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不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

20万円の寄付の返礼に仔羊1頭!
 ふるさと納税が、過熱といってよいほどの人気です。自分が育ったふるさとや、応援したい自治体に寄付をすると、寄付した金額の大半が、その年の所得税や、翌年度の個人住民税から控除されます。地域へ貢献ができますし、返礼品として送られる地域の特産品なども大きな楽しみ。総務省によると、全国の寄付額は2013年に141億円に達し、5年で約2倍になりました。

 具体例を見てみましょう。
 北海道上士幌町は20万円の寄付に「羊牧場の仔羊」1頭を届けるお礼を出し、評判です。2014年度の寄付額は約10億円で、町の個人住民税収の約4倍に当たる額を集めました。鹿児島県曽於市では、特産の黒毛和牛が人気を呼びました。寄付額に応じて、ほかに黒豚や焼酎が選べ、100万円以上なら、希望する部位の肉のステーキやハムが贈られます。「ふるさと納税、特産品、旅行など生活に役立つ地域情報サイト『CityDO!』」や「ふるさと納税を推進し、地域活性化を促進するための総合サイト『さとふる』など、紹介サイトも参考にしてください。
http://www.citydo.com/furusato/
http://www.satofull.jp/static/instruction01.php 

「お礼する」。シンプルながら抜群のアイデア
 単に節税になるというだけでは、ふるさと納税に火がつくことはなかったでしょう。ヒットの秘密は、「お礼」にあると思います。誰が発想したのか、素晴らしいアイデアです。自治体からすれば、寄付金の全額を歳入とはできず、お礼の商品代を地域の事業者に支払わなければなりません。しかし、それにより、事業者の売り上げアップと地場産業のPRがはかれるのです。寄付に伴って減る税収分は、国と県、寄付を受けた自治体で分担し補填するため、返礼品を送ってもなお、市財政は潤います。

 日本の人口は、2030年に1億1662万、2060年には8674万人に減少するとされ、「地方消滅」がささやかれます。生き残りをかけた地域の懸命な取り組みは、応援したいものですね。

[2015.8.31]
中国バブル、とうとう崩壊か? 
 中国政府の債務残高が2013年末に56兆5000億元(約1130兆円)に達し、前年比で約20%増だったことが、政府系シンクタンク中国社会科学院の調査で分かりました。不動産市況の低迷で景気が悪化し、ことに地方財政が深刻なようです。中国株も乱高下が続いています。強い通貨「人民元」の連日の切り下げもありました。経済政策が長らく功を奏し、景気の落ち込みが少なく、高い成長率を遂げていたこの国の経済が、どうも不安です。日本への影響も必至でしょう。

 中国の13年末の債務残高は、国債など政府の有利子負債が20兆7000億元、国有金融機関の不良債権が3兆8000億元など。国内総生産(GDP)は13年で56兆8845億元あり、債務残高だけで国家財政の状況は判断できません。しかし、同院は、地方政府分の債務残高が、10年末の約10兆元から、14年末には30兆2800億元と、約3倍に膨れ上がったことを問題視しています。08年のリーマン・ショック直後、政府は4兆元の緊急景気対策を打ち出しましたが、地方政府が過大な不動産開発やインフラ建設を行った「ツケ」が、今になって顕在化しています。右肩上がりの成長を前提に繰り返してきた借り入れ状況が、急速に悪化しているのです。

ひとつの綻びから悪循環に陥る
 90年のバブル崩壊を経験した私たちには、想像できるでしょう。いわゆる「悪循環」に陥るのです。財政の悪化は、株式市場の暴落を生み、不動産市場に影響します。たとえば、信用取引で追証が必要になると、緊急的な資金需要が増し、手持ち不動産の売却や、物件のキャンセルが急増します。住宅価格が急騰した都市部ほど悪化は深刻で、それがまた景気悪化を招く。「人民元」の切り下げは、元安で輸出を活性化させる狙いとみられますが、急激な元安は暴落と受け止められ、資金が流出し、インフレを呼び込む恐れもあります。強い経済に、明らかに綻びが見えてきました。

米国に継ぐ日本の最大の輸出相手国、中国。中国経済が減衰する影響は大きく、その動きの見極めが、個々の企業にとって大きな課題となっています。

[2015.8.28]
メイド・イン・ジャパンのエネルギー「地熱発電」への期待
 純国産のエネルギーである「地熱発電」を巡る動きが、活発化してきました。安倍首相が、地熱発電の開発支援を表明(今年6月)。環境省による、国立・国定公園内での開発に対する規制緩和方針(7月)。2012年7月にスタートした再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度という追い風もあり、電源開発(Jパワー)などが北海道で5月に着手した大規模発電など新規開発は、出力1万キロワット超の大型案件だけで、全国約20カ所に上っています。

地熱発電は、マグマで熱せられた熱水を沸騰させたり、地下から高温の蒸気をくみ上げたりしてタービンを回し、発電します。二酸化炭素の排出がなく、太陽光や風力と違い、天候に左右されないなどの利点があります。政府は、地熱発電を温暖化対策の一つに位置づけており、日本の電源構成を議論する経済産業省の有識者会議は今年3月、総発電量に占める地熱の割合を、現状の0.3%から2030年には1%程度にまで引き上げる方針を公表しました。

エネルギー資源貧国の試行錯誤
地熱発電を進めるうえで懸案だったのが、国立・国定公園でした。火山国の日本は、豊富な発電資源にあふれているわけですが、発電候補地の多くが実は国立・国定公園内にあります。規制緩和により、国立・国定公園(総面積約346万ヘクタール)の約12%を占める「第1種特別地域」で、新たに「傾斜掘削」による地下の開発が認められました。傾斜採掘とは、その名の通り、できれば公園外側から地熱を取り出すための穴を斜めに掘っていき、地上施設も公園外に設けることで、景観への影響などを抑えます。

 エネルギー資源に乏しい日本は、その多くを海外からの輸入に頼っています。最も利用度の高い石油では、サウジアラビアやアラブ首長国連邦など、政情が不安定な中東地域からの輸入が約9割を占めます。
しかしその石油も無尽ではりません。原子力発電は大きな事故を起こしました。国立・国定公園の近くで、掘削作業や立ち上る蒸気を見たら、そんなことも考えてみましょう。

[2015.8.26]
「新規制基準」をクリアし、原発再稼働
九州電力川内原発1号機(鹿児島県)が8月11日、再稼働しました。14日、発電も始まりました。東京電力福島第一原発事故後に定められた「新規制基準」をクリアした初のケースです。再稼働まで2年余りを要しました。電力の安定供給は、国民生活や経済の発展に欠かせません。「原発稼働ゼロ」にようやく終止符が打たれた、その意義は大きいと思っています。

残念ながら、日本は"エネルギー資源貧国"です。東日本大震災後、電力供給の3割を占めていた原発が止まったことで、火力発電が全体の9割を担うようになりました。その燃料に使う天然ガスや石炭、石油の輸入が膨らみ、電力10社の燃料費は2010年度の約3.6兆円から、14年度は約7.2兆円に増えました。これに伴い、電気料金も震災前より家庭向けで25%、企業向けで38%値上がりし、厳しい経営を続ける中小企業に廃業を迫るほどの事態です。古い火力発電所までフル稼働させている現状は、まさに綱渡りの供給状況と言えるでしょう。


すべてのエネルギー資源をバランスよく使うことが最善
 火力発電には、地球の温暖化を招く二酸化炭素(CO2)の排出量が増えるという問題もあります。太陽光や風力などの再生可能エネルギーでは、天候次第で発電量が安定せず、主力電源になりません。地熱発電も開発が始まったばかり。原子力も含めた各資源をバランスよく使っていくことが最善だと思います。イギリスでは今も、鉄道の20%を蒸気機関車とし、電気系統が動かなくなった際に備えています。国を支える電力にも、リスクヘッジが必要なのです。

 今回、原子力規制委員会が定めた新基準は、大規模な自然災害を想定した厳しいものでした。それをクリアしたという「結果」を、受け入れたいと考えます。ただ、同時に、事故リスクがゼロにならないという事実も、正しく認識しなければなりません。福島第一原発の事故の痛ましさを二度と繰り返さないため、継続的な安全対策と積極的な情報公開が求められます。

[2015.5.24]
先物取引にも注力! 「デリバティブ取引が最も期待できる」
日本取引所グループ(JPX)株の好調が続いています。今年に入って、株価は約5割上がりました。2015年4~6月期の連結決算では、営業収益が前年同期より12%増、純利益は同36%増。日本株全般の活況を受けたもので、アベノミクス後の市場環境の好転にうまく乗った形です。6月に最高経営責任者(CEO)に就任した清田瞭(あきら)氏は、「デリバティブ(金融派生商品)取引が最も期待できる」と語っており、先物取引にも注力する方針です。

JPXは、東京証券取引所(東証)と大阪証券取引所(大証)が経営統合し、2013年1月に発足。大証の株式(現物株)市場は東証に統合され、東証の上場企業数は約2300社から、世界3位の約3400社に増えました。先物などのデリバティブ市場は14年3月、大証に一本化されました。

ライバルは、アジアナンバーワンの香港取引所です。香港の時価総額は約320億ドル(約4兆円)。JPXは約95億ドル(1兆2000億円弱)で、3倍強の開きがあります。遅れをとっている分野の1つが、デリバティブ。世界のデリバティブ市場はこの10年間で6倍に拡大し、上海などアジア勢が勢いを増す中、JPXのデリバティブの取引高は世界15位に止まっています。


夜間取引時間延長で海外の投資家取り込みを狙う
日本株の活況がいつまで続くかは不透明で、好業績を維持するには、事業の多角化が必要です。清田CEOの方針通り、グループ傘下の大阪取引所は今年6月、2016年半ばの新システム導入に合わせて、デリバティブ取引時間を延長することを決めました。夜間取引の終了時間を、現在の午前3時から午前5時30分に延ばし、時差がある海外の投資家の取り込みを狙います。

国際社会で勝ち抜くため、金融部門も、常に競争力を磨かなければなりません。成長の芽がどこにあるのか。次に打つ手は何か。そのあくなき追求は、製造業、サービス業などどの産業にも共通する姿勢なのです。

[2015.8.21]