Music for the Tudor Queens ポメリウムの演奏はとても美しく響きました | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日はポメリウムの「Music for the Tudor Queens」と言うアルバムを聴きました。

 

直訳すると「チューダー朝の女王たちのための音楽」になりますね。

チューダー朝というのはイギリスで1485年~1603年、チューダー家から国王を輩出した時代を指します。

 

チューダー朝2代目ヘンリー8世の時代に(彼自身の離婚問題をめぐり)ローマ教会(カトリック)と対立しイギリス国教会を設立することでイギリスは独自の宗教改革を成し遂げてしまいます。そのヘンリー8世の後を継いだエドワード6世が16歳という若さで亡くなった後は姉のメアリー1世、エリザベス1世が即位し女王の時代となりました。

 

熱心なカトリックだったメアリー1世は国教をカトリックに戻そうと国教会信者を激しく弾圧します。メアリー1世の治世が彼女の病気のため5年ほどで終わるとその後を継いだエリザベス1世は逆にカトリックを抑圧し国教会による宗教改革を確立させました。

 

エリザベス1世の治世は45年に及びましたが、彼女が未婚で子供を残さなかったためチューダー朝はそこで断絶し、イギリス国王の地位はメアリー・スチュアートの子でスコットランド王のジェームズが継ぐことになりました。1714年まで続いたスチュアート家による治世をスチュアート朝と呼びます。

 

「チューダー朝の女王たちのための音楽」と言うと、メアリー1世、エリザベス1世の時代の音楽という事になりますが、先に書きましたようにメアリー1世の時代からエリザベス1世時代の初期にかけての時期は、国教をカトリックにするかイギリス国教会にするかで激しい対立が起きていた時代でも有ります。当然宗教音楽に携わる音楽家たちも難しい立場に置かれることになっただろうと思います。

 

以前、タリスやバードについての記事でもそのあたりのことを少し書いています。

 

 

 

今日聴いたアルバム「Music for the Tudor Queens」はそのトマス・タリスとウィリアム・バードの曲が中心になっています。

 

ポメリウムの歌は見事なアンサンブルと美しい発声で美しい響きを聞かせてくれます。

 

激しく血なまぐさいことも多かった時代の宗教音楽。しかしそれは驚くほど美しく、清澄な響きで満たされているのです。ただただ驚くほどに…

 

「1972年、ニューヨークで創設された声楽アンサンブル。創設者は米国の指揮者であり音楽学者でもあるアレクサンダー・ブラッチリーで、グループ名は、14世紀のイタリアの音楽理論家マルケット・ダ・パドヴァの音楽理論書『ポメリウム』から採られた。デュファイ、オケゲム、ジョスカンといった15、16世紀ルネサンス時代の音楽をレパートリーとし、15人の歌手からなるこのグループは、世界各地の古楽祭に招かれ、活動の場を広げている。」(TOWER RECORDS ONLINE アーティスト詳細-ポメリウム より) 

 

こちらからアルバム「Music for the Tudor Queens」全曲お聴きになれます。

 

 

Music for the Tudor Queens

 

 

 

 

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