複雑で規模の大きな曲が、まるで楽譜を見ているように全ての音の流れに目に見えてくるようです。そしてその上に…、受難曲としてのドラマ性も全く不満無く、と言うか何度も何度も聴き自分でも歌ったことのあるこの曲がとても新鮮に感じられたのでした。

 

それから、彼らの演奏した「ヨハネ受難曲」、「ロ短調ミサ曲」なども続けて聴きました。前述の「マタイ受難曲」を最初に聴いた時ほどのショックはありませんでしたが何方も期待を裏切らない好演で、私のバッハの推薦盤に挙げるべき演奏だと思っています。

 

今日聴いたのは、このヘルマン・マックス指揮ライニッシェ・カントライ、ダス・クライネ・コンツェルトによる2006年9月に録音された「ヨハネ受難曲」です。(先に挙げた彼らの「ヨハネ受難曲」は1990年録音盤、です。)

これは、少し変わった趣向の演奏、のようです。

「シューマンによって光を当てられた『ヨハネ受難曲』を、蘇演当時のオーケストレーションで再現し、19世紀におけるバロック音楽受容を探ろうという試みの録音。古楽器オーケストラと古楽歌唱法をマスターしている声楽陣により、18~19世紀の響きを体験することができます。」((Schumann)johannes-passion: H.max / Das Kleine Konzert Etc : Bach (1685-1750) | HMV&BOOKS online より引用 )

「シューマンが1851年の「枝の主日」・4月13日にデュッセルドルフで(シューマンは前年の1850年に同市の音楽監督に迎えられた)バッハのヨハネ受難曲を蘇演した時の版」(バッハのヨハネ受難曲・シューマン版 ヘルマン・マックス - 続・今でもしぶとく聴いてます より引用 )

 

作曲された時の再現では無く、発掘され再演された時の再現、と言う何だかかなり複雑な…(笑)

演奏は、以前の演奏と比べるとかなり人数は増えているようで、やはりその点はロマン派的雰囲気なのかな、という感じ。ただ演奏者は古楽で鍛え上げられた人ばかりですから、やはり19世紀の演奏、~想像される物よりはかなりすっきりした仕上がりになっていました。ソリストの歌唱も好感が持てましたし、前述の「マタイ受難曲」を初めて聴いた時の新鮮さとはまったく違いますが、これもやはり悪くない演奏、でした。

 

こちらから「Hermann Max Bach, J.S.: St. John Passion (Arr. R. Schumann)」アルバム全曲お聴きになれます。

 

「ヘルマン・マックス(1941年ゴスラー生まれ)はドイツの合唱指揮者。

1977年にユーゲント・カントライ・ドルマーゲンを設立し、1985年にはライニッシェ・カントライとダス・クライネ・コンツェルトの基礎となる。1992年にはクネヒトシュテーデン古楽音楽祭を創設した。

マックスの率いるライニッシェ・カントライとダス・クライネ・コンツェルトは、ドイツの合唱レパートリー、特にバッハ・ファミリーを中心に、100枚を超えるディスコグラフィーを持つ: J.S.バッハ、W.F.バッハ、W.F.E.バッハ、J.C.F.バッハ、J.C.バッハ、C.P.E.バッハ、遠縁のJ.L.バッハ、最後の作曲家J.M.バッハ、テレマン、グラウプナー、フンメル、ナウマン、アンドレアス・ロンベルク、ヨハン・ハインリヒ・ロールなど。」(Wikipedia(英語版) Hermann Max より(DeepL翻訳無料版により翻訳) )

 

 

 

Bach, J.S.: St. John Passion (Arr. R. Schumann)

シューマンによって光を当てられた『ヨハネ受難曲』を、蘇演当時のオーケストレーションで再現し、19世紀におけるバロック音楽受容を探ろうという試みの録音。古楽器オーケストラと古楽歌唱法をマスターしている声楽陣により、18~19世紀の響きを体験することができます。

 

 

 

 

 

 

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ルートルフ、ついに正体がバレる!?


7か月かけた数々の発明により困窮する領地を救ったベルシュマン男爵家の兄弟コンビ。ようやく安定した長閑な生活を満喫する一家のもとに、王都の父から手紙が届いた。内容は建国記念祭を見に王都へ来ないかという誘いだった。ウォルフとルートルフは家族と伴に王都へ行くことを決める。
しかし数日後、王都への道中、ルートルフは妹のミリッツァと一緒に謎の男たちに攫われてしまう。護衛の助けが間に合わない絶体絶命の状況に、ルートルフは勇気を振り絞り……!?
さらに、自分が別世界の『記憶』を持っていることをこのまま隠し続けるのは難しいと考えたルートルフは、兄以外にも秘密を打ち明けることを決意して――。
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不作による飢餓、害獣の大繁殖。大ピンチの領地を救うのは、赤ちゃん!?

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「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。

 

 

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ルートルフがようやく1歳に!! 兄弟コンビの領地復興ストーリー第2弾!

貧乏男爵家次男のルートルフは、別世界の『記憶』を持った頭脳派0歳児。やがて困窮する領民の状況を知った彼は、兄のウォルフにだけ自身の正体を明かして、領地救済に乗り出していく。ふたりは黒パンやコロッケなどを次々と発明し、おかげで領地は危機を脱しつつあった。
そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
さらに、1歳を迎えたルートルフの前に見知らぬ赤ちゃんが現れて!? 赤ちゃん度MAXでお届けする、領地立て直しストーリー第2弾。

 

 

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刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先

 

 

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二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ

 

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