Crier cries... -12ページ目

Crier cries...

誰にもいえない、心の叫び。

あたしはやっぱり弱くて、


誰かのイチバンになりたくて、


できればそれはあのひとのイチバンがよくて。


そんなずるいあたしの叫びを聞いても


幻滅しないで「大切にするよ」って言ってくれるあのひとを、


弱いあたしは突き放せない。


なにも解決していないって、分かってる。


あたしは同じ過ちを繰り返してるだけだって。


それでも、もう一度・・・もう一度だけ信じてみたい。


きらきらしていたあの頃を、あたしの幸せな時間を、取り戻したい。


それで傷ついても自業自得。


後で泣いてもいい、いまはこの道しか選べないあたしだから。

あのひとは、あたしの前ですぐに具合悪そうにする。


家の事情で早く帰らねばならない、と申し訳なさそうに謝る。


そう言えば、あたしが「仕方ないよ」と言うのを知っていて。


たとえ1日の予定を綿密に計画した日の午前中でも、


夕食の場所を予約していたとしても。


あたしは「気にしないで早く帰って」と言ってしまう。


あと少しの時間をどんなに一緒に居たくても、それに口にすることが出来ない。


そんなあたしを、3年間見てきたあのひとは知ってるはずなのに。


簡単に、あたしの「仕方ないよ」を引き出すんだ。


本心じゃない。


本心なんかじゃない。


それでも、あのひとはあたしの本心になんか、興味はないかのように。


「ごめんね、バイバイ」って、もう振り返りもしない。

もう何年も前のことだけど、


あたしは拙いながらも文章を綴り、


目に留めてくれる誰かの為にそれらを陳列するための場所を持っていた。


そこに載せる文章やその場所は、


あたしが作り出したあたしだけの世界で。


通り過ぎていくだけのひとが殆どだった小さな場所だけど、


あたしが手を加えることでしか存在できないものを持てたことは


とても幸せなことだった。


手放してから随分経ち、


あたしは変わってしまって同じものを再現することはできないけど、


もう一度そんな場所をつくりたい、と最近思う。


自分じゃない誰かに想いを重ねて言葉を綴ることで、


きっと胸の奥に溜め込んでいるものを解き放つこともできるだろうから。

どうしたら必要とされる人間になれる?


どうしたらたったひとりの他人から愛される?


どうしたらあたしはあたしの中に存在価値を見出せる?


どうしたら、この世界の中で強く強くいきていけるのだろう。


あたしはこんなにも恵まれているのに、


居場所がないと感じてしまうなんて罰当たりだ。


それなのに、寂しい、寂しい、と心が叫ぶ。


誰かの中に還りたい。


あたしを必要としてくれるひとの中へ。

最近ふと過去の懐かしいときを想う。


敬称を付けて呼び合っていた頃。


ですます口調が抜けなくて、どこかぎこちない距離感が愛しかった。


不意にあのひとが「右と左、どっちがいい?」って言ったから


なんとなく「左」って答えたら左手を捕まえられて、


それからあたしの立ち居地は決まってしまった。


いまでも誰かと歩くときは右側に立つと落ち着くあたしがいる。


そんな自分に気づく度、あのひとの影を自分の中に見つけてしまうんだ。


いつかそれさえも消せる日がくるのだろうか。