CRI時事経済ブログ -196ページ目

CRI時事経済ブログ

不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

「新事業育成資金」融資実績、907社、478億円
日本政策金融公庫は5月1日、新たな成長が見込まれる事業へ取り組む中小・ベンチャー企業を支援する特別貸付制度「新事業育成資金」の昨年度の融資実績が907社、478億円と過去最高となりました。いづれも前年度比で134%伸びており,新事業へ挑戦意欲が高まり、設備投資は拡大をみせるなど明るさが見えます。

「新事業育成資金」は、平成25年度までは景気の持ち直しなどによる売上拡大を見込んだ運転資金中心の融資でしたが、昨年度は設備資金の伸びが前年度比150%と、運転資金の同125%を大きく上回りました。

日本公庫「新事業への挑戦意欲は力強い」
「新事業育成資金」は、新たに事業を初めて7年以内の企業でも融資限度額は6億円。昨年度,設備資金の伸びが運転資金を大きく上回ったことについて日本政策金融公庫では、「新事業への挑戦意欲が力強いものになっている」と述べています。
中小・ベンチャー企業を取り巻く環境は好転しており,ITバブル以来,ほぼ15年ぶりのベンチャーブームが到来。起業支援を重視する安倍政権の方針に加え,金融緩和による資金余剰もベンチャーキャピタルによる投資増が背景にあります。

ベンチャーキャピタルへの融資は8割増
ベンチャー企業を支援する経済産業省の外郭団体であるベンチャーエンタープライズセンターによると、平成25年度のベンチャーキャピタルへの投融資は1,818億円と前年を約8割上回っています。平成21年度を底に回復基調が鮮明になってきています。
ただ、投融資先企業の地域分布をみてみると、金額ベースで全体の約7割が首都圏と近畿に集中。地方の有望な企業への支援体制はまだ十分ではないのが実情です。

日本公庫、東京・大阪に支援センター新設
日本政策金融公庫は、今年4月より地域の中小・ベンチャー企業などの支援を一層強化するため東京に「東日本新事業・ベンチャー支援センター」、大阪に「西日本新事業・ベンチャー支援センター」を新設し増員を図り支援体制を整えます。
「新事業育成資金」は、新規事業向けの資金調達法であると共に、「新たな事業を事業化させて概ね7年以内の方」とある通り、「これから」の新規事業だけでなくすでに始めている新規事業も対象となりますので検討の価値ありです。

[2015.5.12]
トヨタ「「ミライ」、BMWは、EV「i3」が採用
鉄の4分の1の重さで、強度は鉄の10倍の炭素繊維がEV(電気自動車)やFCV(燃料自動車)の登場で供給先を広げる動きがみられます。トヨタ自動車は、昨年12月に発売したFCV「ミライ」で炭素繊維を構造部品で採用。独BMWは、EV「i3」の骨格に炭素繊維を採用しました。軽量化による燃費向上の利点を生かし、従来は鉄だった一部構造部材にも炭素繊維は採用されました。
日本は、東レや帝人、三菱レイヨン3社で、炭素繊維の世界シェアの7割を占めています。日本企業3社は、エコカー普及を追い風に耐熱性など技術開発を進め活用領域を広げ、中国などの新興国力に対するリードを広げる構えです。

発電用風車やスポーツ用品にも採用は確実
炭素繊維は、ジェット旅客機やFCVのほか、発電用風車やスポーツ用品などで採用が広がることは確実。年率15%の伸びが見込まれる成長市場でシェアをさらに拡大し日本の「ものづくり」の技術力を示せるか試されます。
炭素繊維市場へは近年,中国や韓国,トルコなどの企業も市場参入し競争は激化。炭素繊維だけの生産技術では将来的に追いつかれる可能性もあります。これまで前出の2国には家電製品や自動車関連など日本の技術が不正流出した経緯もあります。日本企業は,樹脂の改良や,部品にする成形技術によって新興勢力と差別化を図ります。

FCV「ミライ」、成形時間を短縮し量産も可能に
FCV「ミライ」は、燃料電池スタックを載せる床部分「スタックフレーム」など3ケ所で、トヨタと東レで共同開発した炭素繊維部品を採用。構造部品のスタックフレームは、熱で軟化する樹脂を使った炭素繊維複合材料への成形時間は大幅に短縮。量産が可能になった上,走行時に石などが当たっても耐えられる強度を備えながら重量は3kgに抑えました。
東レの日覚社長は、「やっと自動車の構造部品に採用されるレベルまで持ってこられた」と、炭素繊維と樹脂の炭素繊維複合材料を採用した意義を強調しました。

帝人,320度でも使用できる炭素繊維複合材料を開発
一方,帝人は耐熱性を向上し,320度の環境でも使用できる炭素繊維複合材料を開発しました。ゴム状の分子量を調整し性質が変わる樹脂を改良。加熱時と冷却時の伸び縮みなどによる亀裂を防ぎ、自動車や航空機などのエンジン周辺部品への活用を見込みます。
東レ、帝人、三菱レイヨンの日本企業3社は、焼く温度や時間,無酸素状態の作り方などで高機能な炭素繊維の生産技術を確立。世界で海外企業に大きく差をつけていますが新たな技術開発で「炭素繊維=日本製」も現実味があります。

[2015.5.11]
1月~3月期は11億円の赤字
大塚家具は5月1日、今年1月~3月期の営業損益が前年同期の6億円の黒字からを11億円の赤字となったことを発表。四半期としては,開示を始めた平成16年以降で最悪でした。
背景には,創業者で父親の前会長と長女で社長の大塚久美子氏との間で経営を巡り対立が表面化。連日メディアを騒がせましたが,昨年の消費税増税前の駆け込みニーズの反動で買い控えが起きたことも敗因としています。

株主総会で久美子氏が社長に再任
3月27日の株主総会では、会社側提案が61%の賛成を得て大塚久美子社長の再任を決定。大塚勝久氏は会長を退くことで決着がつきました。
大塚家具の「会長対社長」の激しい親子喧嘩は、メディアを賑わせ無料の大宣伝となり、その効果は10億円を下らないとの声もでました。その効果は、4月18日~5月10日まで全国16店舗で始めた「おわびセール」は初日だけで1万257人が来店。社長の名前の「久美子(935)」から企画した93万5,000円の高級寝具セットは初日で完売するほどの盛況でした。

久美子社長就任後,4年間は黒字化に成功
大塚家具の過去5年間の売り上げ高は、550億円ほどでほぼ横ばい。経常利益は平成13年の約76億円をピークに減少し,21年には約13億円の赤字となり、その年に久美子氏が社長に就任しました。22年から25年まで黒字化に成功したものの、昨年再び赤字となり今回の騒ぎとなりました。
そもそも、大塚家具の業績が堅調に推移していればこんな騒ぎにはなりませんでしたが、メディアで取り上げられたという戦略との見方もできます。

インテリア市場は成長中
インテリア業界は約7,000億円規模で過去10年間で伸びを続け、一連の騒動では「少子化の影響で家具が売れない」との報道もありましたが、ここ数年をみる限り低迷したのは市場ではないようです。
リーズナブルな価格で売上げを伸ばすニトリは、平成13年に売上で大塚家具を抜き去ると、右肩上がりで急成長を遂げ売上高3,800億円を超える業界1位となりました。大塚家具の新たな経営手法が注目されます。

[2015.5.8]
すぐに手に入れられるのは限られた人?
米アップルは4月24日,同社初の腕時計型端末「アップルウォッチ」を日本を含む世界9ケ国・地域で発売しました。ただ、同社の直営店「アップルストア」の店頭では販売せず、取扱うのは家電量販店などの一部に限られました。国内では、待たずに試着できる店は多いものの、すぐに手に入れられる人は限られています。
アップルストアでは当面、自宅配送分の予約のみを受け付けており,予約しても自宅に届くのは6月以降になる機種が多いといいます。


バッテリーの「持ち」不安視も店舗では売り切れ
アップルウォッチの価格は,最も安い「アップルウォッチスポーツ」で4万2,800円。バッテリーなどの「持ち」が不安視されたものの、売り切れの報道もあり序盤は好調のようです。
都市部で電車に乗っているときなど「独り言」にも見えてしまう音声入力機能は、アップルウォッチに届いたSNS(Social Networking Service)やメールの通知から、一部アプリで音声入力し返信することが可能。音声入力の精度は高く,ほぼ言い直すことなく利用できます。

BMWとポルシェがいち早く対応アプリを公開
アップルウォッチは、内蔵アプリケーションのほか、アイフォン・アプリと連動し様々な機能が利用でき,アップルストアではアップルウォッチ対応のアプリが公開されています。
BMWとポルシェはいち早く対応アプリを公開。走行距離や燃料使用量のモニタリング、電気自動車のバッテリー残量、駐車位置へのナビなどオーナーであれば便利な機能。今後は,よく使うアプリとアップルウォッチが連動することで、今までにできなかったことができるようになるときが買い時のようです。

米市場調査会社IDC、今年の出荷は1,500万台を予測
米市場調査会社IDCは、今年のアップルウォッチの出荷数が1,500万台を超え,スマートウォッチ市場全体の約62%を占めると予測。アップルウォッチ用に開発されたアプリの数は3,061点と探し出すのには苦労しそうです。カテゴリ別でみると「仕事効率化」関連アプリが373件と全体の12%を占めます。また、「ヘルスケア/フィットネス」は「ライフスタイル」と並んで4位となり、両カテゴリはそれぞれ全体の7%を占めています。
ウェアラブル(身に着ける)端末では、すでにサムスン電子やLG電子、ソニーなどが販売するものの苦戦。アップルウォッチの発売でウェアラブル端末が広がるか動向が注目されます。

[2015.5.7]
日銀「貸出支援基金」金融機関の貸出先枠の拡大へ
日銀は3月17日、「貸出支援基金」の拡充策を発表。新たに信金中央金庫や全国信用協同組合連合会、労働金庫連合会,農林中央金庫の4つの中央機関を通じて傘下の金融機関に資金を供給することを金融政策決定会合で決定しました。
日銀は、今年1月に金融政策決定会合で「貸出支援基金」と「成長基盤強化支援」の資金供給を1年延長することを決定。信用金庫などこれまで対象外だった金融機関も利用できるようになりました。

日銀「貸出支援基金」成長見込まれる分野へ融資
貸出支援基金は、デフレ脱却の道筋をつける措置として日銀は企業の資金ニーズの増加を促すことを目的に平成22年から運用を開始。経済成長が見込まれる分野への融資や投資を行った金融機関に向け低利で長期間の資金が供給されます。
信用金庫の中央機関の信金中央金庫は4月24日、全国の信用金庫を引受先とする2,000億円の増資を実施することを発表。増資は平成20年のリーマンショック後の21年に2,000億円を増資して以来6年ぶりとなります。

信用金庫の自己資本率、目安の4%を大幅に上回る30%
現在,国内に営業基盤を置く国内基準行である信用金庫の自己資本比率は30%を大幅に上回っており、規制で確保すべき目安の4%を大幅に超えている状況。信金中央金庫としては,信用金庫の中央機関として財務基盤を一層充実させる必要があると判断しました。
信金中金が4月22日発表した昨年度(平成26年4月~27年3月)の「全国信用金庫の預金・貸出動向」によると、貸出金は前年度から2.1%増え平成25年度の1.2%増を上回っています。

信金の中小向け融資は増加傾向
全国の信用金庫では、企業向けの設備資金が資金供給に大きく寄与しているほか、企業向けの運転資金も増加に転じつつあります。また、個人向けや地方公共団体向けも増加を維持するなど、昨年度の信用金庫の貸出動向は平成25年度以降、回復傾向を維持しています。
中小企業などは、融資や信用保険などの多様な機能により日本経済の源泉となっています。貸出支援基金の増資は、地域経済を支える中小企業の成長,発展を金融面から支援すると期待されます。

[2015.5.1]