昨日は、子宮委員長はるちゃんと映画の試写会に行ってきた。
リリー・フランキーさん主演の「Perfect Revolution」。
ご自身が脳性マヒを持ち、障害者の性についての活動をされている熊篠さんが主人公。
当時つきあってた熊篠さんとはるちゃんとの関係を原案にした映画なんだよね。
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当時のはるちゃんのブログ
映画の中では、はるちゃんは清野菜名さん演じるミツとして登場する。
あくまでも、実話をベースにしたフィクションだから、
実際のはるちゃんとは生い立ちも性格も違う設定になってるのだけど、
障害が美しく描かれているわけでもなければ
否定的に描かれてるわけでもない。
作中での
障害を持つひとに対しての言葉とかは、
けっこうキツイものがあって。
特に法事で実家に帰る場面で、
脳性マヒという障害を持つクマと
人格障害を持つミツは、
結婚してこどもを望むんだけど、周囲に猛反対される。
そのシーンをはじめとして
「障害者は結婚してはいけない」
「まわりに迷惑だ」
「こどもをもつなんてとんでもない」
「どうやって育てるつもり？」
「障害者らしくあれ」
というような言葉が、端々に出てくる。
でも、そんなふうに思ってたり、
口に出したりするひとも実際にはいるのかもしれない。
そして、口に出さなくても思っているひとがいるのかもしれない。
「口に出さなくても思っていること」
のほうが、声なき多数派として「社会の普通」を作っていくから、
本当は影響力が大きかったりするんだよね。
声なき声や
見えないもののほうが、
怖かったりする。
「社会の普通」は善意の仮面をかぶって迫ってくる。
映画の中では、障害者というわかりやすい形で提示されているけれど、
普段のくらしの中でも「社会の普通」が「正しさ」という暴力をまとうことは、
ままあるじゃない？
不倫に対するバッシングや報道なんて、まさにそうで。
そして、
誰しもきっと、
「自分らしさ」と「社会の普通」「正しさ」の軋轢を感じるときがある。
それが、
「生きづらさ」
というものになるんじゃないかと思ってるんだよね。
だって、
自分の描く「社会の普通」は、自分の中にも存在して、
自分自身を正当化してみたり、
罪悪感を植え付けてみたりするから。
でもね、
思った。
事実は小説より奇なり。
だ。
「障害だから」
「収入がないから」
「自分で自分のことができないから」
そんな、「あたりまえ」をはるかに飛び越えてしまったひとがいる。
現実のはるちゃんだ。
だってね。
あえて書けば、
誰の子かわからない子を妊娠して産んで、
実の父親ではないのに、ずっと父親らしい岡田さんと出会って、
離婚しても、しあわせな子育てをふたりは実現し、
そして新たな恋とともに婚約するんだよ。
そんな「元風俗嬢」が、
たくさんのファンがいて、
たくさんのひとから応援されて、
本当の意味で豊かに生き生きと輝いて暮らしてる。
「普通」から考えたら、ありえないと思わない？
普通に縛られることない、はるちゃんがやっぱりすてきだな、と思う。
あたりまえやタブーを軽々と飛び越えてしまう彼女に
あるひとは共感、熱狂し、
あるひとは嫉妬や反発を覚える。
アンチもファンも、どちらにしても、はるちゃんから目が離せない。
そんなはるちゃんとふたりで映画「Perfect Revolution」を観た。
隣に座ってたはるちゃんは、最後のシーン、涙をハンカチでおさえてた。
どんな気持ちが去来したんだろう。
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