CRI時事経済ブログ -140ページ目

CRI時事経済ブログ

不動産のリースバックを利用した経営コンサルタント「CRIコンサルタンツ」の業界動向、時事経済ブログ

平成43年に着工予定、完成までに30年

161222_1.jpg

金沢~敦賀間が平成34(2022)年度末に開業する北陸新幹線。未着工となっていた福井県敦賀市以西の延伸ルートが、同県の小浜市~京都を結ぶ「小浜・京都ルート」に決まりました。
平成43(2031)年に着工予定、完成は30年後とあって、波及効果を期待する地元では早期着工早期開業を望んでいます。

 

所要時間43分、建設費2兆700億円

国土交通省によると、候補なっていたルートは他に、滋賀県米原市で東海道新幹線に接続する「米原ルート」、京都府舞鶴市を経由する「舞鶴ルート」の2つ。小浜・京都ルートは、3ルートのうち所要時間が43分と最短で、投資効果が見込めることが重視されました。

富山、石川、福井の北陸3県、運営主体の西日本旅客鉄道(JR西日本/西日本旅客鉄道(株):大阪府大阪市 来島達夫社長)が、このルートを支持しました。全長140キロメートル。建設費は2兆700億円と試算されています。

 

平成49年にはリニア全線開業

平成43(2031)年に着工後、建設期間は15年間を見込み、完成時期は「30年後」の平成58(2046)年。平成42(2030)年度末までに北海道新幹線が完成し、平成49(2037)年にはリニア中央新幹線が全線開業することを考えれば、確かに随分と先の話です。新幹線整備が地域振興につながらないと不満の声が出るのも頷けます。

 

公共事業ゆえのネックは財源

早期着工のネックになるのは、財源問題です。東海旅客鉄道(JR東海/東海旅客鉄(株):愛知県名古屋市 柘植康英社長)が建設費を負担するリニア新幹線と異なり、「小浜・京都ルート」は公共事業として整備されます。
建設費2兆700億円は、JR西日本が支払う貸付料を除き、国が3分の2、地方が3分の1を負担します。新幹線をとにかく最優先、とはならないのです。

 

[2016.12.22]

最上階と1階の差は約10%

161221_1.jpg

政府と総務省が、20階建て以上の高層マンション(タワーマンション)について、高層階の固定資産税と相続税を引き上げる方針を決めました。
1階上がるごとに税額が増えるようにし、40階建てのマンションならば、最上階は1階に比べ約10%高くなります。与党の税制調査会の議論を経て、平成29(2017)年度税制改正大綱に盛り込みます。背景には、節税、相続税対策を巡る不公平感があました。

 

固定資産税/面積が算出(現状)

タワーマンションは、上層階に行くほど景観がよく、取引価格も高くなります。資産評価システム研究センターが全国の新築高層マンションの分譲価格を調べたところ、最上階の床面積あたりの単価は、最下層階より平均46%高いとの結果でした。
一方、固定資産税や相続税は、算定基準となる「固定資産税評価額」がマンション1棟の評価額を部屋ごとの床面積で割って計算するため、面積が同じなら、どの階でも同額になります。

 

高層階、相続税節税

つまり、高層階の部屋を買えば、現金のまま相続するよりも相続税の金額が抑えられる。固定資産税も取引価格の割に安くすむ、というわけです。しかし、これを節税対策としてとらえると、対象になるのは高層階を購入できる富裕層だけであり、格差に対する反発が社会に広がるなか批判が高まっていました。

 

1階は19万円、40階は21万円

新たな仕組みは、平成30(2018)年以降に引き渡す20階建て以上の新築物件にかかる固定資産税が対象です。年20万円になる40階建てマンションでは、1階が約19万円。40階では21万円になります。
国税庁も、平成30(2018)年度税制改正で高層階の相続税評価を
検討しており、「節税」を売りにした富裕層向け高層階のセールスは影をひそめることになりそうです。

 

[2016.12.21]

レジの無人化、自動決済の「コンビニ」

米アマゾン・ドット・コム(米国ワシントン州 ジェフ・ベソス社長)は、コンビニエンスストア市場への参入するとしています。レジや警備を無人化し、自動決済で買い物ができるようにした「コンビニ型新店舗」を展開し、将来には生鮮食品や総菜などと扱い、生活顧客をも取り込んでしまおうという目論んでいます。

 

現金やカードがなくても買い物できる

161220_1.jpg

同社によると、新店舗は米国を中心とし、数年内に数百店に広げます。ここでは、客は、入店時にゲートでスマートフォン(スマホ)をかざすだけ。
瞬時に本人確認が行われ、センサーや店内カメラ、AI(人工知能)が、棚から取った商品を認識し、退店時にスマホを通じて自動決済します。レジでの待ち時間がなく、現金やカードがなくても購入することができます。

 

米国の小売りは9割実店舗だが...

米国内での9割の小売りは店舗を通じて販売されます。うちコンビニの市場規模(約65兆円)は、全体の1割強。ネット販売が急伸し、平成28年(2016)の年末商戦で売上高は過去最高を記録したとされていますが、まだまだネット販売は巨大市場にはなっていません。
そこで、ネット通販の機能で既存のコンビニイメージを一新させ、利便性で顧客増加を図ろうというのが、同社の戦略。
ブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)は、「店舗は顧客に商品を届ける選択肢を広げる実験の場」だとコンセプトを言い切ります。

 

物流網が発達した日本での可能性

当然、近い将来こうした変革は、スーパーやドラッグストアにも向かいます。そして、その波は確実に日本にもやってきて消費に変革をもたらします。日本は、米国に比べてはるかに物流網や物流インフラが発達しています。
アマゾンが企画するコンビニではレジのない手軽な店舗、家庭では「アマゾンダッシュ」で宅配される生活必需品、デジタル社会でこれからどんな未来がイメージできるかが、これからの分かれ目になります。

 

日本では増えすぎたコンビニエンスストアが、制度疲労を起こし始めたとささやかれる近年、米からの進化した流通イノベーションは、私たちの生活をどのように変えるでしょうか?
アタラシ物の好きな日本人がアマゾンのイメージを更に発展させることでしょう。

 

[2016.12.20]

商品オーダー/ボタンを押すだけ

161219_1.jpg

米アマゾン・ドット・コム(米国ワシントン州 ジェフ・ベソス社長)の日本法人アマゾンジャパン(アマゾンジャパン(合):東京都目黒区 ジャスパー・チャン社長)が、食品や日用品をワンタッチで注文できる小型端末「アマゾンダッシュボタン」の販売を始めました。冷蔵庫や戸棚にボタン型の端末を設置し、利用者はそれを押すだけという画期的サービスです。

 

ヘアケアから食品までラインナップは40種

サービス開始時点で、40種類の商品がラインナップされました。エフティ資生堂((株)エフティ資生堂:東京都港区 岩崎哲夫社長)のヘアケア商品「TSUBAKI」。カルビー(カルビー(株):東京都千代田区 伊藤秀二社長)の「フルグラ」。サントリー食品インターナショナル(サントリー食品インターナショナル(株):東京都中央区 小郷三朗社長)の「サントリー天然水」などです。

 

スマホあればOK/無料配送

商品名が記されたボタンは、横6センチメートル、縦3センチメートルと小さくて、冷蔵庫などに貼り付けておけます。スマートフォンと無線通信環境があれば、数量などの設定後は、必要な時にボタンを押すだけ。商品は無料配送されてきます。

 

日本の企業は商品開発

日本でも注目する業界は多く、アイリスオーヤマ(アイリスオーヤマ(株):宮城県仙台市 大山健太郎社長)や、シャープ(シャープ(株):大阪府堺市 戴正呉社長)、船井電機(船井電機(株):大阪府大東市 前田哲宏社長)などが、アマゾンと商品開発段階から提携する計画があります。
 

消費行動に変化/18種類が200種類以上に増加

このサービスを本国で先導する米アマゾンによると、米国では、ボタンを通じた商品オーダーが、2015(平成27)年のサービス開始以降、5倍に増加。当初18種類だった商品も、200種類以上に拡大し、米ピーツ・コーヒー・アンド・ティー(米国カリフォルニア州 ハワード・シュルツ社長)などは、アマゾンで販売するコーヒーの半分以上をボタン注文が占めるほど。消費行動が変わりつつあります。

本当のサービスは買い物難民
このサービスは宅配システムが完備していることなど、日本国内の流通インフラが大きく寄与しています。昭和の時代には、裏木戸などから訪ねて回る
御用聞きが一般的でした。「御用聞き」などという言葉は既に死語かも知れませんが、平成になってからは米アマゾンが「御用聞き」を復活させたのかもしれません。
ボタンで発信宅配してくれるなど、独居の高齢者や近郊の買い物難民には最高のサービスかもしれません。

 

[2016.12.19]

500億ドル投資、5万人の雇用創出

161217_1.jpg

トランプ次期米大統領が率いる米国と、どう手を組むか。

ソフトバンクグループ(ソフトバンクグループ(株):東京都港区 孫正義社長)の孫正義社長が12月6日、日本の財界人としてはいち早く、トランプ氏と会談し、「4年で500億ドル(約5兆7000億円)を投資して5万人の雇用を創出する」との巨大プロジェクトをまとめました。先手必勝の戦略でした。

 

プレゼン資料にはホンハイの名も

500億ドル投資のスキームは複雑で、内訳も示されていません。サウジアラビアの政府系ファンドなどと一緒に1000億ドル規模の投資ファンドも設立し、資金が流れる仕組みです。

 

トランプ氏へのプレゼンテーション資料には、提携先の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業(新北市 郭台銘会長)の名前もあり、巧みにトランプ氏の懐に食い込んだ印象です。ニューヨークで行われた会談後の記者会見を見る限り、実業家同士、二人のウマは合うようです。

 

3年前の「セット買収」失敗も背景に?

「我々はもう一度、米国で積極的に投資する」。会見で、孫氏が、そう語っていたことも印象的でした。孫氏は平成25(2013)年、米携帯4位のスプリント(カンザス州)を1兆8000億円かけて買収し、続いてTモバイルUS(ワシントン州)の買収に動きましたが、米連邦通信委員会(FCC)の反対にあい、2社のセット買収が宙に浮きました。

 

孫氏らしい再挑戦に注目

米グーグル(カリフォルニア州 スンダー・ピチャイCEO)のエリック・シュミット元最高経営責任者(CEO、現持ち株会社会長)やケネディ駐日米大使などの人脈を駆使しても状況は打開できず、一時はスプリントの売却を検討するほど追い込まれました。

 

孫氏らしい再挑戦ですが、まだ先行きは読み切れません。驚くような成果を期待したいと思います。

 

[2016.12.17]