「二人の天魔王 信長の正体」とヴィラルートのマドリガル | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります

 

明けましておめでとうございます。今年も一年よろしくお願いします。

 

と、新年の挨拶から今年第1回のブログを書き始めたわけですが・・・

 

考えてみれば昨日から全く外に出ていません。
で、今日は、と言えば朝お雑煮を食べてからまた布団に潜り込み昼過ぎまでぐっすり。

 

全く絵に描いたような寝正月です(笑)

まあ、このご時世模範的な「Stay Home」かもしれませんが(笑)

 

とかなんとか言いながら、昨日から読み始めた本を読了。

 

明石散人著「二人の天魔王 信長の正体」

 

なかなか面白い本でした。著者は織田信長が高く評価されるようになったのは太平洋戦争敗戦後からだ、と言います。それまでは徳川家康、豊臣秀吉の評価が圧倒的に高くそれにつぐのがなんと明智光秀だったのだ、と。信長は武田信玄や上杉謙信よりも知名度が低くかろうじて秀吉の主君だったと言うことで名前が知られる程度だったのでは無いかと。

 

この本の中で現在織田信長の功績としてあげられることの多くが次々と否定されます。なおかつ信長は優柔不断で吝嗇であり、「勝ちきれない武将」だったというのです。

 

信長が好きな私にとっては聞き捨てに出来ないことばかり(笑)

 

しかし読み進むほどになるほどと思わせられるところも結構有りなかなか読み応えのある本でした。

 

ここで信長が憧れた将軍としてあげられる足利義教の事をもっと知りたくなりました。私の中の信長に対する評価はそれほど下がることはありませんでしたが、信長より140年前、くじ引きで将軍の座に着いたという足利義教のことについては、以前「逆説の日本史」で読んだことがあり興味を持っていたのですが、今回この本を読んでもっと詳しく知りたいと思ったのです。「天台座主」から還俗し「天魔王」とまで怖れられた将軍はいったいどんな人物だったのだろう? 面白そうです。

 

 

二人の天魔王 信長の正体 (角川文庫)

「織田信長は幽玄の武将。これほど美しく哀しい武将を知らない」――江戸期、無名だった武将・織田信長は、なぜ太平洋戦争後に一躍人気が出たのか? そして信長が手本とした、もう一人の〈天魔王〉とは? 桶狭間合戦、足利義昭との確執、姉川・長篠の合戦、蘭奢待の切り取り、そして明智光秀が残した愛宕百韻と本能寺……。現存する一次史料を駆使し、超絶の推察力ですべての謎を解き明かす、歴史ミステリーの決定版。

 

 

この本を読みながらBGMとしてルネサンスのマドリガルを聴いていました。

 

Willaert: Tablatures from Verdelot, Vol. 6(ヴィラールト:ヴェルドローのインタヴォラトゥーラ集 6 )

 

ヴィラルートはルネサンス期のフランドル出身の音楽家ですが、後半生はヴェネツィアで活躍し所謂ヴェネツィア楽派の開祖とされている人です。亡くなったのが日本で桶狭間の合戦が起きてから2年後くらい。信長より一世代くらい年上ですがほぼ同時代人と言ってもおかしくないくらいの時代に生きていた人です。

 

インタヴォラトゥーラと言うのは何のことか私は知らなかったのですが、ネットで調べてみると、

「「インタヴォラトゥーラ」とは、声楽曲などが器楽用にアレンジされた曲のことです(この言葉には2つ意味があるので要注意)。ルネサンス期の声楽曲が1500~600年代にディミニューションされて器楽曲となったように、1300~400年代にもバッラータやマドリガーレ等声楽曲がアレンジされ、インタヴォラトゥーラとなりました。初期イタリアバロックのディミニューションと同じように、こちらもかなり技巧的で華やかな装飾によって曲が成り立っています。 」(リコーダー奏者太田光子公式WEBサイト otamitsuko.music.coocan.jp より)

とのこと。

 

このアルバムにはソプラノとカウンターテナーの歌と、フルート、リュート、チェロなどのアンサンブルで奏でられる音楽が収められています。

 

ソプラノやカウンターテナーの歌も楽器のアンサンブルによる音楽もなかなか良い雰囲気で16世紀のヨーロッパの気分を味合わせてくれます。

 

それにしても、信長にはこう言うヨーロッパの音楽なんかが似合いますね。

 

もし本能寺の変が起こらなければ、なんて考えても意味の無いことかも知れませんが(笑)

信長の治世が続いていれば江戸時代にあたるくらいの頃には音楽でも美術でもヨーロッパより進んだ国になっていたかも。・・・なんて(笑)

 

思わず訳の分からない妄想に耽ってしまいました(笑)

 

 

 

 

Willaert: Tablatures from Verdelot, Vol. 6

ヴィラールト:ヴェルドローのインタヴォラトゥーラ集 6
シルヴィア・ピッコロ - Silvia Piccollo (ソプラノ)
ジュゼッペ・ザンボン - Giuseppe Zambon (カウンター・テナー)
セルジオ・バレストラッチ - Sergio Balestracci (フルート)
マッシモ・ロナルディ - Massimo Lonardi (リュート)
ガエターノ・ナジッロ - Gaetano Nasillo (チェロ)
イル・デシデリオ - Desiderio, Il

 

 

 

 

 

 

 

第10回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作

 

掃除じゃない、捜査だ!

 

選考委員全員驚愕! 前代未聞の掃除機ミステリ! !

 

 

地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険

札幌方面西警察署刑事課勤務の勢太は小樽市で交通事故に遭い、目覚めると――ロボット掃除機となっていた……こんな姿になっても義父からDVを受けて勢太が保護していた姪を、護らなければいけない! 卓抜な着想で選考委員たちを驚嘆させた掃除機ミステリ

 

 

地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険 -Reader Store

 

 

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