初めて聴いた時の録音⑧ ベートーヴェン交響曲第9番 N響の大恩人による録音 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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第九交響曲のレコードを買ったのは「英雄」より前、中学3年生になったころでした。その少し前に友人に誘われて合唱部に入ったこともあり第九に興味がわいたのです。でもレコード店で見る第九交響曲のレコード多くが2枚組で、普通は4000円くらい。少し安い物も3000円台でした。つまり中学生の小遣いて買うにはちょっと高価なわけです(笑) 中にはたまに一枚に全曲が入った物もありましたがそれでも2000円前後。う~ん、などと悩みながら(悩む理由が演奏者や演奏の評判だったりしないのが今から考えると何ともおかしいのですが(笑))あれこれとレコード店の棚を見ているうちに一枚のレコードを見つけました。一枚に全曲が入って1000円のレコードです。すぐに購入しました(笑)

 

当時日本コロムビアから発売されていた一枚1000円の廉価版レコードシリーズの中の一枚。(コロムビア・ダイアモンド1000シリーズと名づけられた企画だったようです。)

 

 

 

 

ヴィルヘルム・シュヒター指揮北ドイツ交響楽団  (S)H.Monti (A)M.Losany (T)F.Geuden (B)K.Ansbacher

 

(レコードジャケットには北ドイツ交響楽団 北ドイツ歌劇場合唱団と表記されていますが、北西ドイツフィル&合唱団が正しいのかもしれません。)

 

「ヴィルヘルム・シュヒター(Wilhelm Schuchter、1911年12月15日 - 1974年5月27日)は、ドイツの指揮者。
ボンに生まれる。ケルン音楽院でヘルマン・アーベントロートに指揮を学んだ後、アーヘンやハンブルク、ベルリンなどドイツ国内で活動した。第二次世界大戦後、北西ドイツ放送交響楽団、北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者となり、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団など各地への客演も行った。1957年、カラヤンとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の日本公演に副指揮者として初来日。これを契機として1959年、NHK交響楽団の常任指揮者に就任。1962年、ドルトムント歌劇場の音楽総監督となる。1974年5月、練習中に脳出血を起こし、そのまま亡くなった。」(Wikipedia ヴィルヘルム・シュヒター より)

「シュヒターのNHK交響楽団での功績といえば、N響を徹底的に鍛え上げ演奏能力を飛躍的に伸ばしたことにある。岩城宏之曰く、「ローゼンストックさんの何十倍も怖い人」。岩城の弁を裏付けるかのように、シュヒターの指導は厳格に厳格を極め、練習のみならず実演、果ては放送録音にまで究極の完璧さを求め続けた。厳格な練習は「蒸発した楽員が出た」などという奇怪な噂までもたらすこともあったが(実際、退任まで実に3分の1の楽員が入れ替わったと言われている)、練習の甲斐もあり、N響の実力は目に見える形で向上した。」(同上)

NHK交響楽団にとって、さらには日本のクラシック音楽界にとって恩人と言える人かも知れませんね。

 

このレコードも当時繰り返しよく聴きました。その一年間でいったい何回聴いたでしょう。私にとってこの演奏が「第九」そのものでした。

(後で気付いたのですが一枚に第九交響曲全曲が入っているレコードにはちょっとした問題があります。曲の長さの関係で第3楽章の途中で裏返さなければいけないのです。私はしばらくの間第3楽章で途切れるのが当たり前のように思っていました(笑) )

 

 

そして次の年、私の人生にとってもとてつもなく大きな出会いを迎えます。(って、ちょっと大袈裟すぎる表現ですが(笑))

フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団によるベートーヴェン交響曲第9番のライヴ録音です。

 

フェイスブックでフルトヴェングラーのバイロイトの「第九」のCDを37種類持っているという人の投稿を見ました。それほどの人は多くは無いでしょうが(笑)(と言うか他にいる?(笑)) それも仕方ないと思わせるくらいの魔力を持った演奏に違いありません。)

 

 

この後もしばらくは私の「第九」はシュヒター指揮のレコードでしたが大学に入りそれから社会人になるにつれ、この曲は多くの有名な指揮者やメジャーオーケストラの所謂名演がひしめいていますから、このレコードもあまり聴かなくなっていきました。

 

そしてレコードを手放した後は、たまにCDのリストなどを調べてもシュヒターのこの演奏のCDは見つかることは無く時間が過ぎていきました。

 

最近になって昨日記事にした第8番とこの演奏の2つが無性に聴きたくなりました。どちらもなかなか音源が見つからなかったのですが第8番の音源を見つけたのをきっかけに同じように「Schüchter Beethoven」でYoutubeを検索してみると意外に簡単に音源を見つけることができました。(同じようにアルファベットで検索するとAmazonやiTunesでも音源が販売されていました。見つからなかったのは検索の仕方を知らなかっただけ?(笑))

 

しばらくぶりに聴くシュヒターの「第九」は思った以上に引き締まった良い演奏でした。もの凄い大名演では無いかも知れません。でもこれは大指揮者のディスクに交えて聴いてもけっして見劣りする演奏では無いと思います。第1楽章の厳しい造形は好感が持てますし、最終楽章、バリトンのソロが出てきた時、思わず、あっこれだ、と思いました。この声が好きでした。やはりこれ良い演奏だよな。・・・

(まあ、フルトヴェングラーのバイロイトの「第九」みたいな変態的大名演じゃ無いことだけは間違いありませんが(笑))

 

今年は色々なことがありましたが、ワルター・ゲールの交響曲第8番とシュヒターの第9番の音源をまた手に入れることが出来たのは大収穫でした。

 

と言うわけで、取りあえず年末ギリギリに交響曲第9番までたどり着けたようです(笑)

今年一年お世話になりました。また来年もよろしくお願いします。

 

 

 

 

Classical Hits - Beethoven's 9th Symphony

ヴィルヘルム・シュヒター指揮北ドイツ交響楽団
ヒルダ・モンディ(S)/マリア・フォン・ロスニー(A)/
北ドイツ歌劇場合唱団/他

 

 

 

 

 

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