ラフマニノフ 聖金口イオアン聖体礼儀 Op. 31 ミーニン指揮モスクワ室内合唱団の響き | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります

 

フェイスブックの友人の影響で、ここのところラフマニノフの合唱交響曲「鐘」と言う曲を随分色々な演奏で聴いてしまいました。iPhoneのミュージックやYouTubeで聴いた音楽が、その後車に乗った時(車のオーディオはiPhoneの音源をBlutootheで聴くようにしているモノですから)車のオーディオからもかかってきてしまうわけで、一日どれだけの時間「鐘」を聴いたモノか(笑)

 

どうやら現在普通に聴ける「鐘」の音源は25種類くらいあるそうなのですが、さすがにそれ全部に付き合う気にもならず・・・、しかし今iTunesのライヴラリを覗くとここに13種類、それ以外も入れると・・・。まあ、かなり聴いたような気がします(笑)

 

で、そのどれが良かったとかどの演奏がどうとか細かいレビューをするつもりはまったくありませんし、だいたいそんな能力があるとも思えないのですが、色々聴いて一番面白かったのが、やはり人の声って楽器よりももっと個性的だな、と言う事です。声楽のソリストが変わると演奏のイメージが変わるのはもちろんですが、それは合唱の音にも同じ事が言えるのでは無いか、などと思ったのでした。

 

さすがにそれなりのレーベルから発売されている音源ですからとんでもなく下手な合唱などありませんしほとんどがかなりのレベルの合唱なのは間違いないのですが、それだけに、それぞれの合唱団のお国柄、と言うか出身地による音色の傾向のようなものがオーケストラの音より強く感じられるような気がしたのです。イギリスの合唱団のさらっとした透明感のある音、アメリカの合唱団のちょっと明るく広がりを感じるような音、ドイツあたりの合唱団のまとまり感、そうしてロシア系の合唱団の・・・

 

私が10数種類聴いた「鐘」の演奏の中で、強く惹かれた演奏は多くがロシア系、あるいは東欧系の合唱団の演奏だった気がします。ラフマニノフのイメージしていた音はこういう合唱だったのでは無いか・・・。そんな感想を持ったのは先入観のせいでしょうか。

 

音程感では無く、アンサンブルの精度でも無く、ハーモニーの正確さでも無く(そういうところはほとんどがかなり高いレベルだったと思うのです。)、・・・音色?、言葉の発音? 何と言っていいのか分からないのですが、特に微かに聞こえる男声の低声部の音色。底光りするベースの音が耳をかすめた時、ああっ、これがロシアだ、と言う感覚。(今は悲しいことにロシアの音楽を手放しで評価することがなんとなくしずらくなっていますね。早く悲惨なことが終わってくれることを祈るばかりです。)

 

冒頭にリンクしましたYouTube再生リンクはウラジミール・ミーニン指揮モスクワ室内合唱団によるラフマニノフの「聖金口イオアン聖体礼儀」(Liturgy of St. Chrysostom, Op. 31)です。

 

モスクワ室内合唱団は、私の聴いた「鐘」 の中ではミハイル・プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団とホセ・セレブリエール指揮ロシア・ナショナル管弦楽団の二つの録音で合唱を担当していました。どちらも中々聴き応えのある演奏でした。またウラジミール・ミーニンの指揮でロシア民謡などのディスクも発売されています。

 

今日はこれからミーニン指揮モスクワ室内合唱団のロシア民謡でも聴こうかな。

 

 

Rachmaninov - Liturgy of St. John Chrysostom Op. 31 - Moscow Chamber Choir, Vladimir Minin

 

 

ラフマニノフ:合唱交響曲「鐘」

 

 

Rachmaninov: the Bells