ヨハネス・マルティーニ 声楽と室内楽作品集(麗しき花)La Fleur De Biaulte | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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ルネサンス時代の音楽家、ヨハネス・マルティーニの作品をル・ミロワール・ド・ムジケと言うグループが演奏した「La Fleur De Biaulte」というアルバムを聴きました。

 

ヨハネス・マルティーニはルネサンス期フランドル出身の音楽家でオケゲムやビュノワの次の世代にあたり、ジョスカン・デ・プレやイザーク、オブレヒトと言った人たちよりは少し年長だったようです。

 

「ヨハネス・マルティーニ(Johannes Martini, 1440年ごろ – 1497年もしくは1498年)はフランドル楽派の作曲家。
15世紀の中ごろにブラバントに生まれるが、若年期については史料に乏しい。他の同年代のフランドル楽派の作曲家と同じく、おそらく早期教育をフランドルで受けたのかもしれない。1473年になるまでに、フェッラーラ大公エルコーレ・デステ1世の宮廷礼拝堂に縁故ができて、他のイタリア諸邦においても音楽家として名を為そうと足掻いていた。
1474年の7月になると、ミラノの名家スフォルツァ家の宮廷礼拝堂の一員として、ロイゼ・コンペールやガスパル・ヴァン・ウェールベケの同僚となり、北方出身のフランドル楽派のひとりとして、イタリア音楽に影響を与えることとなった。だが11月にはフェッラーラに戻っている。その動機ははっきりしないが、ことによると、歌唱力や作曲技術が上達したがために、ミラノ公に伺いを立てて揉めたのかもしれない。マルティーニは、宮廷楽師としては破格の厚遇を受け、高給取りであったのだが、ただし自宅はフェッラーラに構えていた。
(中略)
マルティーニの手懸けた楽種は、ミサ曲、モテット、詩篇唱、イムヌスなどの宗教曲のほか、シャンソンなどの世俗歌曲がある。作曲様式は保守的で、とりわけミサ曲は、時おりブルゴーニュ楽派の伝統に戻ってしまっている。ヤーコプ・オブレヒトの作風との類似点は、マルティーニとオブレヒトが互いに知り合いだったか、少なくともマルティーニがオブレヒトの作品を知っていたという可能性を示唆する。オブレヒトは1487年にフェッラーラに滞在していたし、その作品は1480年代初頭にイタリア全土を席巻していた。
ミサ曲が保守的なのに対して、マルティーニは詩篇唱を初めて二重合唱のために交唱風に作曲した人物としても知られている。マルティーニ自身がこの作曲様式によって同時代に影響を与えることはなかったが、70年後にアドリアン・ヴィラールトとその門下によってこの手法はヴェネツィアで勢い付き、ヴェネツィア楽派のコーリ・スペッツァーティ様式として、バロック音楽以降のポリフォニー音楽の発展を活気付かせることになる。いずれにせよ、これが驚くべき発想だったのは間違いない。」(Wikipedia ヨハネス・マルティーニ より)

 

アルバムには声楽曲ばかりではなく器楽曲だけの音楽も収録されており、声楽曲に伴奏として器楽が演奏されている曲もあります。ルネサンス初期の器楽の響きはある意味とても新鮮で本当に15世紀後半のヨーロッパの空気が伝わってくるようです。ベル・カントとは一線を画した発声による声楽もとても自然に染みこんでくるようで聴いていて心地よくなる音楽でした。

 

 

Martini: La fleur de biaulté

ヨハネス・マルティーニは、中世音楽の面影を残すデュファイやバンショワなどブルゴーニュ楽派の後を受けて登場し、ジョスカンやイザーク、ラ・リューら16世紀初頭まで活躍した盛期フランス=フランドル楽派よりもやや年上にあたり、フランドル(現在のベルギー)出身ながら北イタリアの一大文化拠点たるミラノやフェラーラの宮廷で活躍した作曲家。多声音楽にすぐれた技量を誇ったフランドルの伝統を体現し、のちにヴェネツィアで花開くこととなる二重合唱の交唱による詩篇を初めて作曲したとされながら、その存在はやや上世代に属するオケゲムの圧倒的威光に隠れるかのごとく、今一つ注目を浴びる機会に恵まれませんでした。
フェラーラの文化人イザベッラ・デステや教皇レオ10世などイタリア・ルネサンスの重要人物たちからも注目されていたその才覚を、中世から初期ルネサンスの音楽に造詣の深いバティスト・ロマンやマルク・レヴォン、エリザベス・ラムジーら精鋭古楽プレイヤーたちの集う「ル・ミロワール・ド・ミュジーク」が追求した1枚。知る人ぞ知るマルティーニの多声音楽の面白さを、声楽・器楽両面から多角的に検証してゆきます。4人の歌手たちの織りなすハーモニーとポリフォニーの妙もさることながら、最初期のヴァイオリンやガンバを含むルネサンス楽器の響きが美しい器楽トラックが多いのも本盤の聴きどころ。レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロら大家たちにも注目された、フランドル絵画の音楽版ともいうべきマルティーニ芸術の真価に迫った待望のアルバムです。

 

 

 

 

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