「それがなにか？」

ときどき、不倫が世の中を騒がせる。

ぼくは基本、あんまりひとのことに関心がないので、それをとやかく言う気もないのだけど。

いまはテレビも新聞もほとんど見ないので、ほとんどああいったニュースに触れることがない。
ただ、１０代の頃はテレビも新聞も大好きだった。
情報に飢えてたんだろうなー。
いまみたいにネットもなかったしね。


２０年以上前、当時フランス大統領だったミッテランの隠し子報道があった。
その時、記者から

「婚外子がいるようですが？」

と聞かれたミッテランは、

「それがなにか？」

と答えたと書かれていて、しびれた。
そして、それを当然のこととして受け止めるフランスという国がすごいなぁって思った。

フランスのゴシップ誌が、隠し子の写真を掲載した時も、当時のフランスメディアから非難轟々。

記者から写真を見せられてミッテランは、

「彼女はきれいだろう？そう思わないかい？」

と答えたって言うし、
奥さんは、奥さんで記者からの質問に

「わたしとフランソワ（ミッテラン）の問題です。あなた達には関係ありません」

とキッパリ言ったそうな。
かっこよすぎる・・・


くわしくは、こちらの記事をどうぞ。
↓　　↓　　↓
『フランスでは報じられない政治家の不倫　プライベートをめぐる報道の違い』


これをもって、フランスはすごいよね。
それに比べて日本人は・・・的なことを言うつもりはないのだけど、この他人のプライベートに干渉しない。
という姿勢に惚れ惚れする。


ぼくねー、いわゆる一般的に社会正義（と言われるもの）を盾にとって、ひとを断罪しようとする姿勢に、どうも抵抗感がある。
特に、プライベートに関することは、ひとそれぞれの問題。

それ以前に、そんな他人のプライバシーに関心があることに、びっくりする。
どうでもいいのにね。

こんな記事があった。
小野美由紀さんという方が書かれた記事。
↓　　↓　　↓
不倫の子の胸のうち。


一部抜粋して紹介するけど、ぜひ読んでみてほしい。
この方の文章、気持ちがいい。

帰りの電車の中で、奥さんから来たメールに、

「美由紀ちゃんみたいな素敵な娘がいるなら、私も他の男と子供をつくってみたらよかったわ、ってお父さんには言いました」

と書いてあって、なんか、優しいなぁ、と思って、あとからあとから涙が出た。

不倫は絶対悪だと言う人には、やったことないのにわかったふうなこと言ってんじゃねーよ、と思うし、
（不倫を批判する人間がよく持ち出す理屈に「子供がかわいそう」というのがあるが、「かわいそう」かどうかはその当人のみしか決められないことであり、余計なお世話である）、不倫くらいやっていいんだ、と開き直る人間には、それで傷つく他者がいることを想像できない鈍感さを軽蔑する。

人間、悪だと分かりながらもどうしても何かの行為に手を染めてしまうこともあるし、それが幸福のためとは限らないこともある。

さらに、そのことが最終的に良い結果をもたらすか、悪い結果をもたらすかは、誰にもわからないのだ。

私はその事実のみと仲良くし、過ちを犯した人間とは、距離を置きながら許したい。

人の正しい、間違いをジャッジする権利は、誰にもない。
とぼくは思う。
自分のプライベートに干渉されたときに、なんとも思わないほど強くありたい。
そして、ひとのあり方に干渉やジャッジをしない強さをもちたい。

強くあるためには、自分への自信や愛情が大切なのだと思う。



なにか言われたら、

「それがなにか？」

笑顔でそう言い放ちたい。

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