―自分勝手にはできないから、電話もかけれない。メールもできない。もし寝てて起こしたらまずいし。眠くても気遣って電話付き合うとかだともっと嫌だし。迷惑かけるのは最低だもんね。私いろんな人に迷惑かけてるし…。

―自分がたえるしかない。人に迷惑かけないように、私がちやんとすればいい。強くなればいい。なんて、そんな簡単にできるならだれも悩まないよね。
―孤独。だれかにすがりつきたくてたまらない。あまえてばかりいられないけど…。ねえ、なんでこんな孤独な時間あるのかな。私、孤独を楽しめるけど、悲しめるよ。淋しいときだってあるんだよ。心のどこかにはだれかの存在を置いていたい。これは弱さですか、あまえですか。
―夜中、孤独感やばくてさ。泣きたくなるんだ。独りぼっち闇の中どんどんどんどん落ちていくの。ばかみたいに病んでさ。気がついたら涙ぽろぽろ…。温もり求めてもどこにもないし。優しさ求めてもどこにもないし。夜は長いから。朝がくるのをひたすら待つのは気持ちしんどいし、つらいんです。だけど時は残酷で、孤独を長くさせるのです。

―孤独をけすのはだれかの存在だろう。電話は最大の癒しだと思う。離れているのはきついけど、声をきける話せることでつながっていられる。こんな暗闇の中で電話という光みつけて、その光たよりに歩いてるの。電話はつながっている証なの。独りじゃないって言い聞かせるアイテムなの。私にとっては大切なもので、電話できない夜はずっと孤独なんです。ばかみたいに泣いてるんです。ひたすら携帯を眺めては閉じているんです。

―電話はひとつの癒しなんだよ。だれかとつながっている証なんだよ。
―あけみんと少し語ってた。ありがとう。あつみは明日出掛けるみたいで、もう寝ただろうから電話はやめときます。
『何あっても俺いっからな。大丈夫だよ、心配すんな。ゆっくりしな、落ち着いてな。大丈夫だから。落ち着いてや。ふふ』―不安だらけでボロボロの私にかける最大の言葉だったんだろう。その言葉を涙の中で受け止めた。

『何あった?…つらいか』―今は何もきかないで。口にしたくないよ。現実が重すぎるよ。

『そばいてえ~ふふふ』―頑張って笑わなくていいよ。どうせ私笑えないから。涙とまらないから。

『あんま無理しないでな。一人じゃないからな、俺がいるよ。ね?』―無理ばかりだよ。無理しなきゃ今の私はやってけないよ。もうボロボロだよ…

『ショウり…つれえな…』―つらい、つらいよ。自分がわからなくなるよ。心壊れそうだよ。わからないよ…。

『どうした?…大変だよな…な。力になれなくてごめん、お母さん何て?』―もういやだよ。私の気持ちは伝わらないよ。伝わらないよ…

『近くにいるからな。つながってるからな。不安にならないで』―不安だらけです。私には不安しかないよ。安心できる場所がないよ。居場所がないよ…

『ゆっくりな。すげえつれえもんな…ごめんな…抱きしめたいな…うん…俺ついてるから。』―ねえ、私何のために生きてるんだろうね。だけどつらいのは私だけじゃないよね。私より苦しんだのはきずなだし、もっと他にもたくさんいるよね。私弱いから…だよね。
―母親が話をしようと部屋にきた。でもきけばそれは親からした都合のいい話だった。私の気持ちを考えてない、もはや誤解してる。

『親に隠れて付き合ってるのは、親の気持ちを考えてないからだ。親を無視して付き合って自分たちは楽しいだろうけど』―そう思うなら勝手に思ってろ。親を無視できるならこんな複雑な思いしないで済むし、苦しまないわ。親を無視できない、背中向けて付き合いたくないから悩んでるのに。そんなことさえわかってくれないのか。

―私は何のために生きてるの。私の幸せは私のものだし、私の人生は私のものだわ。だれにもこの自由は奪えないでしょう。親は娘の人生を決める権利があるの、ないでしょう。私の幸せは私で決める。だれの指図も受けない。
『俺はショウりとふたりで楽しくやっていきたい、ただそれだけなんだ。』―きくだけせつない言葉だよね。
―明日どうしようかな。安らげないこの部屋、居場所がない家、最悪でしょう。どっか出掛けたいな。でも行く場所なんてないよな。今の私には居場所なんてどこにもないんだ。
―ねえ、のぞみ。幸せってみんな平等にあるのかな。

―私、むかしから思うんだ。『人は平等じゃない』って。幼い頃からずっとそう思ってきたんだよ。自分の生い立ちもそう、最初はショックや疑問だらけだった。でも今はなんとか受け入れてる。それには長い長い時間がかかったし、私自身たくさん苦しんだ。

―たとえば、私が病気になって死んでしまう。私は想い出を胸に笑顔で死んでいけるだろうか。きっとそれは理想で、現実的には疑問しかないだろう。『なんで私なんだ』ってきっと思うはず。病気にかかる、かからないのも人は平等じゃない。

―幸せも平等じゃない、ってことなのかな。でも想い出があるだけ幸せだよね。
―私の誕生石はエメラルド。幸運って意味なんだよ。私は『幸せ』が何かまだわからないけど、きっといつかなれると思ってる。

―だけど、こんなふうに過ごす毎日でも、その中にきっと隠れている『幸せ』があるよね。笑えたり、歩けたり、同じ時間を過ごせる幸せだってある。

―これが最後かもしれないっていう不安が頭を離れないけど、心揺さぶるけど…乗り越えていきたい。いつか幸せになれるときまで。みんなで笑えるときまで。今は乗り越えなきゃいけないんだよね。

―もう幸せになんてなれない、そう何度も思って独り苦しんだ。きずなを苦しめた分、自分も苦しむべきだと思った。いや、自分はきずなよりもっともっと苦しむべきなんだ。つらくて当然なんだ。…だけど、きずなの分も笑っていたい、生きていかないといけないって思うようになった。でもやっぱりそれじゃ失礼かもしれないし…悩むけど…

―正解なんてほんとはないよね。