ホームレスを処罰するような社会は、社会的な孤立や差別が増加する。 | クリムゾンの箱

公園を追われるホームレス、「野宿の禁止」が米で議論に

人口3万9000人のこの小さな地方都市が今、公的な場所で人々が寝泊まりするのを政府が法的に禁止できるのかどうかを問う連邦最高裁審理の焦点となっている。
最高裁では22日に口頭弁論が行われる。最終的に下される判決は、ホームレスの野宿を巡る全米各地の自治体の規制動向に重大な影響を及ぼすだろう。

弁護士のエド・ジョンソン氏は「ホームレスを犯罪者扱いして駆逐しようとしても、2─3年後には今の倍に数が増えることになるだけだ」と主張。その理由としてホームレスに犯罪歴を与えれば、働き口や住む家を見つけてホームレスから抜け出すのが一層難しくなる点を挙げた。


新自由主義的秩序の下では、社会からの落伍者は、能力主義論と自己責任論によって、棄民と看做されてしまう。本来は、救済すべきであって、棄民と看做し処罰するもんじゃない。でなければ、問題はさらに悪化し、新たに多くの問題を生み出すだろう。

ホームレスを処罰するような社会は、社会的な孤立や差別が増加し、ホームレスの人々は社会から切り離される。野宿の処罰には警察や司法制度のリソースが必要で、税金が浪費されるだろう。更には、ホームレスに対する理解と支援が減少し、社会全体の共同体感が損なわれ、共感や連帯の意識が低下する。