Crier cries... -10ページ目

Crier cries...

誰にもいえない、心の叫び。

悪循環は連鎖する。


あたしという人間が中心にいるのだから、それは仕方のないことかもしれない。


「考えていることが分からない」


あのひとに言われたのと同じことを、上司に言われてしまった。


分からなくて、当たり前。


だって、隠しているもの。


嫌われたくなくて、少しでも良く思ってほしくて。


「お前なんかいらない」って、言われたくなくて。


あたしは分かっている。


組織が求めているものにあたし自身が合致しないこと。


仕事が好き。上司や先輩が好き。でも、あたしの資質だけが合わない。


それに気づいてからのあたしは、溜息ばかりの日々だった。


「考えていることは言ってくれなきゃ分からない。助けてあげられない」


上司は言った。あのひとも、言った。


あのひとは、あたしのダメなところを知ってもあたしを好きだと言ってくれた。


果たして上司はあたしのダメなところを知ってもあたしを必要としてくれるだろうか。


怖い。


想いを伝えるというのはどうしてこんなに難しいんだろう。

あのひとを好きになる前のあたしには、いつも憧れているひとがいた。


見ているだけで幸せで、話すときは緊張するようなひと。


付き合いたいとか、一緒にいたいという気持ちはなく、


だからそのひとが誰かと付き合うことになっても別段哀しくはならなかったし、


そういう目線で見るのも失礼だという思いからか徐々にその気持ちは消え、


すぐ別のひとに同じような憧れを抱くこともあった。


ただ見つめていることの幸福感があり、


言葉を交わすことのどきどきするような高揚感があって、


苦しいことは何ひとつなかった。


あのひとと付き合って、あたしは誰かに憧れを抱くことがなくなった。


たぶん、その場所にあのひとが入り込んでしまったから。


でも、あのひとがあたし以外の誰かと一緒にいると苦しいし、


あたし以外の誰かに笑いかけていると嫉妬で息が出来なくなった。


もちろん幸せもいっぱいくれたけど、同時に辛い気持ちもいっぱいもらった。


誰かに憧れていた頃の方が、あたしは心穏やかでいられた。


あのひとを好きだったあたしは、とても醜かったように思う。



今、あの頃のように憧れを抱けるひとは、あたしの前に現れない。

あのひとに対する「好き」はまったくもって分からないあたしだけど、


オンナノコに対する好きという気持ちはとても分かりやすい。


高校、大学、会社。


変わっていく環境の中、それぞれの場所で大好きなオンナノコに出会えた。


もちろん容貌が好みだというのもあるけど、


頭がよくて、自分の考えがはっきりしていて、


それなのにどこか天然で周りからは終始ツッコミを受けているような・・・


可愛らしいギャップがあたしは大好き。


あたしにないものを持っているオンナノコ達。


一緒にいると楽しいし、安心できる。


二人きりになっても息が詰まらない、あたしにとってはとても貴重で、大切なひと。


どうかこれからも傍にいさせてください。

繰り返される単調な毎日、


翻弄される自分、


変われないこと。


愛されたいと願いながら、


誰とも関わりたくないと思う気持ち。


ひとは・・・あたしは、どうしてひとりでは生きていけないのだろう。


ひとりは寂しいことだと思ってしまうのだろう。


あたしを取り巻く全ての事柄に笑いながら手を振って、


どこか遠くへ行ってしまいたい。

いつの頃からか、あたしは「好き」を口にしなくなった。


あのひとが「好きだよ」と言う度、「ありがとう」と応える。


以前のように「あたしも好きだよ」と言わなくなったことを、


あのひとも気づいていた。


「どうして言ってくれないの?」


そう尋ねられても、あたしは曖昧に笑ってごまかした。


ひどいよね。


でも、あたしにも分からない。


「好き」って気持ちが、分からなくなっちゃったの。


あのひとは、あたしにとって「特別」なひと。


あたしのこれまでの人生の中で一番近くに居た、なくしたくないひと。


それは絶対なんだけど、なんだか「好き」とは違う気がする。


どうしたらこの気持ちを伝えることが出来るんだろう。


あたし自身ですら理解できないこの気持ちを。