学芸大ジャンボの閉店... | CroquettePunchの “ 呑んでたまるか!”

学芸大ジャンボの閉店...

衝撃なるラーショ・ロス.

先の連休も後半のことです.



私にとって青天の霹靂のような出来事がありました.

なんと!あの学芸大学のジャンボが廃業したというのです.



DTJ御大様()よりお知らせをいただきました.

てか,もうすでに解体作業が始まっておるというのです.

これは取り返しのつかないことをした,後悔先に立たず,まさに.



実は今年に入ってから.

漠然たる不安の予覚はあったのです.

いつかそれが現実のものになるのではという危惧があった.



この2,3ヶ月の間にもね.

幾度となくお店を訪れていたのです.

その度ごとに失意の態を余儀なくされていた.



もとより開店時間はファジーなお店.

次回はもう少し遅い時間に来てみようか.

事の重大を悟らず,そんな安易な気持ちでいた.



しかし,サッシ戸は2度と開くことはなかった.

室内に灯がともりお客さんで賑わうこともなかった.

自身の中で,最近これほどまでの落胆は経験していない.



なんとなればここのラーショはですよ.

私にとって他の追随を許さぬ至福のラーショだからなのです.

ここの代替えに相応わしいお店を見つけ出すのは至難に等しいのです.



サッシ戸を開け放つ季節などには.

必ずや地元産業御用達のハイサワーで開始した.



焼き色香ばしいジャンボ餃子.

みっしりと餡が詰まっている充実餃子.

囓りつくと肉汁と野菜の旨味が広がる口福餃子.



こんな布陣でね,毎度のこと.

ひとしきり清酒などを併進した後はお待ちかね.





豆板醤とGABANをたっぷりと用いて.

濃い味の豚骨醤油にまみれた太麺を啜る旨さよ.

愉しさよ,これを凌駕する快楽はおよそ見出せぬ.



時には白飯をも併進した.

その場面ではこれにも豆板醤を用います.



肉厚な叉焼でロールして食べる.

不行儀を承知の上でラーショ食法が止められなかった.



品数は少ないですが.

一品のお料理ものもあります.

湯通しした野菜に味付けをした味野菜です.



これを野放図にトッピングしてしまうのです.

スープに野菜の甘みが寄り添って優しい風味となります.



家系のようなエグ味はなく.

程よく濃厚な豚骨醤油,ご明察です.

家系の源流,ラーメンショップの流れをくむお店なのです.



その名残りをね,うっふふふ.

壁の扁額に見出したりするのも密かな楽しみだった.

いつ頃からかラーショのフランチャイズは解消されたようです.



夕暮れ時などには.

表の目黒通りを路線バスが発着する.

プシューという音とともに人々が行き交う.

その風景を眺めて呑るのは憩いのひとときだった.



このね,この.

外壁にびっしりと絡み付いた蔦.

これもお店のトレードマークだったのよね.



ところが,突然お隣に駐車場が出来て.

根が伐採されたせいか一気に枯れ果てた.

なぜかものすごく残念な気持ちになったものです.



8月のとある日.

午前中から33度を越す炎天の日のことでした.



いきなりエアコンがクラッシュしましてね.

大将も女将さんも大わらわだったなあ,うっふふ.

サッシを全開大にして汗みずくで食べたのもいい思い出.



お店の前は広い歩道になってます.

一定間隔で街路樹の植え込みがあります.



季節には美しいツツジも満開になった.



ですが,今はもう.

遺憾にたえない事ですが.

華に彩られた外観を見るよしもありません.



とにも,かくにも.

この提灯がともることは金輪際ないのです.

そう考えると,とてつもない喪失感に襲われてしまうのです.



特に,ラーショを強く欲する夕べなどには.

私はこれから一体どこを目指せば良いのでしょうか.


*ジャンボの過去記事はこちらです()*