会社を辞めると言う時に様々な理由がある。
「一身上の都合」などと言った言葉で辞表、退職願を書く人が一番多いと言う。
私も10年ほど前にそう書いた気がする。
若い世代が入社して2~3週間で辞めると言った事が最近では多いらしい。
その理由がげに面白い…。
「上司が臭い。」
「朝起きれない…。」
「ネクタイが苦しい。」
「スーツが似合わない。」
「皮靴で足が臭くなる。」
「偉そうに言われた。」
など考えられない理由が挙げられている。
そして会社はこの理由で退職願を受理する。
まったくこの国はどこへ行ってしまうのだろう…。
私はサラリーマン時代に、当時の常務に
「せっかくの小さな会社…。部下が上司を選べる仕組みを作ってもいいじゃないですか?」
と進言した事がある。
今考えてみれば、これも正解なのか不正解なのか分からない…。
部下が上司を選べないのと同様に上司も部下を選べない事が多い。
そう…所詮、会社と言う組織体で人間関係を成り立たせて順当に回すなんて事はありえないのである。
すべてを上手く回す…。それが理想なのかもしれない。
しかしほぼ99%ありえないのである。
スタッフすべての意識の問題。
これが会社を成り立たせるただ一つの要件なのである。
「臭くない上司」
「朝起きれる」
「苦しくないネクタイ」
「似合うスーツ」
「足が臭くならない皮靴」
「偉そうにならない会話」
これだけそろっても、会社を辞めるやつは辞める…。
愛社精神などと言った古臭い考えはもちろん私にもない。
しかし、すべてはギブアンドテイクで成り立つとも思えない。
会社と言う組織。
それを維持するためには、「人」「モノ」「金」なのだ。
そのすべてを優秀な経営者は維持している。もちろん100%維持しているとは思えない。
しかし、大半を維持していれば優秀な経営者と言えよう。
人材を保持すると言う事は非常に難しい。
これはどんな組織でも組織を持った経験のある人は考えるだろう…。
その人材が優秀であればある程、流出してしまう可能性は高くなる。
優秀な人材・・・何を持ってそう呼ぶのか…。
答えは簡単である。
自己をしっかりと持ち、その力を発揮できる人材。
いささか抽象的ではあるが、自分を生かす事のできる存在。
それが優秀な人材なのである。
わが国の企業体はその人材を確保することに躍起になっている。
しかし、それを我が国よりも長く続けてきた外資系企業にそう言った優秀な人材は
多く持っていかれる傾向にある。
しかし、それらの企業体は簡単にその人材を判断する方法を主に使っている。
一流大学を出ている人間。
資格を持っている人間。
家柄。
などなど。
私はそうは思っていない。
優秀な人材はそのあたりに転がっている可能性は少ない。
また、一流大学を出ている人間が必ずしも優秀な人間であるとも思わない。
もちろん資格保持者、家柄なども同じ類である。
自分の発想力を持ち、それを形にすることのできる人間…。
それが私の思う優秀な人材なのである。
そして、私はその人材は探すのではなく、育てるものであると考えている。
人材とは育てるもの…。
これは21世紀型の企業体のあるべき姿なのである。
上司が臭かろうが、その上司が優秀であれば誰も文句は言わない。
優秀な人材はネクタイなどしなくてもいいのである。
もちろん皮靴をはく必要もない。
朝起きなくてもいい。
すべてを納得させるほどの能力があれば、それでその人材の存在価値は十分にあるのだ。
すべてをひれ伏させる力…。
誰もが認める力…。
誰もが納得させる力…。
これを持つ事がこれからの企業体を動かしていく力なのだろう…。
人と人との純粋な繋がりとその個人個人のゆるぎない能力。
それが21世紀型のネットワークなのだ…。
もっと頭を柔らかく、発想力を磨こう。
それがこれからの社会を生き延びる唯一の術なのだ…。
TODAY 'S BGM : 奈落の花 / Eiko Shimamiya