副詞をちゃんとやろう(1) | 世界は「ことば」でできている 〜文系講師の受験ブログ

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令和百人一首リレーの管理人です

動詞は学校でもちゃんとやるだろうから後回しにして、

あまりやらないところ、
今日は「副詞」を説明したい。

日本語には副詞がかなり多いわけですが、
(かなり、も副詞)、

これをちゃんと説明している講師は意外と少ない。
(ちゃんと、も副詞)。


「主に用言を修飾する」なんていい加減な説明で納得する生徒がいたらお目にかかりたい。

そんな説明じゃ、

「ちょっと昔」の「ちょっと」が副詞だ、

なんて永遠に理解できない。

「日本語に副詞は大変多いけど、3種類しかない」。

ちゃんとやれば短時間で理解できます。



ここで授業の進め方を提案。

「背が高い」と黒板だかホワイトボードだかに書いて、

「どれくらい背が高いか、上に修飾語をつけてみる」

という「カオス的な状況への持ち込み」を勧めておきたい。


たいていの場合、

ちょっと・背が高い」「めっちゃ・背が高い」、

死ぬほど・背が高い」「・背が高い」、

マジで背が高い」「ひどく背が高い」、

収拾がつかなくなるはず。

そこで適当に区切りをつけて、
「はい、ではこのなかで副詞じゃないものはどれか?
とお題を出す。

面白いことに、
多くの生徒は「自分の発言」を否定するんです、ええ。

「『超』はさすがに違うでしょ」なんて言い出す。


ところが、

「ちょっと」は副詞でセーフだし、

「めっちゃ」「超」もセーフ(ギリですが)。

念のため、

「めっちゃ・超はギリセーフだけど、試験で書いちゃダメ」、

と言っておけば大丈夫。

やや背が高い」とか「かなり背が高い」とか、

出なかったものを補足した上で、

どれくらい、を説明するのが、程度の副詞なわけ」

「ちょっと昔、みたいに名詞も修飾できるね」

で、まとめ終了。

「ちなみに『ひどく』は形容詞で『マジで』は形容動詞」、

と確認すれば、用言の復習にもなる。

これだけで「程度の副詞」は大丈夫。

所要時間10分ちょっと。

あとは「状態の副詞」と「呼応の副詞」ですけど、

「呼応」は意外と生徒は理解できるんです。

問題は「状態の副詞」。

 

次回へ続く。