このところ、カウンセリングで数人の方と立て続けに治療をやめることについての話になった。
こどもを持たないことは、どういうことか。
って考えたりするよね。
ずっと昔から続いてきた命の流れがあって。
生物の本能として
「子孫を残すこと。」
があるのに、こどもがいない自分はどうなんだろう。
って思ったりしない?
ひとによっては、
女性として価値がない。
命をつないでいかない自分って意味がない存在だ。
そんなふうにかんじるひともいるかもしれない。
ぼくも、すごく考えた時期がある。
ぼく自身は女性ではないので、「産みたい」という気持ちを本当の意味で理解はできないけど。
ゲイであるぼくは、自分自身のこどもを持つことはないわけで、そういう意味で、不妊で悩むひとの気持ちがよく理解できるところがある。
そして、
「こどもを持たないで生きること」
について、10代の頃から考えてたりしてたから、そのことについては、先輩と言えるかもしれないね。^^
なので、ぼくの「こどもを持たいないこと」について考えていることが、少しでも参考になればいいかな、と思う。
ぼくはたぶんゲイの中でも少数派で、自分がそうであることを否定的に思ったことがほとんどない。(カミングアウトするかしないかは、また別の問題)
社会として生きにくいところは、確かにあるけれど、自分がゲイであることは、すごく肯定的にとらえて人生も謳歌してる。
なので、ぼくの意見が一般的なわけではないだろうし、マイノリティを代表しているわけでもないし、まして、LGBTの権利を訴える活動をするつもりも全然ないので、そういう運動家というわけでもない。
まぁ、なんでひとつの意見として読んでもらえたらいいかな。
そもそも同性愛がなんで存在してるのか不思議だった。
子孫を残すという生物の根本的な原則からずれてるような気がしたから。
かつて、
『男女が愛し合うべきで、同性同士がひかれるのはいけないこと』
と考えられて、同性愛は異常であり、病気であるとされたことがある。
犯罪とされて処罰の対象になったり、精神疾患として治療されていた時代もある。
現代でも、一部の国では死刑になったりすることが現実に行われている。
これってキリスト教のような一神教の影響が強い。
大航海時代から植民地主義の時代にかけて、西欧諸国が世界的な征服を行うまでは、日本を含む世界のほとんどの地域、文化で同性愛は「ふつうのこと」として受け入れられていたのが、事実なんだけどね。
WHOが1993年に
「同性愛はいかなる意味でも治療の対象とならない」という宣言を行って、日本でも文部省が1994年の教育指導書の「性非行」の項目から同性愛を除外した。
そうか、それまでぼくは性非行をしてたのか。苦笑
いまみたいに、LGBTって言葉が一般的になったり、社会的な多様性が尊重されるようになったのって、そう思うとごく最近の動きなんだよね。
同性愛の傾向を持つひとって人口の10-14%くらいもいることが統計学的にわかってる。ここにはバイセクシャルのひとや目覚めてないひとも含んでて、純粋に同性だけが対象なのは4%前後と言われてる。
この数字はけっこう大きくて、種としてなんらかのメリットがないと、こんな数字にはならないんだって。
意外なことに自然界の動物にも同性愛行為って、わりと一般的に見られることも知られてる。
遺伝的になんらかのメリットがあるから、存在しているという見解が強まってきてる。
同性愛の傾向が出やすい遺伝子が複数あることがわかってきた。
そして、この遺伝子を持ってると必ず同性愛傾向を持つわけではなくて、なんらかの条件が必要なこともわかってきてる。
性染色体がXXだと女性で、XYだと男性になるのは有名だよね。
このX染色体上に同性愛遺伝子は存在していて、なんと女性がこの同性愛遺伝子を持っていると、子どもを持つ能力が高くなることが明らかになってる。
大事なところなので、もう一度
同性愛遺伝子を持っていると、
子どもを持つ能力が高くなる。
もうこれを知った時の衝撃ったら。。。
遺伝子を持ってても同性愛者にならないことも多くて、そういう子孫繁栄のための大きなメリットをもつ遺伝子なんだって。
一見すると、子どもを残すことと縁遠い同性愛ということが、遺伝子レベルでは子どもを残すということに強く関係してるとは!
ちなみに、この遺伝子は母系遺伝で、同性愛のひとがいる家系は子どもが多くなりやすい傾向があることも大規模な家系調査から判明してる。
さらに。
ヘルパー仮説というのもあって、これは同性愛のひとが自分は子孫を残さない代わりに、親族のサポートをすることで、家系全体の繁栄を支える傾向があるというもの。
極端な例だけど、働きバチや働きアリって女王だけが卵を産んで、自分は子孫を残さないでしょう?
そのかわり種として強く生き残ろうとしてる。
これと同じような考え方らしい。
確かに甥や姪をかわいがる気持ちも応援したくなる気持ちも、よくわかるわー ^ ^
でもね、これって決してLGBTに限ったことではなくて。
そもそも、
直系のこどもだけを育てる、かわいがる。
というのは、人類の歴史からみたら、ごくごく短い歴史しかない。
以前にも書いたけど
↓ ↓ ↓
性的におおらかだった狩猟採集時代。
男女の性的関係が交錯する社会では、家族という意識が拡大する。
母親がひとりで育児をする。
なんてことはあり得ない。
これは現代のあるアフリカの部族の話だけど、
ひとりのこどもに対して、大勢の女性がおっぱいをあげる。
特に、姉妹同士が共同で授乳することがよくある。
こどもも、あちこちの家に自由に出入りしていたりする。
誰もが育児に手を貸すし、こどもが孤独な心理学的な問題に悩まされたりすることがめったにない。
コミュニティの中のこども、コミュニティ全体で支える育児。
こどもが自分たち全員に所属しているということを、みんなが自覚しているからだ。
母親や父親という単語も、実際の母親、父親だけではなくて、一族の女性や男性みんなをさす意味だったりすることもある。
それくらい、ひとりひとりの女性がこどもみんなの母親であり、ひとりひとりの男性がこどもみんなの父親であるという意識をもっている。
17世紀のイエズス会の宣教師の回想記にある。
私は彼に言いました。女が自分の夫以外の男を愛するのは、それが誰であれ立派なおこないとはいえない、そんな悪行がはびこっているから、夫はそこに自分の息子がいても、それが自分の息子であるという確信が持てないのだと。
すると彼はこう答えたのです。
『それは間違っています。
あなた方フランス人は、自分の子供しか愛さないかもしれないが、われわれはこの部族のすべての子どもたちを愛している』
と。
何が正しくて、何が正しくないか。
ある文明の「常識」が、ほかの文明の「常識」とは違っているかもしれない。
でも違うことが、正しさや誤りだとは限らない。
ちいさいこどもを見ると可愛がりたい、手を貸したいと思うのは、人間の自然な感情だよね。
ぼくらにも、自然と備わっている。
動物では、閉経などでこどもを持つことができなくなると、死ぬ。
生殖年齢=寿命という厳然とした関係がある。
人間だけが例外。
女性の閉経を例に取るとわかりやすいけど、閉経の平均年齢50歳から、30年以上も長生きするでしょう?
これは、こどもたちの世話をするため。
あるいは、昔から伝わる智識を伝えていくためということがわかってる。
これは、なにも実のこどもや孫に限らない。
狩猟採集時代の「こども」の捉え方をみればわかるけど、コミュニティ全体のこどもをみることなんだよね。
しかも、こどもの世話をする女性は認知症になりにくいということもわかってるんだって。
(男はダメなのかな・・・^^;)
すごいよねー。
ちゃんと、ひとつひとつのことに意味がある。
だからこそ、
人間というものの本質は、「支え合うこと」に他ならない。
ここで最初のテーマに戻る。
「こどもを持たないことは、意味のない存在か。」
いままで見てきたことを踏まえると、そんなことはない。
こどもを持とうが、持つまいが、ひとりひとりの多様な存在があって、一人ひとりの個性が意識するしないを別にして、社会やコミュニティに対して貢献してる。
年を重ねると、なんとなく社会に対して「よいこと」をしたくなるじゃない?
それはきっと、「よいことをしたい」というのが人間の本質だから。
そしてもし、直接的に「よいこと」をしなくても、自分が「しあわせに生きる」ただそれだけでいい。
コミュニティを構成する一人ひとりの幸せ度が高まることが、そのまま社会の空気がよくなったり、全体のしあわせにつながることがわかってるから。
だから、こどもを持たなくても、自分を卑下することも、ダメな存在だとか思うことなく、しあわせに生きていけばいいんじゃないかなー。
と、ぼくは思ってる。
まぁ、理屈よりなにより、
しあわせに楽しく生きたいよね。^^
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