動詞は学校でもちゃんとやるだろうから後回しにして、
あまりやらないところ、
今日は「副詞」を説明したい。
日本語には副詞がかなり多いわけですが、
(かなり、も副詞)、
これをちゃんと説明している講師は意外と少ない。
(ちゃんと、も副詞)。
「主に用言を修飾する」なんていい加減な説明で納得する生徒がいたらお目にかかりたい。
そんな説明じゃ、
「ちょっと昔」の「ちょっと」が副詞だ、
なんて永遠に理解できない。
「日本語に副詞は大変多いけど、3種類しかない」。
ちゃんとやれば短時間で理解できます。
ここで授業の進め方を提案。
「背が高い」と黒板だかホワイトボードだかに書いて、
「どれくらい背が高いか、上に修飾語をつけてみる」
という「カオス的な状況への持ち込み」を勧めておきたい。
たいていの場合、
「ちょっと・背が高い」「めっちゃ・背が高い」、
「死ぬほど・背が高い」「超・背が高い」、
「マジで背が高い」「ひどく背が高い」、
収拾がつかなくなるはず。
そこで適当に区切りをつけて、
「はい、ではこのなかで副詞じゃないものはどれか?」
とお題を出す。
面白いことに、
多くの生徒は「自分の発言」を否定するんです、ええ。
「『超』はさすがに違うでしょ」なんて言い出す。
ところが、
「ちょっと」は副詞でセーフだし、
「めっちゃ」「超」もセーフ(ギリですが)。
念のため、
「めっちゃ・超はギリセーフだけど、試験で書いちゃダメ」、
と言っておけば大丈夫。
「やや背が高い」とか「かなり背が高い」とか、
出なかったものを補足した上で、
「どれくらい、を説明するのが、程度の副詞なわけ」
「ちょっと昔、みたいに名詞も修飾できるね」
で、まとめ終了。
「ちなみに『ひどく』は形容詞で『マジで』は形容動詞」、
と確認すれば、用言の復習にもなる。
これだけで「程度の副詞」は大丈夫。
所要時間10分ちょっと。
あとは「状態の副詞」と「呼応の副詞」ですけど、
「呼応」は意外と生徒は理解できるんです。
問題は「状態の副詞」。
次回へ続く。