ブラームス アルト・ラプソディー クララの娘ユーリエの結婚祝いに「怒りをもって」作曲された名曲 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります

 

今日はブラームスのアルト・ラプソディーを。

メゾ・ソブラノのミルドレッド・ミラーの独唱、ブルーノ・ワルター指揮コロムビア交響楽団の演奏で1961年、ワルター最晩年のステレオ録音です。

 

アルト・ラプソディーと言う曲は『ゲーテの「冬のハルツの旅」からの断章』というのが正式名称で、アルト独唱と男声合唱および管弦楽のための音楽として1869年に作曲されました。実は、クララ・シューマンの三女ユーリエの結婚に際し「怒りをもって」作曲した曲なのだそうです。(ブラームスがユーリエに対し密かな恋心を抱いていたのに、それに気付かずマルモリート伯爵からの結婚の申し出を受け入れたクララとユーリエに対し……。ブラームスの勝手な片想い、失恋、なのですが、その分恨みもこもっていそうです(笑))

 

「『アルト・ラプソディ』(ドイツ語: Alt-Rhapsodie)作品53は、アルト独唱と男声合唱および管弦楽のため、ヨハネス・ブラームスが1869年に作曲した作品である。ゲーテの詩『冬のハルツ紀行』(ドイツ語: Harzreise im Winter)に曲付けされており、本来の題名は『ゲーテの「冬のハルツの旅」からの断章』(ドイツ語: Fragment aus «Harzreise im Winter»)であるが、アルト独唱に焦点が置かれていることからこのような通称があたかも正式名称であるかのように認知されている。
三部形式で構成されており、ハ短調による第1部と第2部は、独唱と管弦楽によって人間嫌いの放浪者の心の痛みが描き出される。第2部は実質的にはアリアである。ハ長調の第3部は合唱が加わり、旅人の心痛を取り去るように神へ祈願するのである。『アルト・ラプソディ』は『ドイツ・レクイエム』の1年後に作曲されており、第3部の声楽や合唱の書法に後者との類似点が見られる。
1870年の初演では、クララ・シューマンの親友ポーリーヌ・ガルシア=ヴィアルドが独唱を担当した。」(Wikipedia アルト・ラプソディ より)

 

暗く激しく語りかける前半から男声合唱を伴い賛美歌のような静かな祈りを感じさせる後半まで、ブラームスの音楽的感性の凄みを感じさせてくれる名曲です。ミルドレッド・ミラーの歌は決して暗くなりすぎずさらりとした中に強い説得力を感じさせてくれます。そしてワルターの作る音楽。柔らかく深い響きの中に、常に優しい微笑みを浮かべているワルターの姿が浮かぶようです。素晴らしい音楽でした。

 

 

ブラームス : アルト・ラプソディ作品53

ワルター最晩年のステレオ録音を、最新リマスタリングを施しオリジナル・カップリングで発売するシリーズからの1枚。ミルドレッド・ミラーの名唱が映えるブラームスとマーラー。

 

 

 

 

 

 

好評発売中、そえだ信「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録」シリーズ第2弾が予約開始(1月25日発売予定)

画像が公開されました。お兄ちゃん、カッコいい。そして、ザム。とても良い仕上がりになっていますね!! イラストは一作目と同じ、フェルネモさんです。

「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2」そえだ信 [MFブックス] - KADOKAWA

 

赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録2 (MFブックス)

ルートルフがようやく1歳に!! 兄弟コンビの領地復興ストーリー第2弾!

貧乏男爵家次男のルートルフは、別世界の『記憶』を持った頭脳派0歳児。やがて困窮する領民の状況を知った彼は、兄のウォルフにだけ自身の正体を明かして、領地救済に乗り出していく。ふたりは黒パンやコロッケなどを次々と発明し、おかげで領地は危機を脱しつつあった。
そんなある満月の夜、ルートルフとウォルフはオオカミのザムの背に乗せられて、隣のディミタル男爵領へ連れていかれる。森の中に着いたふたりが見たのは、柵に捕われたザムの仲間たちだった! 領地困窮の大きな原因となった害獣大繁殖のカラクリを知ったふたりは、オオカミ解放作戦を開始するが……。
さらに、1歳を迎えたルートルフの前に見知らぬ赤ちゃんが現れて!? 赤ちゃん度MAXでお届けする、領地立て直しストーリー第2弾。

 

 

 

 

 

 

そえだ信「赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録」。絶賛発売中!!!

 

 

下記リンクから、一部試し読みできます。ぜひ覗いてみて下さい。

赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録1

 

 

赤ん坊の異世界ハイハイ奮闘録1 (MFブックス)

不作による飢餓、害獣の大繁殖。大ピンチの領地を救うのは、赤ちゃん!?

ルートルフ・ベルシュマンは生後6か月で突然大人並みの意識に目覚め、別世界の『記憶』に何かを告げられるのを感じる。焦らず周りの状況認識と言語習得から始めると、間もなく自分が男爵家の次男であり、領地が困窮していることを知る。領民たちが冬を越せないほどの深刻さに、自分が大人になるまでじっとしていられないと感じたルートルフは、兄のウォルフに自身の正体を明かし、ふたりで領地救済に乗り出そうと決意する。
「ぼく、のこと、ひみちゅ」
ふたりは別世界の『記憶』と『加護』という不思議な力を頼りに、領地に襲い来る問題への対処法を考えていくが……。
秘密を共有した兄弟コンビは無事に男爵領を救うことができるのか?
頭脳派0歳児の活躍とかわいらしさに目が離せない、本格異世界ファンタジー。

 

 

 

掃除機探偵の推理と冒険 (ハヤカワ文庫JA)

刑事の鈴木は、目覚めるとロボット掃除機になっていた! しかも眼前には男の死体が……。『地べたを旅立つ』改題。解説/辻真先

 

 

臼月【うすづき】トウコは援護【まも】りたい

二月の苫小牧。完全犯罪をもくろむ男が用意した完璧なはずのアリバイは、意外な人物によって崩される。人を【援護/まも】るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」が活躍する、デビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く新感覚ミステリ

 

こちらで第一話全文無料で読めます。