CRI時事経済ブログ -52ページ目

CRI時事経済ブログ

不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

スマホ急速な普及でネット上には膨大な個人情報が蓄積

スマートフォンの急速な普及により、インターネット通販やオンラインサービスなどインターネットを介して膨大な個人のデータが生成されています。

インターネットの他にも「Suica」などのICカードやクレジトカードなど、現金第一主義の日本においてもキャッシュレス化が進みつつある予感があります。

ただ、これらのデータは「いつ、誰が、どこで、何を、購入したり、性別や年齢、交通網の駅の利用」などのビッグデータが蓄積され、データ活用には安全性や透明性の確保が必要となります。

 

個人同意の元、企業がビッグデータ活用の実証実験開始

180918_1.jpg

このビッグデータをコントロールし販売につなげたい企業と、個人情報を守りたい個人の間で合意の元、どのようにデータを扱うかはこれまで各国で模索されてきました。

日本は、この課題を解決するため「個人銀行」の検討が進み、事業者の持つビッグデータを個人同意の上で収集し管理、企業へ提供する実験が日立製作所や日立コンサルティング、東京海上日動火災保険、日本郵便など6社によって進められています。

個人情報は今後、確実に普及するIoT(Internet of Things:モノのインターンネット)を見据え、世帯構成や家庭での電力使用量、個人の活動量までセンサーから生成されるデータも取り扱われます。

 

ネット広告費20兆円へ、テレビ広告費抜く勢い

膨大な情報を持つビッグデータは、消費やサービスを販売する企業にとっては莫大な利益を生む可能性があり、現状でもインターネット上では個人の嗜好に合わせた広告を表示することで広告費は20兆円規模に達しています。

平成30年、世界の総広告費に占めるインターネット・デジタル広告の割合は、38.3%となり、テレビ広告費の35.5%を初めて上回る予測です。

スマートフォンの普及により、「Youtube」などの動画サイトや音楽配信サイトが無料で提供され、さらにSNS(Social Networking Service:趣味、嗜好や友人とのコミュニケーションサービスのサイト)広告費も加わり、デジタル広告はさらに拡大の余地があります。

 

「ビッグデータを利用したい」日本企業19.2%、米国企業45.7%の差

180918_2.jpg

総務省によると、「情報銀行」に対する利用についての企業への調査では、「是非利用したい」、「やや利用したい」と答えた企業は日本が19.2%に対し、米国では45.7%と、米国企業は日本企業の倍以上にビッグデータを重要視しており、その費用対効果も裏付けられていると考えられます。

日本では、個人情報保護法案成立前の平成25年6月末にJR東日本の「Suica」の情報が企業に販売され、「問題あり」との指摘が同社に多数寄せられ、わずか1ケ月弱で販売を中止した経緯もあります。

今回の実証実験の結果を元に、安心で信頼できる「情報銀行」の利用条件を整理し、認定基準の改善案として提示することで「情報銀行」の実装を加速していく計画です。

 

[2018.9.18]

生産年齢人口の減少、歯止め効かず

安倍政権は9月5日、希望する高齢者が70歳まで労働できるように現行の65歳までの「雇用継続義務付け年齢」を見直す検討に入りました。

日本の生産年齢人口は15歳〜64歳となっているものの、急速に減少しており、外国人労働者に頼っているのが実情で、それでも滞在期限は迫っており人手不足に滑車がさらにかかることが予測されています。

180913_1.jpg

このため、元気で労働意欲のある高齢者に働いてもらいたいとの主旨で、65歳以上の高齢者を積極的に採用する企業へ助成金を拡充することを検討しています。

今後、安倍政権の「未来投資会議」などで経済界などの代表も交え議論する予定です。

 

安倍政権、70歳まで働けば社会保障費の補填にも

希望する高齢者が70歳まで働けるよう安倍政権が整備に乗り出すのには、生産年齢人口の減少を補い、さらに社会保障費の担い手を増やしたいという背景があります。

ただ、企業にとっては人手不足は解消されるものの、賃金の問題や企業が負担する社会保険料は労働者と折半するため、コスト増加など課題は残ります。

日本の生産年齢人口は昭和58年の約8,700万人をピークに減少に歯止めがかからず、高齢者人口がピークに達する2040年には約6,000万人を割り込む予測で、今後も少子化対策が先延ばしになれば外国人技術者や、移民にまで労働を担うことにもなります。

 

年金支給60歳から65歳へ、さらに70歳へ?

安倍首相は9月7日、自民党総裁戦が告示され、3期連続再任された際には「憲法改正」のみならず、65歳以上を対象とした「生涯現役時代」の雇用改革を始め「社会保障制度」の大改革を断行すると明言。

次期総裁任期のうち、最初の1年で65歳以上の継続雇用年齢の引き上げを検討し、その後の2年で社会保障制度全般の改革に取り組む決意を示し、70歳を超え、年金受給開始を選択できるようにすると宣言しました。

安倍首相は、「働き方改革」と「社会保障制度」を連動させる必要性を訴え、「国民の負担のバランスをしっかり考えたい」と述べています。

 

「働きたくても働けない」高齢者の生活保護世帯は半数超え

安倍政権では、年齢に関わらず柔軟に働ける高齢者の整備の一環として、現在は60歳〜65歳で選択できる公的年金の受給開始年齢を70歳を超えても可能とすることを検討しており、雇用が70歳まで延長されれば、長く働きたい高齢者にとっては選択肢も広がります。

一方、働きたくても働けない高齢者も多く、70歳まで働くことができず年金受給も70歳からになれば生活保護など最後のセーフティネットに頼る高齢者も少なくありません。

現実に厚生労働省によると、平成29年度の生活保護受給世帯数は164万810世帯と過去最高を更新し、このうち高齢者世帯は52.7%を占め、前年度から約2万8,000世帯増加しているのも現実です。

将来的に厚生労働省など国はどのような舵取りを取るべきか、今後も議論が繰り返されます。

 

[2018.9.13]

11年ぶりの伸び幅、設備投資増加率

財務省が9月3日に発表した今年4月〜6月期の法人企業統計は、設備投資額が前年同期から12.8%増加し、伸び幅がリーマン・ショック前の平成19年1月〜3月期の同13.6%増以来、11年ぶりの大きさになりました。

米中貿易戦争により関税引き上げで、製造業などでは、中国以外での生産や国内回帰など投資意欲は大企業中心に増しています。

最先端部品を中国に輸出、同国で組み立て米国へ輸出しているだけに日本企業にとっても大きく影響が出ます。

全産業の4月〜6月期の設備投資額は10兆6,613億円でした。

 

製造業の設備投資、前年から2割増

180910_1.jpg

設備投資全体の伸びを牽引しているのは、製造業で前年同期から19.8%伸びており、7年ぶりの伸び率です。

自動車関連企業では、生産増強に向け設備投資や省エネ化への研究開発費などの投資を活発にし、化学業界では、EV(Electric Vehicle:電気自動車)向けの電池素材など生産能力を増強する投資が目立っています。

半導体なども自動車に搭載されるようになり、半導体製造装置など能力増強に向けた設備投資が活発になっています。

 

市場予想を上回るGDP伸び率、個人消費

設備投資の原資となる経常利益は、世界的な経済回復を受け伸びており、4月〜6月期の全産業の経常利益は26兆4,011億円と過去最高額を更新しました。

4月〜6月期のGDP(Gross Domestic Product:国内総生産)でも設備投資は、1.3%増と7期連続して増加しており、個人消費とともに市場予想を上回った結果となっています。

9月10日に発表される4月〜6月期のGDP改定値は、法人企業統計の設備投資が反映されることになり、注視されます。

 

企業の内部留保、過去最高446兆円

180910_2.jpg

財務省が同日発表した平成29年度の法人企業統計では、企業の利益の蓄積となる29年度末の「内部留保」は、446兆4,844億円と前年度末から40兆円以上増え6年連続で過去最高を更新しました。

日本が昭和の時代、高度経済成長期であれば、この利益が国内設備投資に回り、下請けとなる中小企業へも大企業の恩恵が受けられましたが、平成の時代は急速なブローバル化で生産コストの安い国が下請けとなり、国内では賃上げにも慎重な姿勢を崩していません。

大企業では過去最高の利益、内部留保を保持しながらも十分な設備投資、賃上げなどにはまだまだ十分に振り向けられていないのが実情です。

 

[2018.9.10]

予約だけでも100万枚近くに

音楽情報サービスなど提供するオリコン(Original Confidence)は9月1日、9月16日で引退する歌手の安室奈美恵さん(40)の最後のツアーを収録したDVDとブルーレイディスクが8月31日現在、累計109万1,000枚を売り上げたことを発表しました。

この作品は、8月29日に発売された「Namie Amuro Final Tour 2018 Finally」で、今年2月〜6月、国内とアジアで計23公演が行われたラストドームツアーと、昨年9月の25周年沖縄ライブを収録したもので、予約だけでも100万枚近くを受けていました。

 

ネットで音楽、映像配信の時代に、あえて購入

インターネットなしでは考えられない時代に、スマートフォンという小学生でも所有し使用する世の中、これまでのCDやDVDは売れなくなり、販売額は急減。

インターネット上の音楽配信や「ユーチューブ」など動画で手軽に見れるようになり、購入する必要がなくなったと言っても過言ではありません。

180905_1.jpg

アーティストの稼ぎ柱は、テレビの視聴率も低下する中、「ライブ」が主な収入源となっているのが現状です。

この状況の中、音楽ソフトで100万枚を超える売り上げを達成する安室奈美恵さんの「引退」の影響があるものの、人気度は桁違いでしょう。

昨年発売された安室奈美恵さんのベスト盤CDも、これまで227万枚以上を売り上げています。

 

「嵐」も抜いた9年ぶりの販売記録

オリコンによると、これまで音楽映像作品の売り上げが過去最高だったのは、アイドルグループ「嵐」が平成21年に発売した「5x10 All The Best! Clips 1999-2009」の90万4,000枚で、音楽ソフトの売り上げが右肩下がりの中、安室奈美恵さんが9年ぶりに記録を更新しました。

この安室奈美恵さん引退に関わる経済効果は、CDやDVD並びにコンサートチケット、関連グッズ・アパレル、移動、宿泊、飲食費など1,000億円単位と予測されています。

「引退」という安室奈美恵さんの見納めがファン心理に大きく影響したと考えられます。

 

180905_2.jpg

「SMAP」5人で解散も経済効果は636億円

これまで、アイドルグループ「SMAP」が解散した平成28年、様々な経済効果を分析する関西大学の宮本教授が試算した経済効果は636億円と発表しました。

「SMAP」5人のメンバーをも抜く、安室奈美恵さんの人気度が計れます。

8月29日には、朝日新聞朝刊(全国版)に「これからもあなたの音楽を愛し続けます」とのメッセージと3,000名以上のファンの名が記載された一面広告が掲載されるなど、お小遣いを使いながらもファンからのメッセージも伝えられています。

「40歳になったら引退」を実行した安室奈美恵さんの意思がファンの心を見事に捉えました。

 

[2018.9.5]

住宅ローン「信金」は急減、「フラット35」は急増

180903_1.jpg

住宅金融支援機構は8月28日、「業態別の住宅ローン新規貸出額及び貸出残高の推移」を発表。今年第1四半期(1月〜3月)の主な金融機関の住宅ローンの新規貸出額は5兆8,864億円と、前年同期比から9.2%減少しました。

貸出元の内訳をみると、信用金庫が同16.4%減、住宅金融支援機構「フラット35(買取型)」が同16.0%減と大幅に落ち込んだ一方、住宅金融専門会社などが同33.3%増と牽引する形となりました。

ただ、「フラット35(保証型)」に関しては平成28年度から増加傾向にあり、今年第2四半期(4月〜6月)の実績では1,484戸と前年年同期比162.4%と大幅に成長しています。

 

「フラット35」2年度連続、申込み件数ゼロも

「フラット35」には「買取型」と「保証型」の2種あり、一般的には民間の金融機関が証券化を行うことで「買取型」より低利で全期間固定金利の「保証型」が選択されます。

この「保証型」は平成18年度から取扱いが始まったものの、平成20年のリーマン・ショックで金融市場が混乱し低迷し1件も申請のない年度もありました。

「保証型」は、民間の金融機関が融資率や返済負担率、団体信用生命保険などを独自に設定できるため、金融機関同士の競合も激しく住宅ローン利用者にとっては比較検討できるなどメリットがあります。

 

住宅ローン、いよいよ金利上昇?

日銀の異次元金融緩和により、住宅ローンは超低金利が維持されていますが、7月31日の金融政策決定会合で長期金利の変動幅は概ねプラスマイナス0.1%から上下その2倍に変動しうることを念頭に置いていると発言。

欧米では、景気回復基調で金融緩和が縮小傾向にある中、日銀も0.2%まで金利上昇がありうるということで、現実8月2日には一時0.145%と平成29年2月以来の高水準に上昇しました。

住宅金融支援機構の「民間住宅ローン利用者の実態調査」では、平成29年度下半期(平成29年10月〜30年3月)は「変動型」が56.5%と3期連続増加していますが、金利上昇の懸念に全期間固定金利の「フラット35(保証型)」が増加してきたのかと考えられます。

 

返済は利息のみ「リ・バース60」申し込み前年同期比445%!

一方、住宅金融支援機構が同日発表した、住宅融資保険を活用したリバースモーゲージ型の住宅ローン「リ・バース60」の今年第2四半期の利用実績が98戸と前年同期比445.5%と急増しました。

「リ・バース60」は、60歳以上を対象にした住宅ローンで毎月の支払いは利息のみで、元金は利用者が亡くなった時に担保住宅の売却で一括返済するローンです。

総務省統計局によると、60歳以上の世帯では7割以上が住宅所有の現状に、元本返済分はリフォームやバリアフリー化などのニーズがあり、何より老後の生活資金の余裕が考えられます。

 

[2018.9.3]