今日は、体育祭だった。とはいっても取り立てて書くことはない。
教師も生徒も、為すべきことをなしいい一日だったと言えばそれまでだ。
早く帰ることが出来たので、オレは、スーパーでソーメンとひやむぎを買い
いつものファミリーマートで立ち読みを済ませて店を出た。
すると、向こうから大きな黒い犬が歩いてくる。リードではなく
ハーネスをつけていて「仕事中です」と書いた看板が小さく掛けられている。
盲導犬だ。犬種はラブラドールにもさもさした毛が生えたいわゆる
「コーテッドレトリバー」だろう。まっすぐこっちにやってきて車を見るなり
立ち止まる。うん、しっかり仕事をしている。
酷い話だが、盲導犬にタバコの火を押し付けたりするような
「腐れ外道」がいるらしい。小林よしのり氏のゴーマニズム宣言で
そんな話を知り、はらわたが煮えくり返るほどの怒りを覚えた。
もしも目の前でそんな光景が起こったなら…火のついた
クルマの発炎筒をソイツの口の中にねじこんでやる。
(元ネタは13日の金曜日だ。)
話を戻そう。車は大通りに出たいのだが、次から次へと
車が流れてくるので、出るに出られない。盲導犬はじっと、文句も言わず
黙って待っている。そして車がもう一台後ろに付いた。
このままでは危ない。たまらずオレは助けに入った。
『クルマ、なかなか出られないですよ』と声をかける。
「そうみたいですね」相手は20代後半の女性だ。
と、そのとき待たせていた車が去った。オレは左手を挙げて
もう一台の車を制する。そして
『車、停めましたからどうぞいって下さい』と目の不自由な女性と
盲導犬を行かせた。犬はうれしそうに前に進み、主人の女性も
「ありがとうございます」と言ってその場を去った。
オレが手を下ろすと、車は去った。
あの盲導犬は今頃、ご飯を食べてゆっくりとしていることだろう。
盲導犬は主人からしか、ご飯も水ももらって食べたり飲んだりしないのだ。
なんと忠実なパートナーであろうか。
一生の大半を訓練と、仕事に費やす盲導犬をオレは偉大だと思う。
その盲導犬を手助けしたのだ。なんて『名誉』なことだろう。
そう思った。