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今回は、『「怒りっぽい犬」にしてしまう育て方? 気をつけたい飼い主さんの行動4つ』についてです。
≪以下転載≫
「怒りっぽい犬」にしてしまう育て方? 気をつけたい飼い主さんの行動4つ
2020/9/12(土) 15:05配信 いぬのきもちWeb編集室
「うちの愛犬は怒りっぽい性格だから困っちゃう」と思っている飼い主さんはいませんか? でも、その怒りっぽい性格は、飼い主さんがそうなってしまうように育ててしまった可能性があるようです。
今回、いぬのきもち獣医師相談室の先生に、「怒りっぽい犬」についてくわしくお話を聞いてみました!
★「怒りっぽい犬」に見られる行動
ーー「怒りっぽい犬」といったときに、どのような行動から怒りっぽいと認定できるのでしょうか?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「怒りっぽい犬とは、飼い主さんが些細なことだと感じるシーンであっても、威嚇をしたり吠えたり、噛んでしまったりといった攻撃的な行動をする犬と考えてください」
ーー「そんなことで怒らなくても…」といったときに、攻撃的な行動を見せるのですね。
獣医師:
「犬の怒りっぽい性格は遺伝が関係しているという報告もありますが、どのような犬であっても怒りっぽくなる可能性はあるでしょうね。なぜなら、犬が怒りっぽくなることの要因のひとつに、飼い主さんの育て方が影響していると考えられているからです」
★怒りっぽい犬になってしまう飼い主さんの育て方
ーーどのような育て方をすると、怒りっぽい犬になってしまうのでしょうか…?
獣医師:
「怒りっぽい犬になってしまう育て方は、大きく分けて以下の4つです。それぞれ見ていきましょう」
①愛犬の不安や恐怖に気づいてあげない
獣医師:
「まず、犬が怖がっていて不安だったり、なにかに不満があるにも関わらず、飼い主さんが気づいてあげられずに対処してあげていないと、犬を怒りっぽくさせてしまう可能性があります。
犬は、不安や恐怖を感じていると、次のようなサインを見せています。
・体を震わせる
・頭を低くする
・しっぽを巻き込む
・目を反らす
・舌をペロペロと出す
このサインに気づかずに助けてあげないでいると、犬は『不安や恐怖から逃げられないんだ』と思うようになります。
たとえば、散歩のときにほかの犬や人、車を見たときに吠えてしまう犬もいるかと思います。飼い主さんから見たら怒りっぽいと思うものでも、じつは不安や恐怖の感情から、そうした行動に出ている場合もあるのです」
②犬に向かって大声で注意する
獣医師:
「犬の習性として、自分の縄張りやお気に入りの場所を守るために吠えることがあります。
たとえば、宅配業者が玄関まで来たときに、追い払おうとして攻撃的に吠え続ける犬もいますよね。そのときに、飼い主さんが慌てて『やめなさい!』『うるさい!』などと大きな声で注意していませんか?
その注意の仕方では、犬の不安をさらに大きくして、吠えを激しくさせてしまう場合もあります。また、犬によっては飼い主さんの大きな声を『応援だ』と勘違いして、吠えが激しくなってしまうこともあります」
③犬が吠えたり噛みついてきたときに、要求を受け入れてしまう
獣医師:
「犬が自分の意思を通したいときに、吠えたり噛みついたりすることがありますよね。
たとえば、嫌いなお手入れをされているときに、『やめて!』と吠えたり噛んだりするコもいるでしょう。そのとき、飼い主さんがその要求を受け入れてしまうと、攻撃が悪化して怒りっぽい犬になることがあります。
犬は『攻撃すれば嫌なことをされずに済むんだ』と学習して、自分の嫌なことをやめてもらうために、いろいろな場面で吠えたり噛むようになることもあるのです」
④愛犬の体の変化に気づいてあげない
獣医師:
「犬が怒りっぽくなるケースとして、じつは体の不調や痛みから不安がつのって、攻撃行動をする場合もあります。妊娠や発情時にも、怒りっぽくなることがありますね。
また、老化によって耳が聞こえにくくなったり、目が見えにくくなったりしたときにも、不安を感じたり怖がるようになることもあります。
こうした犬の体の変化に気がつかずに、攻撃行動を叱ってしまうと、さらに怒りっぽくなってしまうこともあるのです」
★愛犬との信頼関係を見直してみよう
ーー犬が怒りっぽくなる原因には、いろいろあるのですね。
獣医師:
「そうですね。怒りっぽい犬は、飼い主さんとの信頼関係がうまく築けていないことが多いです。
まずは、愛犬が飼い主さんにしっかり注目することができるかどうか、アイコンタクトやマテなどの指示に従えるかどうか、改めて確認してみましょう」
ーー愛犬との信頼関係の築き方が「難しいな」と感じている飼い主さんもいるかもしれません。なにかアドバイスはありますか?
獣医師:
「日頃から愛犬とのコミュニケーションをを心がけることでしょうか。その際に、愛情はしっかりと注ぎつつ、主従関係は明確にしておくことは必要でしょうね。
たとえば…
□散歩やフードを与えるときなどは、愛犬に注目してマテやフセなどのコマンドを使う。できたらしっかりほめる。
□飼い主さんに対して噛むや吠えるなどの問題行動を起こした場合は、毅然とした対応をとる。
などですね。犬との信頼関係はすぐに築けるものではありません。日々の積み重ねが大切だと覚えておいてください」
★怒りっぽい行動、今からでも改善できる?
ーーすでに怒りっぽい性格の場合、その後の飼い方などで穏やかな犬に変えてあげることはできるのでしょうか? 飼い主さんが今からでもできることを教えてください。
獣医師:
「まずは、主従関係ができているか、飼い主さんに注目できるかを確認しましょう。マテやフセなどのコマンドやアイコンタクトを、給餌や散歩などの日頃のルーティーンの際に、今一度意識して行ってみるといいかもしれませんね。
また、幼犬の場合は比較的しつけが入りやすいのですが、成犬や老犬は難しいケースもありますし、攻撃などが伴う場合などはトレーナーなどの専門家に相談したほうがいいかもしれません」
★愛犬が急に怒りっぽくなった…じつは病気が隠れていることも
獣医師:
「また、急に怒りっぽくなった場合は、体の不調や痛みが原因かもしれません。動物病院を受診して、原因を取り除いてあげましょう。
妊娠や発情、老化などが原因で怒りっぽくなっていると考えれる場合は、環境を整え落ち着いて生活できるようにしてあげましょう」
ーー病気が影響して怒りっぽくなってしまうこともあるのですね…。愛犬が怒りっぽい原因はなにか、飼い主さんはよく見極めてあげるようにしたいですね。
★愛犬が穏やかに過ごせるように
愛犬が怒りっぽくて困っている飼い主さんは、愛犬が穏やかに過ごせるようにしてあげたいですよね。日頃から信頼関係が築けているかどうか、愛犬の体に不調がないかどうか……確認してみてくださいね!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/Honoka
いぬのきもちWeb編集室
~転載ココマデ~
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