前回のお話のつづき
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『「わかちあいの心』~どうして人間だけ出産が大変なのか。その2』
すべての動物は、ひとりで出産をする。
自分で子を産み落とす。
でも、ひとはそれができない。
赤ちゃんは「取り上げる」。
赤ちゃんを産むスタイルは、さまざま。
近代に入ると分娩台に乗るようになったけど、それまでは天井からぶらさがったひもにしがみついて出産したり、横を向いたり、四つん這いになったり、立ったままだったりした。
最近になってアクティブバースといって、自由に自分の産みやすい姿勢で産むことが見直されてきてるけどね。
でも、どんな格好になっても、自分で子どもをつかんで産道から引っ張り出すことなんてできない。なかにはひっぱたりしてもらわなくても、するっと出産できるひともいるけど、ほとんどのひとは誰かに手伝ってもらうことが必要なんだよね。
いのちをつないでいく出産。
この行為にひとの助けが必要になったから、ひとの助け合いが始まったという説も人類学者のカレン・ローゼンバーグ博士によって唱えられている。
「出産時に女性が不安になるのは、ヒトが社会的背景の中で出産を進化させたことを考えると、当然なのです。
ヒトは長いあいだ出産時に、自分の母親、姉妹、友人たちから離れるなんてことはありませんでした。
女性が出産時に誰かに付き添って欲しいと思う理由がそこにあります。
私たちはそのような状態で長い歳月を過ごしてきたのです。
赤ん坊の世話をする母親にはいつも助けがあります。
自分ひとりの手で赤ん坊を運ぶ必要はありません。
おばあさんやおばさん、おじさん、お父さんがこどもの世話を手伝ってくれます。
ほかの動物の場合、母親だけが赤ん坊の世話をするのに対して、私たちは個人よりも集団で赤ん坊の世話をするという特徴があるのです。」
(「ヒューマン」よりカレン・ローゼンバーグ博士の言葉)
ひとは一人で出産ができない。
だからこそ、助け合うようになった。
なんだか斬新なようだけど、背景を知れば知るほど、とても自然なことのようにも思えてくる。
でも、考えてみると不思議なことに気づく。
長い、長い間。
それこそ、人間ホモ・サピエンスが誕生してから20万年もの間、ずっとお互いに助け合いながら出産、育児をしてきたのが人間なんだよね。
ホモ・サピエンス以前の人類もそうだった可能性が高いから、数百万年前にわたってお互いに助けあってきたのが人間だから。
でも・・・
いまはどうだろう?
いまの日本は、出産こそ病院や助産院でひとの手助けがあるけど、退院した途端、孤独な子育てに追い込まれる。
もちろん実家に里帰りできたり、近くに支えてくれる親族がいるひとはしあわせだけど。
少なくないひとが、産後、孤独な育児に追い込まれる。
核家族というのは、実は長い20万年の人間の歴史の中で、本当にごくごく短い近代になって成立してきたんだよね。
本来の人間の、まわりに支えられて、安心を感じながら行ってきた出産、育児が、あまりにも孤独なものになってしまったこと。
それが、虐待や育児放棄といったような問題につながっているような気がしてならない。
それって、お母さんだけの問題なのかな。
こどもと親だけの問題なのかな。
その関係だけの問題ではないような気がする。
ひとごとのように感じていても、赤ちゃんをのぞむひとには、知っておいてほしい。
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『母性本能とは神話である。』
赤ちゃんをのぞんで、のぞんで。
一生懸命に治療をして、ようやく授かって出産しても、赤ちゃんに愛情を感じれないことだって起きるんだよ。
そして、これは珍しいことでもなんでもないから。
だからこそ、まわりのサポートって本当に大切。
ひとが常に、まわりの支えを受けながら、そしてまわりを支えながら出産・育児をしてきた歴史があるから。
現代の日本には、このことがとても必要とされているのだと思う。
つづく
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