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不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

セイコーエプソンは染色現場の自動化

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前回の小欄で、縫製工場のスマートソリューションについて書きましたが、アパレル生産の自動化では、セイコーエプソン(セイコーエプソン(株):長野県諏訪市碓井稔社長)の技術も注目です。

布の染色速度を従来の2.5倍に高めた装置の市場投入が間近です。人手不足、品質の安定、低価格などの課題を解決するため、自動化は大きな潮流になりそうです。

 

カギは産業用インクジェットデジタルプリンター

エプソンはイタリアメーカー「ロブステリ社」との共同で、布を染める「捺染(なっせん)」と呼ばれる工程を改良します。

そのカギは、産業用インクジェットデジタル捺染印刷機。高密度マイクロピエゾ・インクジェットヘッドを搭載しており、インクのドットサイズを大・中・小の3

つのサイズに変えて噴出させたり、専用インクの組み合わせで「精細なグラデーションや微妙で豊かな色調表現」を実現したりする優れものです。24時間連続で稼働できます。

 

作業者数は1/5まで削減が可能に

コンピューター制御でインクを効率よく使うほか、インクを脱気アルミニウムパックで提供することで、不純物の混入を防ぎ、長期間、純度を保持できる工夫も凝らしました。

これにより、作業者数は5分の1程度に削減できそう。速度を既存製品に比べ3割高めた機種を年内に発売し、2~3年以内には、2.5倍の速さで染色できる最新機械を市場に出します。

 

人手不足打開には自動化

アパレル生産の現場は東南アジアなどに移りましたが、そこでも縫製工業の賃金は他産業に比べて低く、賃金が少しでも高い他の工場に従業員が移ることも一般的。各社とも、慢性的、構造的な人手不足に悩んでいます。

熟練者を育てにくい問題を打開するためにも、自動化、デジタル化は避けられない道でしょう。それが、現地の雇用機会を奪わないことを願いつつ、ではありますが。

 

[2016.10.05]

工場全体の生産効率を高める「スマート工場」
アパレル業界の厳しさが指摘され、縫製工場も人件費が高い日本や中国から、東南アジアなどへの移転が進むなか、高性能ミシンで知られる工業用ミシン大手のJUKI(JUKI(株):東京都多摩市清原晃社長)が、工場全体の生産効率を高める「スマート工場」を提唱しています。その名も「スマートソリューション」。縫製工場の風景が変わりそうです。

デジタル化、自動化、システム化
スマート化工場に共通するコンセプトは、「デジタル化」「自動化」「システム化」の3つです。
従来の縫製作業は、素材の厚さや種類にあわせてミシンの縫い目を調整するのが一般的。熟練の技術が求められるほか、多くのミシンを調整する手間と時間がかかるなど、効率化に問題がありました。それを打破するため、工場設備や人員の稼働状況の最適化を狙いました。

1台のミシン調整で一括管理が可能に
デジタル化では、ミシンの縫い目の形状や位置をデータ化し、素材によって異なる最適の値をデジタルミシンに入力します。1台のミシンを調整すれば、他のどの工場にあるミシンでも同じ設定にでき、一括管理が可能になります。
自動化では、シャツのボタン付けなど複数の工程を高性能ミシンでこなし、人手によるミスも防ぎます。
システム化では、ミシン1台ずつにタブレット(多機能携帯端末)を設置するなどし、工場スタッフが工程作業を確認できるようにします。あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」の技術も活用します。

13人が4人に!
1着の服をつくるにも、背景には、膨大なデータ、ビッグデータがある。それらをいかに活用するかが、業界の姿を変えそうです。
同社では、こうした仕組みを一つ取り入れた場合、例えば、ポロシャツ縫製ラインでは、13人必要だった作業員が4人にまで減らせるとしています。

円高で輸入の方が安いはいつまで・・・
どこまで続くかわからない円高傾向、日銀の黒田バズーカの影響で、これから円安傾向になった時には、アジア生産での輸入だけではコストカットが追いつかないかもしれません。
日本国内で、コストのかからないアパレル製造が求められていて、付加価値の高い日本製を、アジア圏に輸出するビジネスモデルが出来上がるかもしれません。

[2016.10.04]
利回りの高い不動産投資だが...
個人投資家の不動産投資への関心の広がりと、個人マネーを不動産に呼び込もうとする不動産業界の動きについては、もう少し補足しておきましょう。
比較的高い利回りを保つ不動産の存在感が高まっているのは事実です。両者とも、この状況をどう見極めるか必死ですが、リスクも念頭に置きたいものです。

REITの純流入額は9017億円で過去最高
海外の不動産投資信託で運用する「REIT」など投信への資金流入は、急増しています。
ドイチェ・アセット・マネジメント社の調べでは、購入から解約を引いた純流入額は、1~4月に9017億円。昨年の同期間より27%増え、同期間で過去最高になりました。その後も勢いは衰えず、年間で2兆円を超えるとも言われます。

相場の急上昇で海外志向強まる
国内REITも一時増えましたが、相場の急上昇で利回りが低下し、顧客の"海外志向"をより強める結果になりました。利回りを比べると、国内の年3.3%に対し、世界平均は4.6%。当然と言える展開ですね。

賃貸アパート開発強化、投資用ワンルーム事業着手
不動産大手も、「投資」を全面に打ち出しています。住友林業(住友林業(株):東京都千代田区市川晃社長)は、賃貸アパート開発を強化し、今年4月、専任の営業部隊を東京や大阪など大都市に集約しました。

三菱地所(三菱地所(株):東京都千代田区 杉山博孝社長)も、投資用ワンルームマンション事業に乗り出し、東京都千代田区や港区、品川区などで、年200~
300戸の開発を目指します。業界に、新たな風が吹きそうな気配です。

大手町では利回り3.7%
ただ、過熱感も出始めており、期待通りの投資効果があるかは不透明です。
不動産サービスのCBREでは、今年4月、運用収益を物件価格で割った利回りが、東京・大手町のオフィスビルで3.7%と、2003年の調査開始以来の最低になりました。将来の価格下落リスクも、確かな不安要素です。

円高、不動産バブル/いつか来た道
今の現状は昭和64~平成2年頃の前夜に思えます。当時は3段階での総量規制によって景気急減速でしたが、現在は東京オリンピック(2020)までは景気が持続するとの予測が一般的です。
想いだすのは、東京中心部の利回りが3.0%を切ったところで、はじけたのがバブル景気です。
ちなみに前回の東京オリンピック(1064)当時は高度経済成長時代でした。

[2016.10.01]
競売のプラス面に着目する個人投資家
不動産の「競売市場」に、どんなイメージをお持ちでしょう?
●割安の価格で物件を購入でき、賃貸収入で高い利回りが期待できるなどのプラスイメージ。
●グレーな要素が多くて怖い、敬遠したいというマイナスイメージ。
その両方があった印象ですが、最近、その「プラス面」に着目した個人投資家から、高い関心が集まっています。財テクの範囲も広がったものです。

個人が5億の1棟マンション購入
不動産競売流通協会に所属する富士企画(富士企画(株):東京都新宿区新川義忠取締役)によると、今年に入り、不動産投資に関する問い合わせが月間200件程度と、前年の3倍に膨らみました。
千葉県の1棟マンションを約5億円で個人が購入するなど、高額取引も目立つようです。

落札価格倍率は2.1倍に
同業の三友システムアプレイザル((株) 三友システムアプレイザル:東京都千代田区 吉村昌晴社長)でも、落札総額こそ前期比0.4%増の844億円でしたが、裁判所が決めた最低価格と実際の落札価格の開きを示す落札価格倍率は、2.1倍に上昇しました。

投資家の背を押すマイナス金利
背景にあるのは、日本銀行(日本銀行:東京都中央区黒田東彦総裁)のマイナス金利導入で、金融商品の利回りが軒並み低下している状況です。
低金利で銀行にお金を預けていても、利息がつかない。不動産投資で少しでも利益を出したいという動機が個人投資家を動かしています。

大手不動産/三菱地所・野村不動産は
こうしたニーズの取り込みに、大手不動産会社も動き出しました。競売物件は数が限られており、目先を変えて、顧客にしようという戦略です。
●三菱地所レジデンス (三菱地所レジデンス(株):東京都千代田区 小野真路社長)は、個人の投資用マンションの開発に着手。
●野村不動産アーバンネット(野村不動産アーバンネット(株):東京都新宿区 前田研一社長)は、「サラリーマン投資家」「初心者限定」などのセミナーを開くなどしています。

[2016.09.30]
不振から脱却のシナリオを描けず
中国人など訪日外国人による「インバウンド」需要が衰え、それを頼りにしていた百貨店が窮地に立たされています。状況はより深刻化し、"大量閉鎖時代"に突入しそうな気配です。
合理化は避けられず、困ったことに各社とも、構造的な不振から抜け出すシナリオを描けません。

インバウンドの恩恵は都内3店舗のみの三越伊勢丹
三越伊勢丹ホールディングス((株) 三越伊勢丹HD:東京都新宿区 大西洋社長)は、傘下の三越伊勢丹が運営する三越千葉店の営業を平成29(2017)年3月20日に終了すると発表しました。建物の賃貸借契約の終了まで1年を残しての撤退です。
インバウンドの恩恵は、伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店の都内3店舗に偏っており、その"本丸"が揺らいだため、不振店舗は閉めざるを得なくなりました。

売上高は6~17%軒並みマイナス
平成28(2016)年4~8月累計の売上高(前年同期比)を見ると、千葉店7%減のほか、伊勢丹府中店17%減、伊勢丹相模原店11%減、伊勢丹松戸店6%減、伊勢丹立川店6%減と、軒並みマイナスです。

そごう・西武、阪急阪神も同様に
他社も同様で、そごう・西武((株)そごう・西武:東京都千代田区松本隆社長)は、今年2月に西武春日部店を閉鎖したほか、平成29(2017)年2月までにさらに4店舗を閉鎖します。エイチ・ツー・オーリテイリング(エイチ・ツー・オーリテイリング(株):大阪市北区 鈴木篤社長)傘下の阪急阪神百貨店も、平成29(2017)年7月末に堺市の店舗である堺北花田阪急を閉める予定です。

小型店や空港店舗では追いつかない
旗艦店で赤字店を支える体力を失ったがゆえの、"落城"。問題は構造的で、小型店事業や空港での開店など、これまでの対策では追いつきません。業態変更など抜本的な改革が避けられない状況です。

円高の影響で「インバウンド」が目論み外れ
百貨店業界に限らず、インバウンドを目論んでいた輸出業界、旅行産業は全国各地に広がりを見せていました。地方再生の切り札が訪日外国人の増加と地方観光地、いわゆる「ご当地」への誘致でした。

円高は自助努力の範囲超える
このまま円高が恒常的になれば、百貨店の自助努力を超えてしまいます。デフレ脱却に向け次の方策はやはり円安が効果的ですが、為替に振り回される国内経済では安定的な成長は望めません。

[2016.09.29]