わかりやすい基礎体温講座 「低温期が長いんですが・・・」 | 堀江昭佳オフィシャルブログ「『こころ』と『からだ』の悩みを解決する しあわせ女子のための処方箋」Powered by Ameba

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婦人科漢方専門・子宝のスペシャリスト 堀江昭佳が、西洋医学、漢方、心理学の3つの視点から、こころとからだの悩みを解決する方法をつづります。
「からだを整えるとこころが整い、結果的に夢が叶う」
そんな考え方を大切にしています。

こないだカウンセリングの時にあった質問です。

漢方をはじめて3ヶ月、
基礎体温表を見てても
よくなってるのかイマイチわからなくて不安なIさん。

生理の時の痛みや塊が
出なくなっている
ので
それだけでも非常に良い変化です。


基礎体温表もいままで
高温期で36.7度にいくことがほとんどなかったのが、
しっかりと超える日が出てきました。

これもとても大切な変化です!


この2つの変化だけでも
ずいぶんと体がよくなってきていますから安心してくださいね。



で、冒頭の質問
「低温期が長いんですが・・・」
です。

低温期という時期について考えてみましょう。



こんな形になる方は多いと思います。

生理の周期を見るポイントは、
まず

①全体の長さ
生理から生理までの日数が
28~35日であること

25日未満
40日以上
になってくると要注意です。


次にみるのが

②次に低温期と高温期の長さ
高温期の目安は9~14日間です。
14日を超える場合は、妊娠の可能性がかなり高くなります。
9日間を切るようだと要注意。
妊娠するための力が不足している可能性が高く、
自然な状態で高温期が9日間を切るようだと
たとえ体外受精などをしても、
良い結果が出にくいことが知られています。
なので、薬に頼らず体を整えることがとても大切。

ここでいう高温期は36.7度を超えた日数です。
12日くらいあると安心ですね。


周期が長い場合は、
ほぼ低温期が長いケース
なのですが、
20日くらいまでなら問題ありません。
逆に10日未満だと卵胞が十分に育っていい可能性が出てきます。


③どうして低温期が長くなるの?

低温期は何をしている時期でしょうか?
そのことがわかると
とても理解しやすくなります。

低温期というのは卵子が成熟していく期間です。
精子と出会って受精できるように
いい卵子を育てていく期間なんですね。


低温期の長さは、
あなたの体が卵胞を育てるのにかかる時間を意味しています。

もしも、
標準の14日間よりも長くかかるようなら
育てる力が弱ってしまっています。

育てる力が弱いので
日数がかかってしまうんですね。

逆に10日よりも短いようなら
十分に成熟させれていないかもしれません。

<低温期が長い場合の対応>

低温期が長いのは
卵胞を育てる力が弱いということがわかりました。
ですので、
この場合は育てる力を補ってあげる事が大切です。

病院での治療だと
排卵誘発剤のクロミッドを使ったり
HMG注射をして
その周期の卵胞を育てます。



漢方では、
低温期が長い場合は、
妊娠力を高める腎の力を補ってあげる事、
低温期の力である陰の力を補ってあげる事で
体づくりをしていきます。



「補腎陰の漢方薬」
を使います。

体質によって使うものは異なりますが
代表的なものだと
杞菊地黄丸
二至丸

などがあります。

低温期の体温が目安となる36.2度を切って
かなり低い場合は温めて上げる必要があります。
生理周期が40日を超えたり、
低温期が25日以上あると
低温期が低いことが多いです。

この場合は、
体をあたためる陽の力が不足していますから

「補腎陽の漢方薬」
を使います。
状況によって使うものは異なりますが、
代表的なものだと
参茸補血丸
などがあります。