CRI時事経済ブログ -94ページ目

CRI時事経済ブログ

不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

優勝セール、関西からも集客

9月18日、プロ野球の広島東洋カープがセ・リーグ連覇を決め翌19日から、地元広島は歓喜の時を迎えました。広島の老舗百貨店「福屋」の八丁堀本店と広島駅前店には開店前から長蛇の列。「祝!カープ・セリーグ優勝」垂れ幕に、8度目の優勝にちなみ800円均一の婦人雑貨セールが始まり、広島だけでなく関西からも多数のファンが駆けつけました。

170920_1.jpg

セールは、そごう広島店でも本館1階の婦人雑貨売り場が大混雑状態。広島の中心市街地にある商店街でも長蛇の列ができており、セーリ商品の売れ行きは好調です。

 

デパート・商業施設でセール開始、銀行は金利上乗せ

一方、広島市のイズミのゆめタウン廿日市では、18日当日に連覇を決める瞬間を共有しようと、2台の大型モニターの前には二重、三重の人の輪ができ、連覇決定後には大歓声とともに、食料品や衣料品などを中心にセールが始まりました。

広島三越でも連覇直後に、催事場で開催中の北海道展で「カープ優勝海鮮丼」を販売。19日からは本格的に各地でセールが始まります。

広島市内のもみじ銀行では、朝から準備に追われ、カープが優勝すれば金利を上乗せする「カープV預金」が、すでに過去最高の1,981億円に達し2,291億円に上ります。マイナス金利政策で経営が厳しいなか、広島カープ応援者を支援するとしています。

湯崎広島県知事は、「県民に感動、元気をくれた」、松井広島市長は、「強さが本物になた証」と絶賛。昨年の同時期に比べ人出は約3倍、売上は約2倍となっています。アベノミクスが羨む地方活性化となっています。

 

経済効果、昨年から70億円上昇

関西大学の宮本名誉教授によると、広島東洋カープのセ・リーグ連覇による経済効果は、観客動員が増えたことなどから昨年より70億円上回り401億円に上ると試算しました。同教授によると「カープ女子」、「観客動員」増加の影響が最も大きいとしています。

主催試合の観客動員は好調で、入場料や応援グッズは飛ぶように売れ、百貨店やスーパー、商店街でのセール、優勝パレードなどのほか、新たな投資が増えることも前年から大幅増の要因となっています。

 

地元でもチケット入手は困難

170920_2.jpg

広島東洋カープの本拠地、マツダスタジアムの年間観客動員数は、平成27年に初めて200万人を突破。地元旅行会社によると、チケット入手は困難な状況で、阪神タイガース戦(甲子園球場)や巨人戦(京セラ大阪ドーム)など、日帰りビジター観戦ツアーを企画するとすぐに満員となるといいます。

プロ野球やJリーグなどスポーツは、憧れを与えるだけでなく多くの経済効果をもたらし地域を活性化してくれます。3年後には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、日銀によると、その経済効果は25〜30兆円と試算されています。東京だけに留まらず日本全体に経済効果が波及できるよう、今からしっかり施策を練り、予測以上の経済効果が期待されます。

 

[2017.9.20]

前年同月から物価0.5%上昇

170919_1.jpg

総務省が8月25日に発表した7月の消費者物価指数は、前年同月から0.5%上昇し100.1となりました。電気代などエネルギー関連が上昇の追い風となっています。プラスとなるのは7ケ月連続です。

消費者物価指数とは、消費者が購入する製品やサービスなどの物価の動きを把握するための指標で、毎月総務省から発表されています。7月の100.1は、価格変動の多い生鮮食品を除いた500品目以上の価格を集計し、算出されています。

消費者物価指数は、指数の変動により物価が把握できるため、国民の生活水準を示す指標の1つとなっています。

 

日銀、金融緩和政策もまだ効果でず

消費者物価指数は、国民のお金回りが良くなり製品やサービスを購入する人が多くなれば上昇率は高まり、逆にお金回りが悪くなると購入する人が減り、上昇率が下降する傾向にあります。

日銀では、大規模な金融緩和を4年前から行っており、物価の上昇率2.0%を目指していますが、消費者の節約志向の改善にはまだ届いていません。

スーパーやコンビニエンスストアでは、根強い消費者の節約志向から日用品や加工食品など値下げする動きが広がっており、プライベートブランド化などコスト削減で値下げ原資を捻り出している状況です。

 

ビールやコメ、牛肉も値上げで物価指数は上昇

7月の上昇の要因には、エネルギー関連が中心でしたが、6月に値上げしたビールやコメ、牛肉なども後押しとなっています。生鮮食品では、イカが前年から17.3%も上昇するなど魚介類全体で上昇傾向にあります。

一方、下落で目立つのは家賃や通信料で、KDDIの格安プラン導入で8月の通信料は前年から5.4%下落しました。7月の2.3%下落からマイナス幅が拡大しています。携帯電話料金値下げの影響が、今後の物価指数に響きそうです。

 

格安スマホのシェア、急拡大

総務省では、消費者物価指数に格安スマートフォンの料金を反映させることを検討しています。格安スマートフォンのシェアは、平成26年4月には0.6%でしたが今年3月時点で7.4%に拡大しました。利用者が増えたことで総務省は、指数算出において無視できないと判断しています。

携帯電話の通信料が消費者物価指数全体に占める割合は、生鮮食品を除くベースで2.4%と、家賃や電気代などに続く大きさになっており、物価全体に与える影響も大きくなっています。今後の格安スマホプランなど各社の競合が予測されます

 

[2017.9.19]

東京オフィス空室率、3ケ月ぶりに悪化

オフィス仲介の三鬼商事が今年9月7日発表した東京のビジネス地区(千代田・中央・港・新宿・渋谷区)の8月時点のオフィス平均空室率は3.35%と前月から0.13ポイント上昇。3ケ月ぶりに悪化しました。

070918_1.jpg

8月は、大規模なビル、港区赤坂の「赤坂インターシティAIR」1棟を含め新築ビルが満室になるなど満室になったものの、既存ビルでは、大型成約もあり、大型空室の募集が開始され、その影響で東京ビシネス地区全体の空室面積が1ケ月間で約1万坪増加しました。

新築ビルの8月時点での空室率は、18.99%と前月から6.50ポイント下がりましたが、一方、既存ビルの空室率は、前月から0.18ポイント上昇しています。これは、既存ビルから新築ビルへの移転に伴う解約の影響が大きいことが要因となっています。

 

賃料は44ケ月連続上昇

東京のビジネス地区のオフィス平均賃料は、3.3平方メートル当たり1万8,957円と前月から上昇。上昇は44ケ月連続で平成21年12月の1万8,978円以来、7年8ケ月ぶりの高水準となりました。新築のオフィス平均賃料では、2万7,024円と前月比30%増となりました。

一方、大阪のビジネス地区の平均空室率は、3.96%と同0.13ポイント低下。自社ビルからの移転がなどの成約が目立っています。大型の成約はありませんでしたが、解約が少なかったため大阪ビジネス地区全体での空室率は、1ケ月で約2,700坪減少しています。

 

大阪ビジネス地区は投資額が最大

ただ、大阪ビジネス地区では心斎橋プラザビルなど4物件、大型の取引が成立したことで大阪圏の投資額は3,810億円と全体の17%を占め、平成20年以来最大の投資額となりました。

日本において商業用の投資額は、平成27年、28年と2年連続で減少しましたが、今年上半期では前年同期から2ケタ成長になり、大型の取引も散見され、前向きな要因が増加しています。

日本の商業用不動産投資額は前年比から増加し、3兆7,000億円〜4兆円になる見通しです。

 

上野に初の百貨店とパルコ同居の構想ビル建設

大丸松坂屋百貨店やパルコを傘下にするJ・フロントリテイリングは、松坂屋上野店南館の跡地に今年11月、パルコや映画館、オフィスが入居する23階建ての高層ビルを建設します。

平成24年、連結子会社としたパルコと百貨店事業の連携は初めてとなります。この再開発は松坂屋銀座店跡地に開発した「ギンザシックス」に続くもので、百貨店から脱却する事業を実現化。入居するテナントから賃料を収益源とする方針です。

景気回復の伴い日本経済が本格的に回復した場合、東京都心のオフィス賃料が上昇したりするなど、大阪や名古屋、福岡を始め東京に続くと予測されます。

 

[2017.9.18]

用地買収、手間も資金も必要ない河川上に首都高建設

東京・日本橋の真上を通る首都高速道路について、国土交通省は7月21日、東京都や首都高速道路株式会社と地下化に向けた協議を本格化させる方針を示しました。

東海道の起点となる日本橋の上に首都高が建設されたのは昭和38年。東京オリンピック開催に向けインフラ整備が急務で、用地を買収する手間も資金も必要ない河川の上に首都高を走らせました。

国の重要文化財でもある日本橋の真上を首都高が走り、当時は景観を損ねたと批判は強くありました。日本橋の首都高地下化は、これまで何度も構想が浮かんでは消えを繰り返してきました。ただ、今回は、7月に石井国土交通相と小池東京都知事が記者会見で地下化を検討すると表明したことで現実化が帯びてきました。

 

地下化区間は約2km、後期は最大20年

日本橋の首都高地下化は、竹橋ジャンクションと江戸橋ジャンクション間の2.9kmで、中央区内の区間を想定しています。平成32年の東京オリンピック・パラリンピック後に着工を予定。計画策定と工事実施期間を含め10〜20年単位のプロジェクトとなります。

現在、竹橋と江戸橋ジャンクション間の交通量は1日約10万台あるため、既存の高架道路を使用しながら同時に地下でトンネル工事を進めるとしています。工事には地上と地下に作業用地が必要となり、日本橋周辺の開発事業などと一体で工事できれば効率よく、コストも削減できるでしょう。

財政難が深刻な日本において、日本橋の首都高地下化への予算は、小泉政権時代に約5,000億円と言われていましたが、現在は環境が大きく変わっており、建設資材や人件費などの高騰などで到底5,000億円では済まないのは想像できます。

 

地下化よりも日本橋に首都高は必要?

170916_1.jpg

日本橋の首都高地下化によって最も地元が歓迎していると思えるなか、日本橋の老舗和菓子店の店主は、本当に地下化が唯一無二の選択なのかと疑問を訴えます。

日本橋の首都高は建設からすでに半世紀が過ぎ、老朽化も進んでおり、首都圏直下型地震が起きれば非常事態になることは間違いありません。また、江戸時代のように日本橋が蘇ることには賛同しますが、地下へ移すには巨額な予算や長い工期がかかる懸念があります。

店主曰く、首都高の日本橋で乗り降りする車はほとんどなく通過地点となっているとのこと。東名高速や中央道、関越道、東北道、常磐道を行き来する車は日本橋を通過することで渋滞発生する場合もあります。ただ、これらの高速道を結ぶ首都高の都心環状線、中央環状線、外環道はすでに開通。一番外側の圏央道も完成間近で、全て完成すれば都心環状線位入る必要はなくなり、通過する車も1時間に数台になるのではとも考えられます。

 

首都高速、償却後には通行料が無料のはずが値上げ

首都高は建設後、償却後には無料となるはずが、逆に値上げになるなど、日本橋地下化でさらなる値上げも予測できます。

東京アクアラインの場合、建設費1兆4,400億円で通行料は片道4,000円。1日の交通量3万5,000台と需要予測を立てましたが、現実は交通量1日1万台。交通量に料金、メンテナンス費では建設費回収は絶望的でした。結果、通行料を大幅に値下げしましたが元はまだ取れていません。

民間企業では、赤字となる事業は進めませんが、公共機関では赤字でも進めることができます。赤字が出ても最終的には税収があるからで、最後は国民が負担するため日本橋の首都高地下化を進めても問題ないと判断できるのでしょう。

首都高の地下化か撤去か、公共機関は様々なビッデータを保有しているのですから、民間企業へ指示するように、自らで様々なデータを照らし合わせ緻密な議論を期待します。

 

[2017.9.16]

リスケは現在も金融機関で柔軟に対応

平成21年12月の中小企業金融円滑化法の施行を機に、企業は銀行など金融機関へリスケジュール(条件変更)を申請し、倒産件数は以降、減少に転じました。金融庁では、前年のリーマン・ショックを受け、日本企業の危機に対応し、同法を成立させましたが、同法は時限立法で平成25年3月で同法終了となりました。

この間に、企業はリスケジュールによって体力を温存、新たな事業・市場の開拓、同業同士の統合・再編などで、事業の再生を図ることになると金融庁を始め、有識者やアナリストなどは読んでいましたが、結果は、同法終了後も金融機関では金融庁の要請で柔軟な対応を継続することとなり、現在も倒産件数は減少傾向にあります。

この間に、IT(Information Technology:情報技術)化の加速や、IoT(Internet of Things:モノのインターネット化)、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用した事業が急速に進み、出遅れる中小企業が目立っています。

 

8年ぶりに企業倒産、前年超え

企業の倒産件数は、減少傾向にあったものの、今年上半期(1月〜6月)の倒産件数は4,247件となり、8年ぶりに前年同期を上回りました。今年6月には、自動車のエアバック製造大手のタカタが民事再生法の適用を申請、上場企業の倒産は1年9ケ月ぶりになるなど、倒産動向の潮目が変わりつつあるようです。

今年春先には、消費者が被害となる倒産が続き、メディアでも大きく報じられました。航空券の発券トラブルが公表された「てるみくらぶ」や、エステサロンの「グロワール・ブリエ東京」、格安ピザチェーンの「遠藤商事」など話題となりました。これら企業は事業拡大中であり、金融庁の担保に頼らない「事業性の評価での融資」を金融機関に求めていますが、結果を見ると、その難しさが感じられます。

 

企業の成長急ぎすぎ、人手不足の倒産増加

「グロワール・ブリエ東京」と「遠藤商事」の倒産要因は、人材不足によるものです。店舗数を急速に加速する一方、店長候補の人材が確保できず、労働環境に不満を持つ従業員も退社するなど、成長を急ぎすぎた感があります。

170915_1.jpg

人手不足が要因の企業倒産は、今年上半期に49件発生、4年前の同時期の2.9倍にも増加しています。業種別では、サービス業が全体の30.6%でトップ。次いで建設業となっています。

また、非正社員に対する人手不足感が最も高い飲食業の倒産が、前年同期から24.1%増加していることが注目され、景況感が良い情報サービス業の人手不足も高く、影響が今後どうなるか注視されます。

 

何年も繰り返すリスケに問題も

企業は、金融機関に対してリスケジュールを申請し柔軟に対応してくれることから、何年もリスケジュールを繰り返す企業も問題視されています。この間にも経営者の年齢は高齢化しており、リスケジュールを行ったにも関わらず倒産に至った企業の倒産件数は今年上半期に250件に上り、前年同期を28.9%上回りました。

リスケジュール期間中に、事業の拡大や新事業への移行などが進まず、事業継続を断念するギブアップ型倒産も増え始めています。大企業でも東芝やジャパンディスプレイなどの動向も下請けとなる中小・零細企業に関わってくるため、この先の動向が注目されます。

 

[2017.9.15]