ヘンデル「水上の音楽」 ジョージ・セル指揮ロンドン交響楽団 1961年8月録音 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日はちょっと気分転換も兼ねて、最近あまり聴いていない音楽を聴こうかな、と思いました。天気も悪いですし、気が滅入ることもあったりしますし、こんな時は……、そうだヘンデルなんてどうかな。「水上の音楽」とか「王宮の花火」とか、ちょっと華やかな気分になりそうな音楽じゃないか、なんて。

 

そんなこんなで聴き始めたのがジョージ・セル指揮ロンドン交響楽団が1961年8月に録音した「水上の音楽」、でした。

第1曲「アレグロ」
第2曲「エア」
第3曲「ブーレー」
第4曲「ホーン・パイプ」
第5曲「アンダンテ・エスプレソーヴォ」
第6曲「アレグロ・デチーソ」

6曲にまとめられたH.ハーティ編曲版(にセル自身が手を加えたバージョン、だそうです。)で、原曲にかなり手が加えられている編曲らしく、古楽がブームになり通常のオーケストラでも原曲に忠実な奏法による演奏が主流になっている現代ではあまり演奏される機会が無い編曲、演奏スタイル、と言えると思います。またセルが手兵クリーヴランド管弦楽団では無くロンドン交響楽団を指揮したこの演奏は、いつになくロマンティックと言うか情緒豊かな演奏。ロンドン交響楽団の音の美しさがとても耳に気持ちよく入ってきます。きびきびとして時に華やかなヘンデルらしさと濃厚な甘さを感じさせるゆったりとした楽章の対照が鮮やか。いいな、こんな音楽も。フィナーレの堂々としたリタルダンドに思わず拍手しそうになったほどです。

 

「水上の音楽(すいじょうのおんがく、(水の上の音楽(みずのうえのおんがく)とも)英: Water Music)は、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが作曲した管弦楽曲集。
弦楽合奏とオーボエ、ホルン、トランペット、フルート、リコーダーなどからなる管弦楽編成。フランス風序曲形式による序曲と、舞曲形式を主とする小曲数曲の楽章からなり、管弦楽組曲のジャンルに属する。今日ではヘンデルの代表的な管弦楽作品の一つとして知られる。
なお、ゲオルク・フィリップ・テレマンの管弦楽組曲『ハンブルクの潮の満ち干』TWV 55:C3 も英語で"Water Music"(ドイツ語で全く同義の"Wassermusik")と称される。

ヘンデルは、1710年にドイツのハノーファー選帝侯の宮廷楽長に就いていたが、1712年以降、帰国命令に従わず外遊先のロンドンに定住していた。ところが、1714年にそのハノーファー選帝侯がイギリス王ジョージ1世として迎えられることになる。
そこでヘンデルが王との和解を図るため、1715年のテムズ川での王の舟遊びの際にこの曲を演奏した、というエピソードが有名であるが、最近の研究では事実ではないと考えられている。しかし現在確実とされているのは、1717年の舟遊びの際の演奏であり、往復の間に3度も演奏させたという記録が残っている。後、1736年にプリンス・オブ・ウェールズの妃に決まったオーガスタを迎えるための舟遊びが催され、そこでも『水上の音楽』が演奏されているが、この曲は1717年の曲とは別のものであったらしい。現行の『水上の音楽』は、これらの舟遊びに関係して数度に分けて作曲、演奏されたものと今日では考えられている。

(新ヘンデル作品全集に含まれるH.F.レートリッヒ版(1962年))
第1組曲 ヘ長調 HWV 348(9曲) オーボエ、ホルン主体
第1曲「序曲(ラルゴ - アレグロ)」
第2曲「アダージョ・エ・スタッカート」
第3曲「(アレグロ) - アンダンテ - (アレグロ)」
第4曲「メヌエット」
第5曲「エアー」
第6曲「メヌエット」
第7曲「ブーレ」
第8曲「ホーンパイプ」
第9曲(アレグロ・モデラート)
第2組曲 ニ長調 HWV 349(5曲) トランペット主体
第1曲(序曲)
第2曲「アラ・ホーンパイプ」…全曲の中で最も紹介される機会の多い曲
第3曲「ラントマン」
第4曲「ブーレ」
第5曲「メヌエット」
(第1曲・第2曲にはヘ長調で第1組曲と同編成の異稿が存在する(協奏曲ヘ長調HWV331)。元来第1組曲に含まれていたのが転用されたと考えられている。)
第3組曲 ト長調 HWV 350(5曲) フルート、リコーダー主体
第1曲(メヌエット)
第2曲「リゴードン」
第3曲「メヌエット」
第4曲(アンダンテ)
第5曲「カントリーダンスI・II」

1723年ごろ、11曲のパート譜が出版され、1743年にはチェンバロ編曲版(26曲)が出版された。オリジナルの管弦楽曲は一旦遺失したが、レートリッヒ版(25曲)は、これらを元に管弦楽に復元したものである。他にも管弦楽復元版が数種類存在し、20曲からなるF.クリュザンダー版、6曲からなるH.ハーティ版が知られる。

演奏時間は約45分(各27分、9分、9分)」(Wikipedia 水上の音楽 より)

 

 

 

ヘンデル:水上の音楽

LPが発売されたときに多くの音楽ファンを驚嘆させたセルのヘンデル。《水上の音楽》はハミルトン・ハーティが編纂した版にセル自身が手を加えており、作品にいっそうの輝きを増しているのが特徴です。全体にセルの眼光がオーケストラの隅々にまで光っているようなキリリと引き締まった演奏で、ブラスの光沢のある音色がひときわ冴え渡っています。メヌエットはイギリスの名指揮者トーマス・ビーチャムの編曲による演奏。

 

 

 

 

 

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