「パヴァロッティ 太陽のテノール」 パヴァロッティの魅力の秘密を伝えてくれるドキュメンタリー | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります

 

前から観たいと思っていた「パヴァロッティ 太陽のテノール」をAmazonのprime videoで観ました。(残念ながらprimeで無料の対象ではなくレンタルが500円、購入が2500円となっていました。この映画は何度も見たくなるような気がしましたので購入してしまいました。)

 

ドキュメンタリーではありますが監督がロン・ハワードですから作品としてレベルの低い物になるはずが無いとは思っていたのですが、想像以上に惹きつけられる作品でした。

 

パヴァロッティのプライベート映像から始まり写真や記録映像を交えた幼少期から歌手として成功を収めるまでの人生が描かれていきます。父親の影響で歌が好きになり父親と同じ合唱団で歌っていた20歳の小学校の教員がきっかけをつかんでオペラ歌手を目指し数年の苦闘の後コヴェント・ガーデンの公演でディ・ステファノの代役というチャンスをつかみ脚光を浴びます。その間には結婚し子供が生まれるという私生活。しかしオペラ界の新星として世界的に人気を得るにつれ私生活には亀裂が目に見えないうちに少しづつ入っていったようです。

 

記録映像の合間に秘書やマネージャー、元妻や娘達、ドミンゴやカレーラス、メーターなどの映像とコメントが入りハヴァロッティの人柄やその時々の状況が補足されていきます。声楽の弟子で秘書を務めた女性との恋愛と別れ。そして新しくできた恋人の難病発覚とその闘病をサポートするハヴァロッティ。しかし彼女の病気が治りかけた頃、その関係が報道され、長い間危うい状態でも続いていた妻や家族との関係が崩壊。離婚と再婚。そして新妻との間に子供が生まれ。

 

彼が死に至る病(膵臓癌)で倒れたのは、最後の子供が4歳の時でした。

 

自分の人生を振り返り、夫として父親として務めを果たしたいと思っていた。それが出来なくなったのが残念、と語るパヴァロッティの表情が心を打ちます。

 

全編を通して、ルチアーノ・パヴァロッティという人間の強さと弱さ、そして何よりも強烈な魅力を強く伝えてくれる映画でした。

この人の歌が何故心を打つのか、それがとてもよく分かる気がしました。

 

 

 

パヴァロッティ 太陽のテノール [DVD]

<神の声>を持つイタリアの国宝、ルチアーノ・パヴァロッティ、初公開映像と23人の証言で迫る<人生を愛する天才>至福のドキュメンタリー!
監督はこれまでも数々の音楽ドキュメンタリー映画をヒットに導いた、アカデミー賞受賞監督ロン・ハワード!
今作で初めて語られる、故ダイアナ妃、U2ボノとの友情秘話も! !

 

 

パヴァロッティ 太陽のテノール(オリジナル・サウンドトラック)

映画『ビューティフル・マインド』でアカデミー賞監督賞&作品賞を受賞した巨匠ロン・ハワード監督が、『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years』の次に手掛けた音楽ドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』(原題:PAVAROTTI)のオリジナル・サウンドトラック。プッチーニの歌劇≪トゥーランドット≫から「誰も寝てはならぬ」、ドニゼッティの歌劇≪愛の妙薬≫から「人知れぬ涙」などのオペラの名アリアから、「オー・ソレ・ミオ」などイタリアのポピュラー・ソングまで、パヴァロッティの魅力がぎっしり詰まっています。