Crier cries... -9ページ目

Crier cries...

誰にもいえない、心の叫び。

他人はあたしを拒絶する存在。


期待をすれば、いつか手痛い裏切りが待っている。


だから、あたしは自分を守るために薄い薄い膜を張った。


一見なにもないようでいて、決してあたしに触れることが出来ない膜を。


その膜の中で、あたしは息を殺してじっと外を見ている。


きらきらと七色に輝く外の世界は、眩しくて、疎ましい。


気がつけば、手を伸ばしたくなるのを必死に耐えるあたしがいる。


無駄なんだよ、絶対に届くはずがない。


だって、先に手放したのはあたしの方なんだから。


あたしを拒絶する世界。


あたしが、拒絶する世界。


シャボン玉の中の、小さな世界。


今、あたしが生きている場所。

世界でいちばんのお姫様。


多くのオンナノコはそうなりたいと願っている。


願って、でも叶わなくて。


叶えたくて、だから頑張って。


そうしてお姫様になっていく。


あたしも、いつかそうなりたい。


叶えたい、あたしの願い。


いつか、誰かにとって世界でいちばんのお姫様に。

期待してくれるなら、あたしは精一杯それにこたえたい。


与えてくれるものを、しっかりと受け止めたい。


ちっぽけなあたしだけど、あたしなりに頑張ってみたい。


そこにあたしの意思はないけれど、


こたえたいというその思いだけが、


あたしを突き動かす。

あのひとと距離を置いたまま、1ヶ月以上が経った。


嫌いになったわけじゃなく、別れるつもりで距離を置いたわけでもないから、


連絡が途絶える前に「二人が落ち着いたら遊びに行こう」と約束をした。


6月までのチケット。


こんな風になるとは思っていなかったあたしが用意したものだ。


あたしは、行く気でいるよ?


あなたは?


そんなことを、聞かなきゃいけない。


1ヶ月という空白の時間があたしを不安にさせる。


それはもちろん、自業自得なんだけど。


もうそんなつもりはないと断られたら、どうしよう。


何より怖いのは、拒絶されたときあたし自身がショックを受けないことだ。

うまく話すことが出来ないから、書き出してくると約束した。


あたしが好きなこと。


あたしが嫌いなこと。


あたしが何に悩んでいて、これからどうしたいか。


約束を果たすため、あたしは白い頁に記すための言葉を捜す。


偽らない気持ち。


隠すことに慣れすぎたあたしには、


自分をどこまで曝け出していいか見当がつかない。


何を、どう、伝えればいい。


一度発してしまった言葉は、なかったことにはできない。


何の保証もないのにどうして弱い自分を見せられる?


「このまま自分の下からいなくなってしまえば、守ってあげることも出来なくなる」


泣きたいくらい嬉しかったその言葉を信じる勇気すらないなんて。


広げられた頁は、まだ真っ白なまま。