Video Killed The Radio Star | 今夜はきまぐれ~Mustangのひとりごと~

今夜はきまぐれ~Mustangのひとりごと~

~WHO'LL BE THE FOOL TONIGHT~ Music Monologue by Mustang
ホントにきまぐれな更新でございます…(^^ゞ

’52年のワイヤレスのあの頃

夜更かしして君の声を聞いたっけ

もし僕が若けりゃ君の登場を止めなかったけど

oh oh

やつらは君の第二交響楽の功績を奪った

新しい技術の機械で曲を書き直したんだ

これで僕も問題が理解できたさ

oh oh

君の子供たちに会った

oh oh

それで君は何と言った?


ビデオがラジオ・スターを葬った

ビデオがラジオ・スターを葬った

映像が現れて 君を失望させた


僕らはこうして見捨てられたスタジオに集まり

プレイバックを聞けば 遠い昔の出来事のよう

そしてあのジングルを覚えてるかい?

oh oh

君が最初だった

oh oh

そして君が最後となった


ビデオがラジオ・スターを葬った

ビデオがラジオ・スターを葬った

僕の心の中の車の中も

ここまできては巻き戻し不可能

oh oh

ビデオがラジオ・スターを葬った

ビデオがラジオ・スターを葬った

僕の心の中も車の中も

ここまできては巻き戻し不可能

映像が現れて 君を失望させた

これもみんなビデオデッキのせいだ


君はラジオ・スター

君はラジオ・スター


ビデオはラジオ・スターを葬った…



♪ Video Killed The Radio Star



I heard you on the wireless back in '52

Lying awake intently tuning in on you

If I was young it didn't stop you coming through

Oh, oh,

They took the credit for your second symphony

Re-written by machine, a new technology

And now I understand the probrems you could see

Oh, oh,

I met your children

Oh, oh,

What did you tell them


Video killed the radio star

Video killed the radio star

Pictures came and broken your heart

Oh, oh, oh,


And now we meet in an abandoned studio

We hear the playback and it seems so long ago

And you remember the jingles used to go

Oh, oh,

You were the first one

Oh. oh.

You were the last one


Video killed the radio star

Video killed the radio star

In my mind and in my car

We can't rewind, we've gone too far

Oh, oh,

Oh, oh, oh,
Video killed the radio star

Video killed the radio star

In my mind and in my car

We can't rewind, we've gone too far

Pictures came and broken your heart

Put the blame on VTR


You are a radio star

You are a radio star

Video killed the radio star...

(adlib and fade)



今夜はきまぐれ~Mustangのひとりごと~-the age of plastic
"VIDEO KILLED THE RADIO STAR(ラジオ・スターの悲劇)" by THE BUGGLES

from album "THE AGE OF PLASTIC(プラスティックの中の未来)"(1980)

written by T.Horn - G.Downes -B.woolley 対訳/小倉ゆう子 PHCR-1412より



80年代の幕開け…僕にはこの曲にそんなイメージがある。


"VIDEO..." はまずシングルで1979年発売だから80年代にはちょっと早いが、アメリカのMTVがスタートした当日(1981年8月1日)のオープニングがこの曲だったことは、今や伝説と言っていいかもしれない。


それだけ、時代の先を行っていたということなのか…。


しかしこの曲の歌詞、VIDEO と RADIO を対比しているが、これを何か他の…新しいものと古いもの…に変えても成り立つような気がする。


モダン・ポップでありながら、「うつろい」と言ういつの時代にも起こっていることを歌っているに過ぎない…サウンドは当時の最先端でも、内容は普遍的なことを歌っている…それはポップスの王道ではないか…そんなふうに思える。


だから、名曲として残っているのではないだろうか。



ラジオも時代と共に変わってきた。


僕が洋楽を聞くようになった1970年代後半というと、全国を網羅するFM局はNHKだけで、民放は東京などの大都市4局(東京、大阪、福岡、札幌?)しかなかったと思う。


さらに当時のNHK(新潟)はローカル番組以外はモノラルで放送されていたと記憶している。

だから、ラジオから流れてくる音楽を「ラジカセ」でカセットに録音するようになった最初の頃はAM放送が中心で、NHK-FMの本局の番組がステレオ放送化されるまでは、ローカル番組しかステレオで録ることができなかった。


「軽音楽をあなたに」がステレオで聴けるようになった時には結構感動したような憶えが…(笑)


そして、MTV等で洋楽を「見る」機会が増えたのは80年代に入ってからになる。

「ホーム・ビデオ」(もはや死語?)が広く一般家庭に普及するのも80年代に入ってからだと思うが、TVのステレオ放送が整ってくるのは80年代中盤なので、「音」を聴くならラジオ(FM)の優位は変わらなかった。


でも、洋楽アーテイストの動く姿(必ずしも演奏している姿ではない)がふんだんに見ることができるようになった意義は大きかったのは確か。


80年代末期に、ようやく新潟にも民放FM局が誕生する。

何が最も新鮮だったかというと…CMが入ること(笑)。

しかし、NHKと違って曲を「完奏」しないことはともかく、朝夕などを中心に「生活情報番組」の編成が多いことは音楽ファンから見ればAMと変わりない…FMの音質の良さを生かしていない…というイメージを、僕は現在まで持っている。


もっとも、NHKも夏の高校野球の地方大会決勝をFMで放送することがある。

これには…個人的には怒りを覚えるくらい納得できないのだが…(^^ゞ


80年代末期というと、LPで発売されないアルバムも出始めた頃。

CDプレイヤーも安価になり、学生でも買える時代になった。

僕にとっては学生時代に別れを告げ、社会人として収入を得る立場になった頃でもある。

それは、CD(というかレコード)コレクターへの道の始まりでもあり、ラジオから遠ざかるきっかけでもあった。



現在、もっとも大きな「うつろい」は「地デジ」だろう。ラジオではなくテレビの話だが。

僕の親を見ていると、アナログ放送終了時に「TV難民」が出ることは間違いないと思う。


デジタル技術をどうこういう前に、リモコンなどのスイッチの多さ…それは機能の多さに等しいが、そのような違いの大きさについていけない人たちは間違いなく存在する、ということだ。


ホームビデオが普及した時とCDが普及した時に、同じような笑えない笑い話がある。


「ひっくり返せないの?」


カセットでいうB面、LPでいうB面がないの?…ということだ。

パソコンを使うことなど雲の上…


技術的、品質的に優れていても、その扱い方が理解されない。

これは致命的な欠点ではないだろうか。


ラジオは…

電源スイッチを入れる。放送局(の周波数)を探す。音量を調整する。

それが全てだった。


テレビも…

電源スイッチを入れる。チャンネルを合わせる。音量を調整する。

それが全てだった…


…はずなのだ。



激甚災害(こと新潟の場合は地震)時にリアルタイムの情報源として「ラジオ」を挙げた人が多いことは言うまでもないだろう。


リアルタイムな「情報源」ならテレビ・ラジオの電波媒体以外に、こうしてブログを書いているインターネットの存在もそのひとつであることは間違いない。


しかし…現在でも、最も誰にでも分かりやすく扱いやすいのは、やはり「ラジオ」ではないか。

それは、誰にでも最も身近で頼りになる「存在」だから。

だから、決して「うつろう」ものであって欲しくない。


…だって、僕はラジオに音楽を教えてもらったのだから。



THE BUGGLES の曲も、ラジオ・スターが悲劇なのではなく「うつろい」が悲劇なのだ。

そう思えてならないのだが…














…ということで、とりあえす「ラジオ」シリーズ(?)はとりあえず幕を引くことにします。m(_ _ )m