ライノセラスでジュエリーレンダリング
金属
金属をレンダリングしてみます。特に磨かれた金属がどのようにできるかを検証します。
検証の前に、私たちは物体をどのように認識しているかを「石膏」と「磨かれた金属」を比較して説明します。
石膏
表面が平滑ではなく、ざらついています。また自身の反射率も高くありません。光を受ける面が乱反射して明るくなります。光を垂直に受ける面が、単位面積当たりの光の量が一番多くなり一番明るくなります。光を受け面が傾けば傾くほど単位面積当たりの光の量が減るので暗くなります。物体の表面の陰影で面の傾きを感じ、物体と認識しています。
磨かれた金属
磨かれた=表面を平滑にした金属です。表面で乱反射がおこらず単純に金属にあたった光は反射して反対側に出ていきます。乱反射がおこらないので陰影は発生しません。反射した先で観察者の目と一致したとき、観察者は金属に映る像として認識されます。映る像は金属の形状により変形します。その変形を感じ物体を感じています。
ここで本題「レンダリング」です。
先のブログで順序は説明ました。「1素材の割り当て」「2光源を設定」「3環境を設定」「4レンダリング」でした。
石膏では光のあたる角度で陰影が決定するので「2光源を設定」が大きく作用します。どの方向からあてるか、光の量をどの程度にするかです。比較的明確にレンダリング結果に影響しますので、コントロールしやすいです。かたや磨かれた金属は手間がかかります。表面に映る像のコントロールが難しいからです。環境画像で映る像が決定します。意図した場所への陰影コントロールが思いのようになりません。冒頭画像では素材を割り当て、室内環境の画像を反映させています。よく見ると室内の様子が映りこんでいます。リアルです。(冒頭画像 上画像)
リアルなのですが、これが商品デザイン用のレンダリング等では、形が分かりづらくなる事があるので要注意です。(上画像)また映る像に意味を感じたらデザインに集中してもらえません。余分な映り込みがないように、光源のみの環境画像「shudio」が用意されています。それとてA~Hの選択肢があるので迷ってしまいます。
特に広い面積がある場合は、映り込みが目立ちます。いろいろの環境画像で確かめる必要があります。この作業が結構手間がかかります。
ライノセラスでもそこそこレンダリングはできます。もちろんレンダリング専用ソフトにはかないません。複数の物体を同時にレンダリングリングすると少しボケる気もしますが、単品では問題ありません。何より別ソフトの購入なしにできるのはうれしいですね。
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