シューマン 「流浪の民」(Zigeunerleben) 何処行くか流浪の民 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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何となく、シューマンの「流浪の民」の旋律が頭の中を駆け巡りました。久し振りにこんな曲もじっくり聴いてみようか。そう言えば、日本語では良く聴くけれど、ドイツ語での演奏はあまり聴いたことが無いな。

 

YouTubeやAmazon Music Unlimitedで探しましたが、ウイーン少年合唱団などの少年合唱のものは見つかりますが、大人の合唱で良いなと思えるものはあまり多くは無いようです。

 

掲載したのはホルスト・ノイマン指揮ライプツィヒ放送合唱団の演奏。収録されていたディスクはューマンの合唱曲が19曲収められていて、その第一曲がこの「流浪の民」(Zigeunerleben)でした。

 

ライプツィヒ放送合唱団、と言うとケーゲルのカルミナ・ブラーナやモーツァルトのミサ曲、ブラームスのドイツ・レクイエムなどで最近よく聴いている合唱団ですね。

 

 

 

 

 

 

このシューマンの合唱曲集もオルフやモーツァルトの作品、あるいはドイツ・レクイエムなどの完成度には及ばないと思いますが、その実力の片鱗はしっかり見せてくれていると思います。すっきりとしていて生き生きとしたハーモニーはシューマンの合唱曲の魅力をしっかりと聴かせてくれます。

 

「流浪の民(るろうのたみ、ドイツ語: Zigeunerleben)は、ドイツ・ロマン派の作曲家ロベルト・シューマンによって作曲された1840年の歌曲。『3つの詩』作品29の第3曲。本来はピアノ伴奏(トライアングルとタンブリンをアドリブで加える)の四重唱曲だが、合唱曲として演奏されることも多い。原題は「ロマの生活」もしくは「ロマの人生」の意味。
詩はエマヌエル・ガイベルによって書かれたもので、ナイル川のほとりから、スペインを経て、ヨーロッパの町々をさすらうロマ(かつてはジプシーと呼ばれることが多かった。ドイツ語ではツィゴイナーとも)の生活の物悲しさを歌ったものである。「ジプシーがもともとエジプト民族である」という俗説がわからないと、歌詞の内容は理解が難しい。
日本語の訳詞は石倉小三郎による。名訳として有名で、原詩を超えるとも評されるが、原詩との乖離が大きいとの批判もある。」(Wikipedia 流浪の民 より)

 

こちらが日本語の歌詞。


流浪の民
訳詞:石倉小三郎 作曲:シューマン

ぶなの森の葉隠れに
宴寿(うたげほが)い賑わしや
松明(たいまつ)明(あか)く照らしつつ
木の葉敷きて倨居(うつい)する
これぞ流浪の人の群れ
眼(まなこ)光り髪清ら
ニイルの水に浸(ひた)されて
煌(きら)ら煌ら輝けり

燃ゆる火を囲みつつ
燃ゆる赤き炎 焚火
強く猛き男(おのこ)安らう
巡り男休らう
女立(おみな)ちて忙しく
酒を酌(く)みて注(さ)し巡る

歌い騒ぐ其の中に
南の邦(くに)恋うるあり
厄難(なやみ)祓う祈言(ねぎごと)を
語り告ぐる嫗(おうな)あり

愛(めぐ)し乙女舞い出(いで)つ
松明明く照りわたる
管弦の響き賑わしく
連れ立ちて舞い遊ぶ

すでに歌い疲れてや
眠りを誘う夜の風
慣れし故郷を放たれて
夢に楽土求めたり
慣れし故郷を放たれて
夢に楽土求めたり

東空(ひんがし)の白みては
夜の姿かき失せぬ
ねぐら離れて鳥鳴けば
何処(いずこ)行くか流浪の民
何処行くか流浪の民
何処行くか流浪の民
流浪の民

日本語の演奏も聴いてみましょうか。

 

こちらは……、演奏者不明(笑)

 

 

 

Robert Schumann: Choral Music (Leipzig Radio Chorus, Leipzig Radio Symphony, Neumann)